【2024年度最新】1級建築施工管理技士 技術検定の受験者数及び合格者数の推移

本記事は、昨年の令和5年(2022年)迄の受検者・合格者数・合格率の推移がわかるようにまとめた記事です。

令和5年の第二次検定の合格発表は令和6年の2月2日(金曜日)に試験実施団体より行われています。

さて、昨年度の結果はどうだったでしょうか?

 第一次検定(学科試験)の受験者数と合格者数(令和5年〜平成19年)

まずは学科試験から。平成19年(2007年)からの令和5年(2023年)の学科試験・受検者数と合格者・合格率の推移を見てみましょう。

ちなみに2021年より第一次検定と名称が変わりましたが、この検定に合格すると『1級建築施工管理技士補』の資格が得られます。合格された方おめでとうございます。

年度 受検者数 合格者数 合格率
平成19年 23,871 11,088 46.40%
平成20年 25,686 12,783 49.80%
平成21年 25,195 8,782 34.90%
平成22年 25,640 10,437 40.70%
平成23年 22,284 8,312 37.30%
平成24年 22,385 11,414 51.00%
平成25年 20,576 9,677 47.00%
平成26年 20,580 8,562 41.60%
平成27年 25,452 11,103 43.60%
平成28年 25,639 12,675 49.40%
平成29年 24,755 9,824 39.70%
平成30年 25,198 9,229 36.60%
令和元年(2019年) 25,392 10,837 42.70%
令和2年(2020年) 22,742 11,619 51.1%
令和3年(2021年)
22,277 8,025 36.0%
令和4年(2022年) 27,253 12,755 46.8%
令和5年(2023年) 24,078 10,017 41.6%

ここ4年間の合格率の推移は51.1%⇒36.0%⇒46.8%⇒41.6%と少し乱高下が激しいですね(笑)

また令和2年、令和3年は受検者数がコロナ禍や新試験制度の影響のせいか減少気味だったのが、令和4年はこの表の中では最高の受検者数だったようです。そして令和5年はまた少し減少気味でした。

 

令和5年も約1万人の方が『1級建築施工管理技士補』の称号が得られたようです。おめでとうございます。

個人的に分析してみると、

まず令和3年は、
受検者は令和元年度あたりまで数値を戻すのかなと思っていましたが、前年同様22,000人程度でした。
そして合格者は8,025人合格率は36.0%、昨年度比で3,600人も合格者が減っているのはとても大きい数値です。

ちなみに平成19年よりデータをまとめていますが、この合格率は平成21年度の34.9%に次いで低い合格率でした。

この年は試験制度も変わり、新たに『施工管理法の応用問題』が6問出題されました。

この応用問題で60%の正答率がないと不合格、そうなると4問の正答が必要だったので合格率が低くなるかなと思っていましたが、蓋を開けてみると応用問題の合格基準は6問中3問の正解と見直しがあったようです。

試験制度の初年度はやはり少し難しいですね。

次に令和4年は、

上記に書いた通り、受検者数は戻りました。(前年の回避分で、例年より多かった感じですかね)

また合格率は46.8%と高水準でした。施工管理法の応用問題も決して簡単な問題ではありませんでしたが、皆さんきっちり対策を行ったようで素晴らしいと思います。

こちらの国土交通省の発表では、応用能力問題は6問中4問の正解が合格基準になっているので、昨年のような基準の見直しが行われなかった上での結果です。
そして本年の令和5年度です。受検者は3,000人以上の減少です。
また合格率は昨年比で約5%減となっていますが、応用能力問題は6問中3問が合格基準となっているので、4問とするとかなり合格率が下がっていたのでしょうね。
まだ全体的に施工管理法の応用能力問題は難易度にバラつきがあるようですね。

第二次検定(実地試験)の受験者数と合格者数(令和5年〜平成19年)

次に第二次検定(実地試験)の最新版です。

年度 受験者数 合格者数 合格率
平成19年 18,239 6,212 34.10%
平成20年 19,502 6,826 35.00%
平成21年 16,870 6,931 41.10%
平成22年 15,608 7,338 47.00%
平成23年 13,721 5,546 40.40%
平成24年 16,176 5,558 34.40%
平成25年 16,686 6,912 41.40%
平成26年 14,210 5,710 40.20%
平成27年 16,365 6,180 37.80%
平成28年 19,045 8,687 45.60%
平成29年 16,505 5,537 33.50%
平成30年 15,145 5,619 37.10%
令和元年(2019年) 15,876 7,378 46.50%
令和2年(2020年)
16,946
6,898
40.70%
令和3年(2021年) 12,813 6,708 52.4%
令和4年(2022年) 13,010 5,878 45.2%
令和5年(2023年) 14,391 6,544 45.5%

新試験制度の令和3年の第二次検定の合格率は52.4%です。

平成19年度以来の合格率では最高に高かったですね。但し実質の合格者数としては、

令和2年 6,898人  ←学科試験受検者 22,742人
令和3年 6,708人  ←第一次検定受検者 22,277人

とそこまで合格者数に格差は大きくはありません。

結論から言うと、令和3年は第一次検定の合格率は低かったけど、第二次検定の合格率は高かった。
令和2年と比べてみると、第一次検定(学科試験)受検者 ⇒ 第二次検定合格者 の比率はほぼ変わらない。
という事が読み取れます。

令和3年は『施工管理法の応用問題』で足切りされた方も多かったように思います。

⇒これをクリアした多くの方が第二次検定の受検者だったので、高い合格率につながった。

 

そして令和4年は合格率は45.2%と、私が思ってたより少し高めの合格率でした。(40%前後と想定していた)

合格者数は5,878人と、令和3年より800人ほど少なめです。

 

先日発表された令和5年については、令和4年とほぼ同じの45.5%の合格率

正直なところ、施工経験記述は明らかに令和3年の方が難しかったのですが、その分、採点基準は多少緩めだったのかもしれません。

いずれにしても45%以上の合格率は素晴らしいですね。

 

 

ちなみに、平成29年度(2017年)の合格率が低いのは、実地試験の問題5の工程の出題内容が、過去長きにわたってバーチャート工程が出題されていましたが、この年(以降3年間も同様)からネットワーク工程が出題されて、全く回答できずに得点を大きく落としてしまった人も結構いたのではと勝手に想定しています。

2次検定の出題と傾向は下記の記事を参照ください。

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工経験記述添削サービス

 

 

まとめ

さて、来年度よりこの技術検定については受検資格の見直しが入ります。1次検定については実務経験不要で、満19歳以上から受検が可能になっていますので、来年は少し受検者が増えるでしょう。

多くの方が受検にチャレンジして欲しいと思います。
では引き続き本年度も1次及び2次検定対策の記事を更新していきたいと思いますのでお楽しみに!
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