1級建築施工管理技士 第一次検定(学科試験 )過去問の取組み〜第4回 共通(設備・契約)

6月に実施予定の1級建築施工管理技士の学科試験の過去問の取り組みの第4回は設備工事や契約に関する分野です。

ここは過去問の取り組みのみで良いように思います。

過去問題集を紐解くと、給排水・空気調和・電気・避雷・消火・昇降設備に関わる設備関係測量、植栽・舗装に関する工事請負契約や数量積算に関する出題されています。

1.共通〜給排水設備工事に関する出題

まずは給排水設備工事に関する問題。(1)平成29年度 (2)平成26年度の出題。

(1)給排水設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. エアチャンバーは、給水管内に生ずるウォーターハンマーの水撃圧を吸収するためのものである。
  2. 通気管は、サイホン作用によるトラップの封水切れを防止するためのものである。
  3. 排水トラップの封水深は、阻集器を兼ねるものを除き、5~10cmとする。
  4. 給水タンクの内部の保守点検を行うために設ける円形マンホールの最小内法直径は、45cmとする。

 

(2)排水工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 屋内の自然流下式横走り排水管の最小勾配は、管径が100mmの場合、1/100とする。
  2. 雨水排水立て管は、活水排水管若しくは通気管と兼用し、又はこれらの管に連結してはならない。
  3. 排水系統に設ける通気管の最も重要な役割は、汚水や雑排水の逆流を防止することである。
  4. 排水トラップの封水深は、阻集器を兼ねるものを除き、5~10cmとする。

まずは給排水の問題。設備の出題全般に言えますが、ごく標準的な問題が多く、あまり難問は出ません。過去問の内容をある程度記憶すれば消去である程度わかると思います。答えは下記の通り。

解答・解説
解答 (1) (2)
解説
(1)④ 給水タンク用のマンホールは、直径60cm以上とし、周囲から10cm以上立ち上げて設ける必要があります。それ以外に底・壁面より60cm以上離す必要があります。(2)③通気管は排水管内の圧力を調整するために設置し、排水を円滑に流し、臭気防止のトラップ封水を保護する役割を持っている。過去には上記の問題以外に、平成27年は住居やビルにおける給水方式の問題(水道直結直圧方式など)が出題されています。各給水方式の特徴と内容を一通り記憶しておくと良いでしょう。

2.共通〜電気設備工事に関する出題

2問目は電気設備工事に関する問題は(1)平成29年度 (2)平成27年度の出題より

(1)電気設備に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。

  1. 特別高圧受電を行うような大規模なビルや工場などの電気供給方式には、 三相4線式400級が多く用いられる。
  2. 電圧の種別で低圧とは、直流にあっては600V以下、 交流にあっては750V以下のものをいう。
  3. 低圧屋内配線のための金属管の厚さは、コンクリートに埋め込む場合、1.2mm未満としてはならない。
  4. 低圧屋内配線の使用電圧が300Vを超える場合における金属製の電線接続箱には、接地工事を施す。

 

(2)電気設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 電圧の種別で低圧とは、直流にあっては750V以下、交流にあっては600V以下のものをいう。
  2. 大型の動力機器が多数使用される場合の電気供給方式には、単相3線式100/200Vが多く用いられる。
  3. 特別高圧受電を行うような大規模なビルや工場などの電気供給方式には、三相4線式400V級が多く用いられる。
  4. バスダクトは、電流の容量の大きい幹線に用いられる。

電気設備も過去6年ほどで4問出題されていますが、似たような選択肢が多いので、まずは過去問を押さえましょう。解答は下記の通り。

解答・解説
解答 (1) (2)
解説 (1)② 低圧とは、直流にあっては750V以下、交流にあっては600V以下のものをいう。
参考までに、低圧・高圧・特別高圧の種別を貼っておきます。

直流 直流 用途
低圧 750V以下 600V以下 一般家庭・商店
高圧 750V超え7,000V以下 600V超え7,000V以下 オフィス・中小工場
特別高圧 7,000V超え 大規模工場・鉄道など

(2)② 大型の動力機器が多数使用される場合の電気供給方式は三相3線式、もしくは三相4線式が多く用いられますね。これは電気が少しわかる方には消去法でわかるような気がします。
単相2線、単相3線、三相3線、三相4線の用語とその主な使用場所は頭に入れておいた方が良いでしょうね

3.共通〜昇降設備工事に関する出題

3問目はエレベータやエスカレータなどの昇降設備に関わる問題です。(1)平成29年度と(2)平成25年度の問題をとりあげます。

(1)建築物に設ける昇降設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、特殊な構造及び使用形態のものを除くものとする

  1. 乗用エレベーターの昇降路の出入口の床先とかごの床先との水平距離は、4cm以下とする。
  2. エスカレーターの踏段の幅は1.1m以下とし、踏段の両側に手すりを設ける。
  3. 勾配が8度を超え30度以下のエスカレーターの踏段の定格速度は、50m/分とする。
  4. 非常用エレベーターには、 かごの戸を開いたままかごを昇降させることができる装置を設ける。

 

(2)昇降設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 勾配が8度を超え30度以下のエスカレーターの踏段の定格速度は、50m/分とする。
  2. エスカレーターの踏段の幅は1.1m以下とし、 踏段の両側に手すりを設ける。
  3. 乗用エレベーターにあっては、1人当たりの体重を65kgとして計算した最大定員を明示した標識を掲示する。
  4. エレベーターの昇降路内には、原則として、エレベーターに必要な配管以外の配管設備を設けてはならない。

 

この2問を見ると似たような選択肢。数値を理解していれば難しい問題ではないのですが、ひっかかる人もいるかもしれません。

解答・解説
解答 (1) (2)
解説  正解は同じ文面のものが誤りでしたね。

(1)③(2)① 勾配が8°〜30°(踏段が水平でない場合は8°~15°)のエスカレータの速度は45m/分以下定められています。ちなみに50m/分以下の速度が認められているのは勾配が〜8°の場合となります。
(2)③について、75kgじゃないの?と思った方もいるかと思います。なぜなら、良く乗るエレベータで積載450kgで人員6名と記載されているのを良く見かけますよね。(1人当たり75kgとなる)あれは450kg÷65kg=6.92,,,で端数切り捨てで6名に設定されているのです。これを機にエレベータは1人あたり65kgと覚えましょう(笑)

 

4.共通〜請負契約に関する出題

本日最後は請負契約に関する問題。過去6年で4問の出題です。平成30年度と平成25年度の問題をとりあげます。

(1)請負契約に関する記述として、「公共工事標準請負契約約款」上、誤っているものはどれか。

  1. 受注者は、工事の施工に当たり、設計図書に示された施工条件と実際の工事現場が一致しないことを発見したときは、その旨を直ちに監督員に通知し、その確認を請求しなければならない。
  2. 発注者は、受注者が契約図書に定める主任技術者若しくは監理技術者を設置しなかったときは、契約を解除することができる。
  3. 工事の施工に伴い通常避けることができない騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者に損害を及ぽしたときは、 原則として、 発注者がその損害を負担しなければならない。
  4. 現場代理人は、 契約の履行に関し、工事現場に原則として常駐し、その運営、取締りを行うほか、 請負代金額の変更及び契約の解除に係る権限を行使することができる。

 

(2)請負契約に関する記述として、「公共工事標準請負契約約款」上、誤っているものはどれか。

  1. 設計図書において監督員の検査を受けて使用すべきものと指定された工事材料の当該検査に直接要する費用は、受注者の負担とする。
  2. 工事の施工に伴い通常避けることができない騒音、振動、 地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者に損害を及ぼしたときは、 原則として、 発注者がその損害を負担しなければならない。
  3. 受注者は、その責めに帰すことができない事由により工期内に工事を完成することができないときは、その理由を明示した書面により、発注者に工期の延長変更を請求することができる。
  4. 現場代理人は、契約の履行に関し、工事現場に原則として常駐し、その運営、取締りを行うほか、請負代金額の変更及び契約の解除に係る権限を行使することができる。

こちらも似たような選択肢が並んでいますが、ある程度の現場経験があれば消去法的にわかるのではないでしょうか。解答は下記の通り。

 

解答・解説
解答 (1)④ (2)④
解説
(1)(2)④公共工事標準請負契約約款の10条の2は下記の通り。
現場代理人は、この契約の履行に関し、工事現場に常駐し、その運営、取締りを行うほか、 請負代金額の変更、請負代金の請求及び受領、第十二条第一項の請求の受理、同条第三項の決 定及び通知並びにこの契約の解除に係る権限を除き、この契約に基づく受注者の一切の権限を 行使することができる。
上記の通り、請負代金額の変更、解約解除に係る権限はありません。wikipediaがわかりやすく現場代理人について記載されています。また今後この施工管理技士資格取得を目指す方で、上記の公共工事標準請負契約約款についてあまり知らない方は一度目を通しておくことをおすすめします。必須の知識だと思います。

 

5.まとめ

以上、今回は過去問の給排水・空気調和・電気・避雷・消火・昇降設備に関わる設備関係、測量、植栽・舗装に関する工事、請負契約や数量積算の中から、給排水・電気設備・昇降設備・請負契約の問題をとりあげてみました。この共通関連の出題は例年は5問出され、全て回答する必要があります。(選択ではない)

1級建築施工管理技士の資格を目指す中で特に設備関係についてはほぼ基本知識を問うものが多いと思われ、そこまで難しいものは出ないと想定されます。過去問で基本知識をきっちり押さえましょう。そして先ほども書いた通り請負契約は一度ざっと目を通して要点だけ押さえる余裕があればベストですね。

次回は施工管理全般に関する過去問をやりたいと思います。

過去問の取り組み(第1回〜第3回)

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