1級建築施工管理技士の資格取得を考えてる人へ(難易度・勉強量)

さて令和3年と新しい年を迎えました。

残念ながら相変わらずのコロナ禍の中、昨年の年明けと比べると景気状況含めて先行きがみえにくい世の中になっています。比較的影響の受けていない建設業で働く人もいるかと思いますが、持つ顧客によっては打撃を大きく受けている建設業(特に専門業)の方も多いと思います。

ただ、こんな状況でこそ個人としては新たに道を切り開きたいところです。私も1級建築施工管理技士の資格を受ける時は、仕事の多忙だったので受検をかなり躊躇しました。しかしこの資格が必要で是非とも取得したかったので、チャレンジして現在に至ります。

現在、資格取得にチャレンジしようか悩んでいる人々へ、難易度、必要な勉強を含めて書いていきたいと思います。

 

客観的なデータ(受検者・合格者・合格率)

例年の受検者・合格者・合格率

まずはこの資格取得を例年どれくらいの人々が目指しているかの客観データです。(過去3年)

ちなみにここ14年程度の受検者などの推移は下記記事を参照してください。

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先月の6月に昨年度の実施が遅れた1級建築施工管理技士の実地試験の合格発表がなされたばかりですが、2021年6月13日に実施した本年度の第一次検定も7月16日金曜日に合格発表がありましたね。 2021年度より新たに第一次検定と名称も変わ[…]

学科試験(本年度より第一次検定になる)

年度 受検者 合格者 合格率
平成30年(2018年) 25,198 9,229 36.60%
令和元年(2019年) 25,392 10,837 42.70%
令和2年(2020年) 22,742 11,619 51.1%

ここ10年を含めても最低合格率は36.6%、最高合格率は本年度の51.1%です。

実地試験(本年度より第二次検定になる)

年度 受検者 合格者 合格率
平成29年 16,505 5,537 33.50%
平成30年 15,145 5,619 37.10%
令和元年(2019年) 15,876 7,378 46.50%

実地試験はまだ2020年度が実施されていないので、令和元年が最新です。ここ10年で最低合格率は33.5%、最高合格率は平成22年の47.0%で昨年もそれに近い合格率です。

考察してみる

ざっと上記プラス過去のデータをみると、

・受検者はここ数年は25,000人程度(ただし2020年はコロナ禍で減った?)
・実地試験の受検者は本年度学科合格者+前年の学科試験合格者だと思われる。
・合格率はざっと平均すると学科は40%強、実地は40%を少し切る感じ。
本年度を予想すると、(昨年のコロナ渦や今年の資格制度見直しもあって)
受検者は増えると思う。(全くの予想ですが30,000人近く?)
・第一次検定の合格率は40%切るかも
・第二次検定は例年通り35%〜40%程度か?
多少の根拠に基づいて書いていますが(笑)、外れたらごめんなさい。
多少の根拠というのは、
資格制度の見直し(技士補資格の誕生) により、第一次検定へのチャレンジ(受検者)は増えるのかなと。

そして、
試験基準の見直し・再編 により第一次検定は初年度は少し難易度が高くなるかもと思います。
※通常の学科試験問題に加えて、施工管理法の応用問題と出題範囲が増えるのがその理由です。

基本的には技術検定に求められる水準は、現行の技術検定と変わらないと国土交通省より発表されています。
今後、出題される問題傾向が把握できれば、また見通しは変わるものと思います。

1級建築施工管理技士 技術検定の難易度

では難易度に関する考察です。この難易度というのはかなり相対的とも言えます。

  • 大手ゼネコンの施工管理者
  • 内装工事専門の施工管理者
  • 共同住宅などの大規模修繕専門の施工管理者

上記を比較すると、大手ゼネコンの施工管理者は、資格に関する知識全般にある程度造詣があると言って良いでしょう。一方専門工事業種の方の多くは、知識に多少偏りがあるかと思います。

 

私自身が専門業種に近い立ち位置だったので、1級建築施工管理技士の資格がハードルが高く感じる立場で考えたいと思います。

第一次検定対策(旧学科試験)

私の経験値で言うと専門業種であろうと、学科試験は知識問題でマークシート(四肢一択)だったので、計画的に勉強すれば80-90%の得点を取ることはさほど難しくはありません。

しかしながら令和3年度からは、監理技術者補佐として、建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な応用能力を有すること確認するための問題がマークシート(五肢二択)で出題されますので、これが今後の勉強取組への課題です。

 

・基本的に一通りの知識はある場合 ⏩ 学科試験の過去問の反復 +α

・専門知識以外は不安がある人   ⏩ 基本的知識習得後に過去問の反復 +α

基本的知識習得は、
・テキスト+文字で理解できないものはyoutube動画など。
・通信講座を受講。(⏩本記事参照
これを最低限取り組んだら、あとは過去問の反復で問題ありません。
第一次検定対策は、上記の知識勉強以外は通勤時間を利用して問題集を解いていくか、アプリでこなしていくかで良いと思います。(私はこれがとても有効だった。)
ただ+αと書いたのは、新たに追加された監理技術者補佐としての応用能力の問題です。ここは追って情報収集したいと思いますが、記述の第二次検定以上の問題ではないので、あまり気を揉む必要はないと思います。
4月に対策本が出版されています。施工管理法の応用能力問題の対策はこちらで良いでしょう。

60%が正答出来れば合格ですが、第二次検定を意識して基本知識はある程度習得しておきたいものです。

 

第二次検定対策(旧実地試験)

次に第二次検定ですが、私は実地試験では必要な知識を記憶をしてそれを文章化する勉強に随分と時間を要しました。マークシート式はひたすら知識の暗記ですが、こちらはほぼ記述式となります。自分で文章を書く必要のある問題がとても多いです。

当時は課題も多く、

  • 問題1 経験記述で何を書けばよいかわからない。
  • 問題2 仮設工事・安全管理の留意事項がなかなか頭に入らない
  • 問題3 躯体工事の留意事項もなかなか記憶できない。

ただし、

・経験記述は文章を書くコツを掴めば自信につながった。
・問題2,3は半分取れれば良いと割り切ることにした。
勉強が自分の中である程度進捗して、出題傾向の理解が進み、得意・苦手分野が把握できたら、自分なりにどこで点数を稼いで、苦手な分野を補うか、計算してみましょう。
⏬配点の予想
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ただ言えることは、専門工事業種(業種にもよるが)に従事する人は、
・ゼネコン施工管理者より確実に知識習得のための勉強時間の確保が必要。

だと思います。

特に記述式で苦労したのは、こういった留意事項を記述する問題です。

荷受け構台 の設置の計画に際し検討すべき事項を留意点含め2つ記述する。(令和元年 問題2)
鉄筋工事の建入れ直しを行う際の施工上の留意事項を2つ記述する。    (令和元年 問題3)
頭に記憶しようとするのですが、若くないから記憶の定着が悪く、それを文章化するのには骨が折れました。
そして特に第二次検定対策(旧実地試験)の合格へ一番大事な事は(特に勉強が必要な立場の方々)、
・勉強を習慣化してそれを継続する強い意志(独学でやりきる)が必要
これを独学でやり切るのが難しいと、判断した場合は、
・実績のある専門学校に通学する。
・通信講座を受講する。
特に半強制的に習慣化するなら専門学校でしょうね。
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ただし専門学校は決まった日時に通わなければなりません。仕事の関係で、それが難しい場合は通信講座で自己管理しながら勉強を進めていきましょう。

考察

私の知人でも、いわゆる専門工種で1級建築施工管理技士の資格を取得している人は多くいます。

そして令和3年度試験より、学科試験と実地試験、両方合格しないと資格を得られないわけでなく、ステップが踏めます。

 

学科試験合格して、その後2度目までに実地試験に合格するのって、結構しんどいです。

それを考えると、今年もし資格取得すべきかを悩んでいるのならば、チャレンジすることを強く推奨します。まずは第一次検定の合格で『技士補』の資格取得はとても大きな成果だと思います。

どれくらいの勉強量が必要か

振り返って私の場合、

学科試験・・・1日30分(ただし基本知識習得時は毎日ではないが1時間することも)
実地試験・・・1日1時間(休日は2時間程度)

【学科試験対策】
3月・・・週2日 1時間
4月・・・週3,4日 1時間前後
5月・・・基本毎日 30分〜1時間(隙間・移動時間を主に活用)
6月・・・    〃

3,4月はテキスト読み込んで、5月からはひたすら過去問です。

5月以降は通勤か、出張での移動時の勉強でしたので、ある意味楽でしたね。

ただ第一次検定対策だと、3,4月にもう少し勉強時間を確保する必要があるかもしれません。

過去問の反復フェイズに慣れてくると、勉強はとても捗りやる気もとても前向きになりますので最初の2ヶ月が勝負ですね。

【実地試験対策】

私は実地試験は某大手専門学校のお世話になりました(笑)

7月〜8月 週1日 3時間(経験記述対策)+週1日 1時間程度経験記述の練習
8月〜10月  週3日 2時間(専門学校)    +週2-3日程度 1時間-2時間(自宅)
ただ上記の時間をずっとやり切ったわけではありません。8月の夏休みは勉強はほどほどだったし、実際にエンジンがかかったのは9月中旬くらいで、10月の残り2週間はひたすらノートに書く練習をしていました。
このあたりは個人差はあると思います。勉強は当然の事ながらやればやるほど知識がつくし良いと思いますが、なかなか仕事もあるので難しいです。私は傾向と対策を把握したら、その年の出題されるであろう、問題形式に重点を置いて勉強しました。

まとめ

業務に必要、また所属している会社的にこの資格を取得することは絶対に必要だよ、って言う人は別として、

『1級建築施工管理技士』を取得して、自分のキャリアをステップアップしたいけど大変そうだなと悩んでいるのならば、チャレンジすることを強くお勧めしたいです。

その理由として、

・まずは中間ステップとして、『1級建築施工管理技士補』という資格が生まれ、第一次検定に合格するとその称号を得られる
・そして特に第一次検定は、マークシート式で知識の習得の勉強をきっちり行えば合格できる技術検定であること。
・その後『1級建築施工管理技士』の資格は第二次検定に合格すれば良い。

私は資格取得を目指すことを決心するのに数年を要しましたが(笑)、この技士補の資格が当時あったならばもう少し早くチャレンジしていたと思います。

また実務経験が1級を受検するには年数が足りない場合を除いて、2級からステップアップすることはおすすめしないです。2級とは言え、そんなに簡単なわけではありません。実務経験が足りているならば1級からのチャレンジで良いと思います。

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