令和3年から新たな試験制度となった1級建築施工管理技士の技術検定。一昨年(令和3年)より第一次検定・第二次検定という名称で実施されました。
今回は、今まで取りまとめている第一次検定対策向けの記事をこちらにまとめておきます。まだ昨年段階での記事は令和5年度向けに随時アップデートしています。
基本的には従来の学科試験の対策をきっちりと行う事に変わりはありませんが、加えて『施工管理法の応用問題』の対策も取らないと、ここで不合格になる可能性もあります。そのあたりも踏まえながら、本年度対策の記事を充実させたいと思っております。
第一次検定の試験概要
本年度(令和5年)の第一次検定試験は従来と同様に、午前の部と午後の部の構成になっており、試験時間も全く同じです。
- 令和3年以降 72問が出題されて60問の解答が必要。(そのうち6問が施工管理法の応用問題)
- 令和2年以前 82問が出題されて60問の解答が必要。
上記が午前・午後と分かれているので、よほどゆっくり進めても時間は余ります(笑)
#1級建築施工管理技士 第一次検定まで3週間。
試験時間
午前:2時間30分
午後:2時間問題数の割に長丁場の試験で、
かなり時間が余ります(笑)
ただ、最後までいないと試験問題を
持って帰れないので精神力との勝負。
(持ち帰らないと自己採点できない)— Kensuke@1級建築施工技士資格取得のサポーター (@1kansekou2020) May 24, 2021
(出来れば、答え合わせをしておきたいところでしょう)
第一次検定(全体) | 得点が60%以上 |
施工管理法応用能力(6問) | 得点が60%以上(4問) |
第一次検定対策(旧学科試験の対策)
過去問まとめ
まずは過去問題です。
2011年(平成23年)〜2022(令和4年)年度の12年分の午前・午後の部の実際の試験問題と回答肢を用意しています。
令和5年(2023年)の1級建築施工管理技士 第一次検定対策として、こちらに過去問をまとめております。 上の写真の通り、1次検定~2次検定まで続く資格への取組みにおいて、現段階はマラソンのスタート地点です。[…]
・そこで現在の自分の知識レベルを確認する。⇒得意な分野と苦手な分野の把握を行う。
⇒まずは第一次検定を合格するために、独学か学校・講座で学ぶかを検討する。
(参考記事)独学か通信講座か資格スクールに通うかの選択肢
個人的には、第一次検定は独学推奨です。(第二次検定も当然独学推奨ですが(笑))
独学の際のテキスト・過去問集選びは下記記事を読んでみてください。
自分の現在考えている勉強の進め方(進めたいやり方)により、選択するテキスト・過去問集は異なってきます。
午前の部(令和5年)
第一次検定の午前の部、試験時間は2時間30分で、解答する問題は36問(出題は44問)です。
区分 | 細分 | 細目 | 出題数 | 解答数 | 試験問題 |
建築学等 | 建築学① | 15 | 12 | 問題A (午前) |
|
設備やその他④ | 5 | 5 | |||
施工 | 躯体工事② | 10 | 7 | ||
仕上げ工事③ | 9 | 7 | |||
施工管理法 | 施工計画 | 5 | 5 | ||
問題A(午前の部) | 44 | 36 |
まずは建築学の過去問題の例をまとめています。
さて令和5年(2023年)の第一次検定対策、出題分野別にどんな問題が出題されているのか? どう取り組んでいくべきか、例題に触れながら取り組んでいきたいと思います。 まずは例年に、問題1~15に出題されている建築学について[…]
15問中12問に解答する必要があります。
個人的には構造力学のうち曲げモーメントやラーメン架構の問題は捨てても良いかなと思います。第二次検定には出題されない分野だし、15問中12問の解答でも良いわけですし。
ただ理解できるならば確実に正答できる内容でもあるので頑張って理解するのも良いと思う。(私は捨てた)
一般構造や建築材料の問題は第二次検定でも重要なのでここはきっちり覚えましょう。
次は躯体工事に関するまとめ
さて前回の過去問の取組み、第2回 共通(設備・契約)に続き、第3回の施工(躯体工事)に取り組んでみましょう。 令和3年度の第一次検定より、より重要性が増したのは施工(躯体及び仕上げ工事)[…]
この分野は令和3年度よりは10問の問題から7問選択して解答することになっています。
令和2年の学科試験までは13問中5問解答すれば良かったのですが、10問中7問と大きく変わりました。
学科試験時代の対策本では、ここは重視しなくてもというニュアンスの書籍もありましたが、この試験制度となった第二次検定でも必要な知識です。
- 第二次検定対策ではかなり重要な知識のもとになる。
- 第一次検定でも施工管理法応用問題で関連する問題が出題される重要項目
なのでしっかり対策をしておきましょう。
次が仕上げ工事
第3回の施工(躯体工事)に続いて、今回は施工(仕上げ工事)の問題を取り上げたいと思います。 昨年より重要性がより増した施工関連の問題、ここで大きく点を失う事のないようにしたいところです。 どんな問題が出題されているのか理[…]
こちらも12問の問題から5問を選択だったのですが、令和3年より9問中7問の解答になりました。
こちらも躯体工事と同様、基礎知識の内容がそのまま第二次検定に直結するし、施工管理法の応用問題でも出題される分野となります。
次が設備・契約に関する問題。
1級建築施工管理技士の第一次検定対策の過去問の取組みは前回は建築学を取り上げました。 1級建築施工管理技士 第一次検定(学科試験 )過去問の取組み〜第1回 建築学 今回は、例年の問題16~20で出題される『設備・契約(施工全般)[…]
5問中5問の解答。
設備・請負契約などの問題に関しては過去問の取組みだけで良いと思います。
午後の部(令和5年)
次は午後の部です。
試験時間は2時間で、28問中24問の解答が必要です。
区分 | 細分 | 出題数 | 解答数 | 試験問題 | |
施工管理法⑤⑥ | 施工計画 | 10 | 10 | 問題B (午後) |
|
工程管理 | |||||
品質管理 | |||||
安全管理 | |||||
施工管理法応用問題 (前編・後編) |
躯体工事・仕上げ工事 及び施工管理法 |
6 | 6 | ||
法規⑦⑧ | 建築基準法 | 12 | 8 | ||
建設業法 | |||||
労働基準法 | |||||
労働安全衛生法 | |||||
関連法規 | |||||
問題B(午後の部) | 28 | 24 |
次に午後の部です。まずは施工管理法2回分です。
第一次検定の過去問の取組み、今回は第5回の施工管理法関連の問題です。 これは令和2年まで午前、午後の試験で25問出題されていたので、2回に分けます。(令和3年は15問) 第5回・・・工程・計画や調査など 第6回[…]
第一次検定(旧学科試験)の過去問の取り組みシリーズの第6回です。 前回は主に施工計画や工程管理を取り上げました。 第一次検定 過去問の取組み~第5回 施工管理法(1) 今回も前回に続き、施工管理法に関する問題、その中から品[…]
施工管理法は午前中は5問中5問、そして午後の部で10問中10問と全ての問題に解答する必要があります。
令和2年(2020年)までは20問中20問の解答(午前含めると25問)と最も比重の高い分野でしたが、
施工関連(躯体&仕上げ)の問題に比重が大きく移りましたね。
- 躯体工事
- 仕上げ工事
- 施工管理法の応用問題(主に躯体工事や仕上げ工事より出題されている)
と出題分野が分散されました。
この施工管理法は、
仮設計画・工程管理・品質管理・安全管理など施工管理に必要な一般的な知識全般に関する出題構成で、資格者になる上で必要な知識となる部分でもあります。
苦手意識を持ちたくないのはネットワーク工程ですね。
最近5年間の第二次検定における工程の問題はネットワーク工程です。ここで基礎知識(用語の意味)を習得しておくと、第二次検定(旧実地試験)は多少苦手意識が軽減されると思います。
クリティカルパス、フリーフロートなどの用語の意味・概念はしっかり理解しておきたいですね。
今回取り上げる記事は第一次検定向け『ネットワーク工程』についてです。第二次検定に取り組む段階での基礎知識の習得にも参考になるよう、基本用語についても説明しています。 独学でやっていると、どうしても嫌いというか苦手な分野が出てき[…]
それ以外は基礎知識を一通り学んだら過去問の反復で良いと思います。
次に、『施工管理法の応用問題について』です。昨年の6問の問題である程度の取り組み方法は理解できます。
令和5年度の第一次検定対策、一昨年度(令和3年度)より出題されるようになった『施工管理法の応用問題』について今回は取り上げたいと思います。 この問題は昨年及び一昨年は、主に躯体工事及び仕上げ工事の分野及び昨年は材料の保管の問題[…]
前回の記事では、1級建築施工管理技士の第一次検定対策として『施工管理法の応用能力問題』の主に躯体工事の問題を取り上げました。 1級建築施工管理技士 第一次検定対策(施工管理法の応用問題)-前編 今回は、昨年及び一昨年に出題された[…]
こちらは、昨年の令和3年だと躯体関連の問題が3問、仕上げ関連の問題が3問出題されました。令和4年は施工管理法(材料の保管)1問、躯体工事2問、仕上げ工事3問が出題されました。
基本的には施工管理法関連及び躯体工事・仕上げ工事に勉強の重点を置くことで、この施工管理法の応用問題対策にもつながります。
最後が法規です。
1級建築施工管理技士の第一次検定対策の最後は法規の過去問の取組みです。 法規の問題は建築基準法、建設業法、労働基準法、労働安全衛生法を中心に、それ以外に建築工事に関係する各種法規から出題されます。 12問出題されて8問解[…]
1級建築施工管理技士の学科試験の過去問の取り組みは今回が最終回、法規の2回目です。今回の主な法規関連の問題は労働基準法、労働安全衛生法、そのほか建築工事に関係する法規に関する出題です。 前回の法規(1)はこちらです。 1級建[…]
法規は建築基準法、建設業法、労働基準法、労働安全衛生法、振動規制法、騒音規制法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律、消防法、宅地造成等規制法、道路交通法など幅広く出題されており、12問中8問の解答が必要です。
第二次検定で出題されるのは、建設業法・建築基準法施行令・労働安全衛生法の3つから。
(wikipediaより)
第一次検定対策
第一次検定対策の基本は過去問です。そこまで知識がない人は基本知識から習得する必要があります。
さて、令和5年度版の1級建築施工管理技士・第一次検定に合格するための勉強法について、今回は考えたいと思います。 令和3年の第一次検定は例年と比べて合格率が低め(36.0%)、令和4年の第一次検定の合格率は4[…]
また第一次検定合格後、第二次検定の勉強をスムーズに進めるためには、現段階から計画的に第二次対策を取っておきたいですね。
さて1級建築施工管理技士の第一次検定対策として、軽く流して欲しい記事です。 今回は、ここ4年間の出題分野(令和4年~令和元年)について一覧としてまとめています。 学科試験時代は82問、令和3年からの第一次検定試験は72問[…]
まとめとその他参考記事
試験が近いので、このサイトに限らずtwitterやfacebookで色んな情報を流しています。
具体的に対策を始める前に、本年度からの資格改正の中身と、それに伴い試験基準がどう変わるかを下記の記事にまとめています。
特に第一次検定合格すると『1級建築施工管理技士補』の資格が監理技術者補佐としての役割を担う重要な資格となります。
令和3年に書いたこの記事を令和4年向けにアップデートします。 令和3年度より、施工管理に関する技術検定の試験・資格制度が変わり予定通り第一次検定及び第二次検定という名称で実施されました。 大きなポイントは『施工管理技士補』という[…]
令和2年12月18日付で、令和3年の技術検定(施工管理技士)の第一次・第二次検定のスケジュールが発表されたのは、下記の記事で紹介しました。 ⏩【令和3年】各種技術検定の日程が発表されました。(1級建築施工1次・2次検定) […]
第一次検定合格を目指して、どのように勉強を進めるか早めに検討したおきたいですね。
施工管理技士に限らず、資格を取得するためにどのような方法で勉強を進め合格への道筋を構築していくかはとても重要な最初の選択です。 このサイトは独学での資格取得の支援になれればと運用していますが、全ての人にその選択がベターとは言え[…]
さて、前回『教育訓練給付金制度』を利用して、費用の20%の支給を受けて専門学校などの指定講座を受講する記事を書きました。 日々の仕事の中で、なかなかスケジュール通りに学校に通えなかったり、自分で独学で進めたい人も多くいるでしょ[…]