1級建築施工管理技士 第一次検定(旧学科試験)過去問の取り組み〜第1回 建築学

さて令和4年(2022年)の第一次検定対策、出題分野別にどんな問題が出題されているのか?

どう取り組んでいくべきか、例題に触れながら取り組んでいきたいと思います。

まずは例年に、問題1~15に出題されている建築学について取り上げたいと思います。

建築学の問題とは?

さて、この建築学は例年どんな出題分野なのでしょうか?

番号 科目 分野 令和3年 令和2年 令和1年
1 建築学
(12/15問)
環境工学 換気 換気 換気
2 採光及び照明 日照及び日射 伝熱
3 吸音及び遮音 採光及び照明
4 各種構造 免震構造 木質構造 免震構造
5 鉄筋コンクリート造 鉄筋コンクリート造 鉄筋コンクリート造
6 鉄骨構造 鉄骨構造 鉄骨構造
7 杭基礎 地盤・基礎構造 杭基礎
8 構造力学 断面二次モーメント 積載荷重(構造計算) 構造力学(曲げモーメント値)
9 山形ラーメン架構 構造力学(反力) 構造力学(反力)
10 構造力学(曲げモーメント図) 構造力学(曲げモーメント図) 構造力学(曲げモーメント図)
11 建築材料 金属材料 鋼材 金属材料
12 石材 左官材料 石材
13 JIS規格(ドアセット) サッシ(性能項目) JIS規格(ドアセット)
14 アスファルト防水材料 シーリング材 アスファルト防水材料
15 塗料 内装材料 塗料

例年15問出題されていますが、

  • 換気・照明などの環境工学
  • 鉄筋などの各種構造
  • 構造力学
  • 建築に関する各種材料

が出題されています。

私は、構造力学は苦手なので捨てる事にしましたが、15問中12問の解答なので特段影響はありませんでした。

ちなみに建築材料各種構造の一部内容は第二次検定にも約に立つ知識なので取り組んだ方が良いと思います。

 

環境工学は過去問やっていたら解ける問題が多いです。

この当たりは皆さんの、得手不得手を考慮、かつ全体バランスを考えて取り組めば良いと思います。

 

では具体的な問題を見ていきましょう。

1,建築学~環境工学(換気に関する問題)

まずは換気の問題です。換気は基本的には毎年出題されています。

なので多くの過去問に触れておけば問題ないでしょう。

令和3年の問題を取り上げてみましょう。

 

【問題】換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか?

  1. 風圧力による自然換気の場合、他の条件が同じであれば、換気量は風上側と風下側の風圧係数の差の平方根に比例する。
  2. 室内外の温度差による自然換気で、上下に大きさの異なる開口部を用いる場合、中性帯の位置は、開口部の大きい方に近づく。
  3. 中央管理方式の空気調和設備を設ける場合、室内空気の一酸化炭素の濃度は、100ppm以下となるようにする。
  4. 中央管理方式の空気調和設備を設ける場合、室内空気の浮遊粉塵の量は、0.15mg/㎥以下となるようにする。
解答・解説
(解答)
(解説)過去問をしっかり取り組めばサービス問題ともいえます。
(平成28年)風圧力による換気量は、他の条件が同じであれば、風上側と風下側の風圧係数の差の平方根に比例する。
(平成29年)室内空気の一酸化炭素の濃度は、10ppm以下となるようにする。
(平成27年)室内空気の一酸化炭素の濃度は、100ppm以下となるようにする。
(令和元年)室内空気の浮遊粉じんの量は、0.15mg/㎥以下となるようにする。
正解は③で10ppm以下が正しいです。
過去問と全く同じ問題(選択肢を含めた)は出ませんが、選択肢の文章は何度も同じものが使われます。

数値を正しく記憶しておくことが大切ですね。

 

2.建築学〜一般構造(鉄筋コンクリート構造に関する出題)

2つ目は鉄筋コンクリート造の問題です。鉄筋コンクリート造と鉄骨構造の問題は毎年出題されています。

鉄筋コンクリート造は特に数値を正しく記憶しておきたいですね。

これも令和3年の問題を取り上げてみたいと思います。

【問題】鉄筋コンクリート造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 柱の主筋はD13以上の異形鉄筋とし、その断面積の和は、柱のコンクリート全断面積の0.8%以上とする。
  2. 柱のせん断補強筋の間隔は、柱の上下端から柱の最大径の1.5倍又は最小倍の2倍いずれか大きい方の範囲内を150mm以下とする。
  3. 梁の主筋はD13以上の異形鉄筋とし、その配置は、特別な場合を除き2段以下とする。
  4. 梁のせん断補強筋にD10の異形鉄筋を用いる場合、その間隔は梁せいの1/2以下、かつ、250mm以下とする。
解答・解説
(解答)②
(解説)こちらも基本的には過去問を取り組んでおけば問題ない内容ですね。
(平成29年)柱の主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の0.8%以上とする。
(令和元年)柱のせん断補強筋の間隔は、柱の上下端から柱の最大径の1.5倍又は最少径の2倍のいずれか大きい範囲を100mm以下とする。
⇒数値が異なりますね。この100mm以下が正しいです。
④(平成28年)梁のあばら筋にD10の異形鉄筋を用いる場合、その間隔は梁せいの1/2以下、かつ、250mm以下とする。
⇒せん断補強筋の種類にあばら筋、帯筋などがありますので同じ内容と言って良いでしょう。鉄筋コンクリートは数値の正誤を問う問題の比率が高いです。しっかり覚えておきましょう。

3.建築学~構造力学

さて次は構造力学の問題ですが、『曲げモーメント』関連の問題は私も全く不勉強なので教えることは不可能です(笑)

構造計算(積載荷重)に関する問題だけ取り組んでおきましょう。

令和2年の問題です。

【問題】床の構造計算をする場合の積載荷重として、最も不適当なものはどれか。

  1. 店舗の売り場の積載荷重は、2,900N/㎡とすることができる。
  2. 集会場の客席が固定席である集会室の積載荷重は、2,900N/㎡とすることができる。
  3. 倉庫業を営む倉庫の積載荷重は、2,900N/㎡とすることができる。
  4. 百貨店の屋上広場の積載荷重は、2,900N/㎡とすることができる。
解答・解説
(解答)
(解説)この問題の③の選択肢は平成29年と全く同じ内容なので、こちらも過去問でわかる問題です。
建築基準法施行令85条
建築物の各部の積載荷重は、当該建築物の実況に応じて計算しなければならない。ただし、次の表に掲げる室の床の積載荷重については、それぞれ同表の(い)、(ろ)又は(は)の欄に定める数値に床面積を乗じて計算することができる。
このように定められており、85条の3で、
倉庫業を営む倉庫における床の積載荷重は、第一項の規定によって実況に応じて計算した数値が1㎡につき3,900N/㎡未満の場合においても、3,900N/㎡としなければならない。

4.建築学〜建築材料(石材に関する出題)

最後は建築材料の問題です。今回は、問題がある程度パターン化している石材を取り上げてみましょう。

令和3年令和元年の問題です。

【令和3年】石材に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 花崗岩は耐摩耗性、耐久性に優れるが、耐火性に劣る。
  2. 安山岩は、光沢があり美観性に優れるが、耐久性、耐火性に劣る。
  3. 砂岩は、耐火性に優れるが、吸水率の高いものは耐凍害性に劣る。
  4. 凝灰岩は、加工性に優れるが、強度、耐久性に劣る。

【令和元年】石材に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 花こう岩は、耐摩耗性、耐久性に優れるが、耐火性に劣る。
  2. 大理石は、ち密であり、磨くと光沢が出るが、耐酸性、耐火性に劣る。
  3. 石灰岩は、耐水性に優れるが、柔らかく、曲げ強度は低い。
  4. 砂岩は、耐久性に優れるが、吸水率の高いものは耐凍害性に劣る。

石材の問題は例年こんな感じですね。

解答・解説
解答 【令和3年】 【令和元年】
解説 各石材の特徴は下記の通り。
・下記の特徴を参照。耐久性・加工性・耐火性などの特徴を頭に入れておきましょう。

  • 花崗岩→通称御影石。墓石や建築材で多く使われ、強い硬度、耐久性・耐摩耗性に優れる耐火性に劣る
  • 砂岩→砂が固まって出来た堆積岩の一つ。耐火性があり酸に強い。吸水性が高い反面、汚れがつきやすく、耐久性に劣り凍害を受けやすい面がある。
  • 大理石→変成岩の一種。建築の内部で主に使われ美しい模様や鮮やかな光沢が特徴。一方、酸・アルカリに弱く、屋外では風化しやすい。耐摩耗性・耐火性に劣る
    ※内部建築で高級石材として使われますね。
  • 凝灰岩→堆積岩の一種。火山灰が固まったもので、軽くて柔らかい(軟質)のが特徴。加工性、耐火性には優れているが、風化しやすく耐久性には劣る
  • 安山岩くて耐久性があり墓石などに使われる。写真等で見るとわかりますが、光沢はあるとはいえない
  • 石灰岩→炭酸カルシウムが主成分の石で、柔らかく曲げ強度が低く、耐水性に劣る

 

5.まとめ

今回は建築学系の過去問題を4つ取り上げました。これを見てわかるかと思いますが、第一次検定(学科試験)の特徴としては、全く同じ問題が出るわけではありませんが、この4つの選択肢の内容は比較的に繰り返し出題される傾向があります。

ですので、

  1. 過去問を繰り返すことによって、選択肢の内容を記憶して知識を定着させる。
  2. ある程度ざっくり記憶しておくことにより、消去法でわかる問題もある。
  3. 選択肢に出てくる各数値は正しく記憶すること。
  4. 理解出来ない、なかなか記憶が定着しない部分はテキストで補足する。

以上の繰り返しによって、ある程度、第一次検定の点数を高められると思います。

ポイントは過去問題の正解を覚えるのではなく、各選択肢の正しい内容間違っている選択肢はその誤った語句や数値を正しい形に変換して記憶しておくことが大切です。

最近はインターネットの検索からでも色んな情報・知識が得られます。以前にも書きましたが、文章で理解出来ない場合、ビジュアル的に理解することも可能。(例えば凝灰岩はどんな石か知りたい場合、ネットで調べればどんな石かも視覚で理解出来ます)

第2回目は躯体工事に関する取組みです。

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