1級建築施工管理技士 第一次検定(学科試験) 過去問の取組み 第7回〜法規(1)

1級建築施工管理技士の第一次検定対策の最後は法規の過去問の取組みです。

法規の問題は建築基準法、建設業法、労働基準法、労働安全衛生法を中心に、それ以外に建築工事に関係する各種法規から出題されます。

12問出題されて8問解答する必要があります。

今回、法規の各種問題は2回に分けて取組みたいと思います。

今回は建築基準法建設業法に関する問題を取り上げたいと思います。

建設業法は第二次検定にも出題されるので、特に記憶度合いを高めておきましょうw

各種法規に関する出題分析

まずは法規のここ3年の出題内容を分析したいと思います。

問題 科目 令和3年 問題 令和2年 令和元年
61 法規
(8/12問)
建築基準法(用語) 71 建築基準法(手続き) 建築基準法(用語)
62 建築基準法 72 建築基準法 建築基準法
63 建築基準法(防火区画) 73 建築基準法(避難施設) 建築基準法(防火区画)
64 建設業法(建設業許可) 74 建設業法(建設業許可) 建設業法(建設業許可)
65 建設業法(請負契約) 75 建設業法(請負契約) 建設業法(請負契約)
66 建設業法(元請負人の義務) 76 建設業法(技術者) 建設業法(元請負人の義務)
67 労働基準法(就業) 77 労働基準法(労働契約) 労働基準法(就業)
68 労働安全衛生法(管理体制) 78 労働安全衛生法(管理体制) 労働安全衛生法(管理体制)
69 労働安全衛生法(免許) 79 労働安全衛生法(就業) 労働安全衛生法(就業)
70 廃棄物の処理及び清掃 80 建設リサイクル法 廃棄物の処理及び清掃
71 宅地造成等規制法 81 騒音規制法 宅地造成等規制法
72 振動規制法 82 道路交通法 振動規制法

見ての通り、毎年出題されている内容と、隔年もしくは数年に1度出題される問題があります。

四択の問題の選択肢は繰り返し同じ内容が出ますので、基本的には過去問をしっかり行えばある程度の正答率は得られます。

 

1.法規〜建築基準法に関する出題(1)

まずは建築基準法に関する問題。例年、建築基準法関連の問題は3問です。

まずは令和2年のこちらの問題。

(1)次の記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

  1. 建築主は,延べ面積が 1,000㎡ を超え,かつ,階数が 2以上の建築物を新築する場合,一級建築士である工事監理者を定めなければならない。
  2. 特定行政庁は,飲食店に供する床面積が 200㎡ を超える建築物の劣化が進み,そのまま放置すれば著しく保安上危険となると認める場合,相当の猶予期限を付けて,所有者に対し除却を勧告することができる。
  3. 建築監視員は,建築物の工事施工者に対して,当該工事の施工の状況に関する報告を求めることができる。
  4. 建築主事は,建築基準法令の規定に違反した建築物に関する工事の請負人に対して,当該工事の施工の停止を命じることができる。
解答・解説
(解答)④
(解説)
建築基準法第5条の6 建築主は、第一項に規定する工事をする場合においては、それぞれ建築士法第三条第一項、第三条の二第一項若しくは第三条の三第一項に規定する建築士又は同法第三条の二第三項の規定に基づく条例に規定する建築士である工事監理者を定めなければならない
建築士法第3条の4 延べ面積が千平方メートルをこえ、且つ、階数が二以上の建築物 ⇒これがその対象となる。
建築基準法第10条 特定行政庁は、第六条第一項第一号に掲げる建築物その他政令で定める建築物の敷地、構造又は建築設備について、損傷、腐食その他の劣化が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となり、又は著しく衛生上有害となるおそれがあると認める場合においては、当該建築物又はその敷地の所有者、管理者又は占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用中止、使用制限その他保安上又は衛生上必要な措置をとることを勧告することができる。⇒第6条1項で飲食店で200㎡を超える建築物についてその対象となっている。
建築基準法第12条の5 特定行政庁、建築主事又は建築監視員は、次に掲げる者に対して、建築物の敷地、構造、建築設備若しくは用途、建築材料若しくは建築設備その他の建築物の部分の受取若しくは引渡しの状況、建築物に関する工事の計画若しくは施工の状況又は建築物の敷地、構造若しくは建築設備に関する調査)の状況に関する報告を求めることができる。
建築基準法第9条 特定行政庁は、建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条件に違反した建築物又は建築物の敷地については、当該建築物の建築主、当該建築物に関する工事の請負人若しくは現場管理者又は当該建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対して、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる ⇒建築主事ではなく、特定行政庁が正しいのでこの問題が誤りですね。

 

2.法規〜建築基準法に関する出題(2)

2問目も建築基準法に関する問題。今回は避難施設に関する問題です。

【問題】避難施設等に関する記述として,「建築基準法」 上,誤っているものはどれか。

  1. 小学校には,非常用の照明装置を設けなければならない。
  2. 集会場で避難階以上の階に集会室を有するものは,その階から避難階又は地上に通ずる 2以上の直通階段を設けなければならない。
  3. 映画館の客用に供する屋外への出口の戸は,内開きとしてはならない。
  4. 高さ 31m を超える建築物には,原則として,非常用の昇降機を設けなければならない。
解答・解説
(解答) ①
(解説)
建築基準法施行令第126条の4 学校や病院の病室、一戸建ての住宅や長屋などは設けなくても良いと定められています。
※平成28年も同じ内容の問題あり。
建築基準法施行令第121条 建築物の避難階以外の階が次の各号のいずれかに該当する場合においては、その階から避難階又は地上に通ずる二以上の直通階段を設けなければならない
1,劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂又は集会場の用途に供する階でその階に客席、集会室その他これらに類するものを有するもの
建築基準法施行令第125条 2 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂又は集会場の客用に供する屋外への出口の戸は、内開きとしてはならない
※平成28年も同じ内容の問題あり。
建築基準法 第34条 2 高さ31メートルをこえる建築物(政令で定めるものを除く。)には、非常用の昇降機を設けなければならない。
※平成28年も同じ内容の問題あり。

 

3.法規〜建設業法に関する出題(1)

次の2問は建設業法に関する問題です。建設業許可や請負契約に関する問題や知識は第二次検定でもとても重要です。しっかり取り組んでおきたい法規の一つです。

まずは『建設業の許可』に関する問題です。

(1)建設業の許可に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。

  1. 建設業の許可は、一般建設業と特定建設業の区分により、建設工事の種類ごとに受ける。
  2. 建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事を請け負う場合においては、当該建設工事に附帯する他の建設業に係る建設工事を請け負うことができる。
  3. 建設業の許可を受けた建設業者は、許可を受けてから3年以内に営業を開始せず、又は引き続いて1年以上営業を休止した場合、当該許可を取り消される。
  4. 特定建設業の許可を受けようとする者は、発注者との間の請負契約で、その請負代金の額が8,000万円以上であるものを履行するに足りる財産的基礎を有していなければならない。

特定建設業や一般建設業の違いなど、また請負代金などを正しく理解しておきたいですね。

解答・解説
(解答) ③
(解説)
建設業法第3条 前項の許可は、別表第一の上欄に掲げる建設工事の種類ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる建設業に分けて与えるものとする。
建設業法第4条 建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事を請け負う場合においては、当該建設工事に附帯する他の建設業に係る建設工事を請け負うことができる。 ※平成29年も同じ内容の問題あり。
建設業法第29条 国土交通大臣又は都道府県知事は、その許可を受けた建設業者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該建設業者の許可を取り消さなければならない。
4、 許可を受けてから一年以内に営業を開始せず、又は引き続いて一年以上営業を休止した場合
※平成29年も同じ内容の問題あり。
建設業法第15条 3, 発注者との間の請負契約で、その請負代金の額が政令で定める金額以上であるものを履行するに足りる財産的基礎を有すること
建設業法施行令第5条の4 法第十五条第三号の政令で定める金額は、8,000万円とする。
※平成30年も同じ内容の問題あり

 

4.法規〜建設業法に関する出題(2)

本日最後の問題は(3)同様に建設業法ですが、請負契約に関する問題です。こちらも毎年出題されていますが、令和2年のものを見ていきましょう。

【問題】請負契約に関する記述として,「建設業法」 上,誤っているものはどれか。

  1. 注文者は,請負人に対して,建設工事の施工につき著しく不適当と認められる下請負人があるときは,あらかじめ注文者の書面等による承諾を得て選定した下請負人である場合を除き,その変更を請求することができる。
  2. 注文者は,工事一件の予定価格が 5,000万円以上である工事の請負契約の方法が随意契約による場合であっても,契約の締結までに建設業者が当該建設工事の見積りをするための期間は,原則として,15日以上を設けなければならない。
  3. 元請負人は,その請け負った建設工事を施工するために必要な工程の細目,作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは,あらかじめ,注文者の意見をきかなければならない。
  4. 請負人は,請負契約の履行に関し工事現場に現場代理人を置く場合に,注文者の承諾を得て,現場代理人に関する事項を,省令で定める情報通信の技術を利用する方法で通知することができる。
解答・解説
(解答)③
(解説)
建設業法第23条 注文者は、請負人に対して、建設工事の施工につき著しく不適当と認められる下請負人があるときは、その変更を請求することができる。ただし、あらかじめ注文者の書面による承諾を得て選定した下請負人については、この限りでない。 ※平成30年は類似内容あり
建設業法第20条 建設工事の注文者は、請負契約の方法が随意契約による場合にあつては契約を締結するまでに、当該提示から当該契約の締結又は入札までに、建設業者が当該建設工事の見積りをするために必要な政令で定める一定の期間を設けなければならない。(※一部略しています)
建設業法施行令第6条 3, 工事一件の予定価格が5,000万円以上の工事については、15日以上  ※平成30年にも出題
建設業法第24条の2 元請負人は、その請け負つた建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
⇒意見をきくのは注文者ではなく、下請負人ですね。 ※平成25年は類似内容あり
建設業法第19条の2 3、請負人は、第一項の規定による書面による通知に代えて、政令で定めるところにより、同項の注文者の承諾を得て、現場代理人に関する事項を、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて国土交通省令で定めるものにより通知することができる。この場合において、当該請負人は、当該書面による通知をしたものとみなす。

5.まとめ

今回は建設業法建築基準法について取り上げました。

次回は労働基準法と労働安全衛生法やそのほか建築に関係する関係法規を取り上げます。

この法規に関してはある程度ぼんやりとはわかっているものの、、、というのが多いかと思いますが、これを機会に基本知識として学んでおくのは自分の仕事にも役に立つのではないかと思います。

特に建設業法(特に請負契約は請負人の義務等)は通常の仕事でも知っておいた方が役に立つ内容がとても多いので、私も資格取得後は知識をうまく仕事でも活用出来たように思います。

次回は、過去問対策の最終回、法規(2)です。

 

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