【令和5年(2023年)】失敗しない独学向けの1級建築施工管理技士(第一次検定)対策のテキスト選び


さて令和4年の技術検定も終了して、来年度の1級建築施工管理技士 第一次検定の準備や情報収集期間になりつつあります。

令和5年の第一次検定向けのテキストや過去問集が少しずつ発売されている状況なので、そのテキストのレビューをしていきたいと思います。

発売されているテキストより順次アップデートしていきたいと思います。

令和6年(2024年)向けの記事も作成しましたので、令和6年受検者はこちらを参照ください。

 

テキストはどんなタイプ・種類のものがあるか

第一次検定は例年ならば約25,000人前後が受検する、そこそこ規模感のある資格試験です。

過去問集や参考書的なもの含めてそれなりに多くの種類のものが出版されているのはご存知の通りですね。

 

但し、いわゆる丸善丸の内店などのかなりの大型店であれば、この1次検定向けのテキストも色んな本を実際に手に取って検討することが可能ですが、中堅店舗の本屋であってもなかなか種類が揃いません。私の近所のそこそこ中堅規模の書店(某有名な書店です)でも、現段階で令和5年のテキストは数種類しか置いていませんでしたし、昨年の本がまだ結構山積みになってたりしますね。

地方在住で近隣に大型書店がない場合など、Amazon楽天等のネットで購入するかと思いますが、テキストによってその編集方式や、重点的に入っている情報は異なるので、自分の現在の知識勉強方式に合ったテキストを選ぶことはとても大切です。

販売されている各書籍も決して安い価格ではないので、あまりテキスト選びで失敗はしたくないですね。

 

ではどんな種類(編集方法)のテキストがあるのか。

過去問題出題年次毎に編集されており、問題毎に解説がされているテキスト(概ね7年程度の過去問が多い)
過去問題出題分野毎に編集され、問題毎に詳細な解説がされているテキスト(こちらも7年~8年程度が多い)
③ 過去問題を出題分野毎に編集しているが、全てではなくある程度傾向と対策を絞っているテキスト
④ 過去に出題された分野・問題傾向に基づき、要点をまとめた参考書的テキスト
⑤ まさに建築施工管理技士に必要と思われる知識などをまとめた参考書
例えばですね、建築全般の基礎知識がある程度あるならば、①で淡々と過去問を反復して取り組んで良いと思います。
しかしある程度知識の集中的な習得が必要な場合、②で分野毎に学んだ方が効率的だと言えるでしょう。
私も受検当時は、躯体工事関連の知識があまりなかったので、それらの出題分野ごとの集中インプットは必要でした。
ある程度基本知識がある、もしくは基本知識習得後に反復用(最後の仕上げ)として取り組む問題集。
②分野毎に基本知識を習得しながら、過去問を反復して取り組む
③もう第一次検定の対策はできている、又は試験は2度目だったりして整理用に取り組む。
④⑤独学での知識補足用の参考書を持っておく。(必要に応じて読み込む)
と言った感じですね。(あくまでも一例です)
では実際に各テキストを紹介していきましょう。

過去問集

過去問を年度順に進めていくテキスト-地域開発研究所

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地域開発研究所
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令和5年度版が最近発売された、地域開発研究所の第一次検定対策本です。

取り扱う過去問 7年(全問題)
平成28年~令和4年
編集方式 出題年次順に編集されている
問題・解説 1問毎に解答・解説がついている(問題の後ろに)
・答えの解説は初学者にとっては詳しいとは言えない
見やすさ ・オールモノクロでビジュアル的には極めてシンプル
・見やすさにはほぼフォーカスしていない。
おすすめの使い方等 ・基本知識がある人が、淡々と過去問を取り組むのに向いており、この本をもとに各分野について体系的に一から学ぶのは難しい。
・基本知識が履修出来た後に反復用に取り組むにも良いと思う。
・既に2級建築施工管理技士の資格保持者などはこれで十分かもしれませんね。

(おすすめ)過去問を分野毎に編集されたテキスト-GET研究所

 

独学で資格取得を目指しているが、施工管理については初学者、又は専門分野の知識で偏りのある方で、知識全般を体系的に学ぶならばこのGET研究所がおすすめです。

施工管理については、こちらも定番の1冊ですね。

取り扱う過去問 8年(全問題)
平成29年~令和4年
編集方式 出題分野毎に編集されている
6分野(建築技術・躯体工事・仕上げ工事・施工管理・建築法規)毎に編集されており、出題傾向・問題解説・重要項目集がそれぞれまとまっており、知識の吸収漏れがないようになっている。
※最初の完全合格ターゲットの章で、1次検定対策として覚えておくべきポイントを分野別にまとめてくれている。(直前対策に良いだろう)
施工管理法の応用能力対策として躯体工事・仕上げ工事の項のそれぞれの最後に要点解説がついている。
※最後に実力判定模試がついている(〇×式の知識チェック用)
問題・解説 1問毎に解答・解説がついている(解説は初学者にもわかりやすく絵図付きが多い)
見やすさ ・書籍はモノクロだが、上記の通り絵図付きの解説も多く比較的に見やすい
おすすめの使い方等 ・この本は最初に書いた通り、独学で各専門分野を体系的に学ぶのにベスト。
⇒情報量は豊富である。
・テキスト編集に基づいた無料動画(youtube)も公開されているので、苦手な分野はそちらで補足できる。

初学者だけど専門学校にも頼らずに独学で体系的に施工管理について学びたい方はこちらが良いでしょう。当サイトからの売り上げもこの本が毎年No.1です。

 

隙間時間を活用できるテキスト-日建学院(分野別編集)

次は日建学院の一次対策学科問題解説集。この本は既に令和5年度版は発売されています。

こちらは2冊構成となっており、

① 建築学・施工・共通
② 施工管理法・法規
この本は下記の通りの編集です。
取り扱う過去問 7年
平成28年~令和4年
編集方式 平成28年~令和3年の6年分は出題分野順に編集されている。
令和4年の昨年の試験は②の巻末に模擬試験形式になっている。
問題・解説 1問毎に解答・解説がついている⇒1ページで問題があって、下に解説がついている。
見やすさ ・書籍は黒赤の2色刷りで見やすい編集となっている。

 

おすすめの使い方等 ・基本知識がある程度頭に入ったら、通勤時間を活用して1問1答式で反復するのに向いている。
(初学者がいきなりこれで学ぶのは難しい)
・上に3つのチェックボックスが付いているので、反復時の正誤確認にも有効活用できる。
(2回連続正解したら、3回目はスキップするなど)

問題としては合計7年分が網羅され、6年分の問題で演習を繰り返し行い理解を深めながら、2巻目の巻末に昨年度(令和4年)の出題でレベルチェックする勉強の進め方が可能になっています。

このテキストは最後の仕上げに使うのにぴったり。通勤時間やその他の移動時間、隙間時間を活用して何度も反復するのにちょうど良いです。私は受検時にはこのテキストにお世話になりました。(当時は1冊構成)

携帯性に優れているのがポイントですね。(毎回2冊携帯する必要は当然ありません)

問題と解説が分冊式になっているテキストー総合資格

1月16日に発売された総合資格のテキストです。

取り扱う過去問 7年
平成28年~令和4年
※昨年度まで6年分だったけど他社と合わせてきましたね。
編集方式 平成28年~令和3年の6年分は出題分野順に編集されている。
令和4年の昨年の試験は巻末に単年度版として収録されている。
問題・解説 問題と解答・解説が別冊方式になっている。
→問題を見るたびに解説は別冊でチェックするので使い勝手的には好みが分かれると思う。
見やすさ ・解答・解説は黒青の2色刷りで見やすい編集となっている。
(問題はモノクロ)
おすすめの使い方等 ・【応募者全員プレゼント】「実力確認模試」または「最重要ポイントチェックテスト」
応募すると上記のものが送られます。⇒応募すると専門学校への営業がかかるかもしれませんね(笑)
・日建学院同様に比較的コンパクトにまとまっており携帯性が良いので持ち運びで活用するのがベター。
→1冊にまとまっているので本の厚みはあります。
(但し先ほども書いた通り、解答・解説は別冊方式であることに注意してください)

 

過去問集とテキストがセットで販売されている出版社

ここで紹介するのは、過去問集と参考書的テキストがセットで販売されているシリーズです。セットと言っても別売りなので一緒に購入する必要はありません。

基本テキストと過去問ともカラーでとても見やすいTAC出版

取り扱う過去問 7年(平成28年~令和4年)
編集方式 平成28年~令和3年の6年分は出題分野順に編集されている。
令和4年の昨年の試験は巻末にまとめて編集されている。
⇒但し日建学院のような試験方式ではなく、1問1答式である。
問題・解説 1問毎に解答・解説がついている
基本テキストについて ・過去問に準じて出題分野別に編集された1次検定に必要な知識を中心に編集されている。
⇒過去問を解きながら、わからない部分については過去問集に基本テキストの参照ページを書いてくれている。
見やすさ ・書籍は黒赤の2色刷りで見やすい編集となっている。
基本テキストはフルカラーで見やすさを重視した編集方法である。
おすすめの使い方等 ・他の技術検定のテキストと比較すると見やすさ、わかりやすさを重視した編集方法となっている。
・ざっと基本テキストを読んで一通りを履修してから、過去問集を取り組んでいくと良い感じかな?
⇒そして都度不明点は基本テキストに立ち返る感じ。
・基本テキスト及び過去問集ともそこそこのボリュームはある。

こちらも基本テキストと過去問集を合わせるとかなりのボリューム。

個人的には体系的に一から学ぶならばGET研究所で良いかなとは思うが、とりあえずビジュアル重視ならばこちらは基本テキストもフルカラーで見やすいし、文章もわかりやすさを重視している感じである。

もし他のテキストを購入してわかりにくいと感じたら、こちらを検討しても良いと思う。

 

他とは一線を画す内容の濃い要点テキストと過去問集 市ヶ谷出版社

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次に市ヶ谷出版社のテキスト。

取り扱う過去問 年次関係なく重要と思われる問題が526問セレクトされている
編集方式 ・出題分野別に重要と思われる過去問を中心にリストアップされている。
⇒問題集については解説は詳しくはない(あくまでも必要な説明は要点テキストの読み込みが必要
問題・解説 ・出題分野毎に問題が数問あって、解説はかなり簡略化されている。
要点テキストについて ・この2冊のセットを見る限り、ある程度要点テキストを読み込んだ上でないと、問題集自体の解説は詳しいとは言えない。
見やすさ ・過去問集はモノクロ、要点テキストは黒赤の2色刷り。
⇒このセットで購入する場合、ある程度要点テキストを読み込んだ方が良いだろう。
おすすめの使い方等 ・解説の詳しくない過去問集を持っている場合、この要点テキストは持っても良いと思う。
・セットで要点テキストの読み込み⇒問題集を解いていくという取組み。

個人的には、初学者にはおすすめはしないが、自分で手に取って良いと思ったら購入しても良いと思う。
他のテキストと比べ強く推奨はしにくい。

 

その他

重要なエッセンスのみをまとめたテキスト

過去に出題された内容のエッセンスの要点のみをまとめたテキストがこちら。

基本的に出題分野別に、各重点内容の要点をまとめており(2色刷り)、最後に令和4年度(昨年)の過去問のみ取り上げている。

 

参考書というよりも、第一次検定において押さえるべき要点を合格点を取るために必要最低限にまとめた感じですね。

2回目以降の受検者、ある程度試験に自信のある方が、過去問集とセットで持っておく感じかな。

 

参考書的なものとして

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1級及び2級建築施工管理技士の第一次検定及び第二次検定において必要な内容をまとめているのが地域開発研究所のこちら。

但し、私も自分の受検時に知人に譲りうけましたが使うことはありませんでした(笑)

 

ある程度勉強を突き詰めたい方が、不足している情報を得たい場合に活用する感じです。

 

 

通信講座という選択肢

資格取得を進めていくうえで、最大のハードルはおそらく自分との闘いで勉強の継続です。

 

資格取得に関して独学での勉強をやり切る自信のない方は、コストはかかりますが、専門学校が安全です(笑)

 

問題集やテキストを購入してみたものの、ちんぷんかんぷんで全く理解出来ない場合は、作戦の変更が必要です。

最悪第一次検定だけならば、それでも乗り切れる可能性はありますが、第二次検定で苦労します。

テキストを読み込んでも、ビジュアルでイメージ出来ない工種が多くある場合は通信講座で学ぶのも良いでしょう。

いわゆるテキストベースの通信講座ではなく、e-ラーニングやDVD講座で講義形式で学ぶ方式が良いと思います。

・パソコンやタブレットで講義を受講できるので、日時と場所を選ばない。(通信環境は必要)
・自信のない分野は集中的に反復が可能。
・移動時間、隙間時間を活用出来るので、時間の有効活用が最大化できる。
・専門学校よりかなり割安だ。

ただ、通信講座は専門学校と比較すると、個人での勉強の管理が必要となるのが課題です。

→そこは自分の適性を考慮する必要はありますが、独学でやろうと考えている意志があれば投資する価値はあります。

通信講座はそんな多くの種類があるわけではないですが、個人的にはSATが好きです。

SATの場合、建築・土木・管・電気・電気通信の1級および2級が揃っています。

 

まとめ

さて失敗しないテキスト・問題集のまとめですが、

初心者+αの方向けは、GET研究所が情報量的にも安心できます。

昨年の当サイトでも、一番の売れ筋ですね。

1次検定としてはこれで十分な情報量ですね。

 

そして、ある程度基本知識があれば、
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こちらですね。
私も色々調べたりする場合は上記2冊を参考にします。
異動の御供に、
この2冊。

 

これらのテキストが合わなかった場合、他のものを検討しても良いでしょう。

 

来年に向けて、まだ時間はありますので、本記事も順次より内容のあるものにしていく予定です。

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