1級建築施工管理技士 第一次検定(学科試験) 過去問の取組み 第6回〜施工管理法(2)

学科試験(本年度より第一次検定)の過去問の取り組みシリーズの第6回です。

今回も前回に続き、施工管理法に関する問題、その中から品質管理、材料の保管、安全管理から抽出しました。

何度も書きますが、1級建築施工管理技士 学科試験の勉強で一番重要なのは過去問の反復です。

頭に入るまで何度も繰り返しましょう。

1.施工管理法〜品質管理に関する出題

本日最初の問題は品質管理に関する問題です。平成28年度平成27年度の出題より。

(1)品質管理の用語に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 抜取検査方式とは、定められたサンプルの大きさ、及びロットの合格の判定基準を含んだ規定の方式である。
  2. 母集団の大きさとは、母集団に含まれるサンプリング単位の数である。
  3. 層別とは、1つの集団をなんらかの特徴によりいくつかの層に分割することである。
  4. 誤差とは、観測値·測定結果の期待値から真の値を引いた値である。

 

(2)品質管理の用語に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 不適合とは、規定要求事項を満たしていないことである。
  2. かたよりとは、観測値·測定結果から真の値を引いた値のことである。
  3. 不確かさとは、測定結果に付与される、真の値が含まれる範囲の推定値のことである。
  4. 工程(プロセス)管理とは、工程(プロセス)の出力である製品又はサービスの特性のばらつきを低滅し、維持する活動のことである。

 

誤差、かたより、不確かさという用語は普段利用している言葉だと思いますが、これを難しい言葉(専門用語)で説明したものですね(笑)良く考えれば日本語力として理解できる問題だと思います。回答は下記の通り。

解答・解説
解答 (1) (2)
解説
(1)④誤差とは、期待値ではなく実際に測定した結果もしくは観測値から真の値を引いた値ですね。例えば図面の寸法が真の値で、実際に施工した実測値との差が誤差であって期待値ではない、というのがわかると思います。この問題における『観測値·測定結果の期待値から真の値を引いた値』はかたよりとなります。2)②これは上記の通り、これは『誤差』について書かれています。かたよりは『観測値·測定結果の期待値から真の値を引いた』もしくは『母平均と真の値との差』でもokです。その他、不適合・不確かさ・交差・ばらつき・目標値などの用語などについて過去出題がされています。違いを理解しておきましょう。

2.施工管理法〜材料の保管に関する出題

2問目です。工事の資材・材料の保管に関する問題です。平成29年度平成28年度の出題から。

(1)工事現場における材料の保管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. プレキャストコンクリートの床部材は平置きとし、上下の台木が鉛直線上に同位置になるように積み重ねて保管した。
  2. 高力ボルトは、工事現場受入れ時に包装を開封し、全数を確認してから乾燥した場所に、等級別、サイズ別に整理して保管した。
  3. 板ガラスは、車輪付き裸台で搬入し、できるだけ乾燥した場所に裸台に乗せたまま保管した。
  4. 断熱用の硬質ウレタンフォーム保温板は、反りぐせを防止するため、平坦な敷台の上に平積みで保管した。

 

(2)工事現場における材料の取扱いに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 被覆アーク溶接棒は、吸湿しているおそれがある場合、乾燥器で乾燥してから使用する。
  2. フローリング類を屋内のコンクリートの上に置く場合は、シートを敷き、角材を並べた上に保管する。
  3. 砂付ストレッチルーフィングは、ラップ部分(張付け時の重ね部分)を下にして立てて保管する。
  4. 高力ボルトは、搬入された包装のまま、箱の積上げ高さを3~5段にして保管する。

 

工事の際の材料の保管と材料の取り扱いに関する問題です。ほぼ毎年出題されているので、過去問で基本内容をきっちり押さえましょう。同じ選択肢も繰り返し出てきます。解答は下記の通り。

解説・解答
解答 (1) (2)
解説
(1)②高力ボルトは梱包した状態で未開封のまま工事現場へ搬入し、乾燥した場所に種類・径・長さ・ロット番号ごとに区分して保管します。これは過去にも出ているので必ず覚えておきましょう。(2)③砂付ストレッチルーフィングは、ラップ部分(張付け時の重ね部分)を上にして立てて保管する、が正解です。それ以外にも(2)④高力ボルトは、箱の積み上げ高さを3〜5段にして保管する、なども重要ですね。

 

3.施工管理法〜労働災害に関する出題

次は労働災害に関する問題です。平成29年度平成27年度の出題より。

(1)労働災害に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 労働損失日数は、一時全労働不能の場合、暦日による休業日数に300/365を乗じて算出する。
  2. 度数率は、災害発生の頻度を表すもので、100万延べ実労働時間当たりの延べ労働損失日数を示す。
  3. 年千人率は、労働者1,000人当たりの1年間の死傷者数を示す。
  4. 一般に重大災害とは、一時に3名以上の労働者が死傷又は雇病した災害をいう。

 

(2)労働災害に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 労働災害の頻度を示す指標として、年千人率や度数率が用いられる。
  2. 労働災害の重篤度を示す指標として、強度率が用いられる。
  3. 労働損失日数は、一時全労働不能の場合、暦日による休業日数に300/365を乗じて算出する。
  4. 労働災害における重大災害とは、一時に2名以上の労働者が死傷又は権病した災害をいう。

労働災害の問題もほぼ毎年出題されます。これは用語とその意味をきっちり理解しておきたいところ。解答は下記の通り。

解答・解説
解答 (1) (2)
解説
(1)②「度数率」とは、 100万延実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で、災害発生の頻度を表す。
(2)④労働災害における重大災害とは、一時に3名以上の労働者が死傷又は権病した災害をいう。3名が正解ですね。それ以外にも労働損失日数、強度率、年千人率という言葉とその意味の理解が必要ですね。度数率と強度率、用語が似ているので要チェックです。

4.施工管理法〜安全管理に関する出題

本日最後は安全管理(公衆災害防止対策)に関する問題で、平成29年度平成27年度からの出題です。

(1)市街地の建築工事における公衆災害防止対策に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 歩行者が多い箇所であったため、歩行者が安全に通行できるよう、車道とは別に幅1.5mの歩行者用通路を確保した。
  2. 道路の通行を制限する必要があり、制限後の車線が2車線となるので、その車道幅員を5.5mとした。
  3. 建築工事を行う部分の地盤面からの高さが20mなので、防護棚を2段設置した。
  4. 防護棚は、外部足場の外側から水平距離で2m突き出し、水平面となす角度を15度とした。

 

(2)建築工事に伴い施工者が行うべき公衆災害の防止対策に関する記述として、「建築工事公衆災害防止対策要綱(建築工事編)」上、不適当なものはどれか。ただし、関係機関から特に指示はないものとする。

  1. 工事現場内に公衆を通行させるために設ける歩行者用仮設通路は、幅1.5m、有効高さ2.1mとした。
  2. 道路の通行を制限する必要があり、制限後の車線が2車線となるので、その車道幅員を4.5mとした。
  3. 地盤アンカーの施工において、アンカーの先端が敷地境界の外に出るので、隣地所有者の承諾を得た。
  4. 地下水の排水に当たっては、排水方法及び排水経路を確認し、当該下水道及び河川の管理者に届け出た。

 

公衆災害防止対策もほぼ毎年出題されています。ポイントは各数値をきっちり押さえておくこと。解答は下記の通り。

解答・解説
解答 (1) (2)
解説
(1)④防護棚は外部足場の外側から水平距離で2m突き出し、水平面となす角度は20度以上とする必要があります。
この2mと20度という数値は覚えておきましょう。(2)②2車線の幅員は(1)②の方が正しく5.5mが正解です。1車線の場合3mで2車線の場合は5.5m以上となります。

それ以外のポイントとしては(1)③防護棚は20mの場合は2段設置(10m以上で1段設置)、(2)①歩行者用仮設通路は原則1.5m以上必要です。

このあたりは第二次検定での安全管理や仮設計画における留意事項の記述にも生かせる知識です。

5.まとめ

前回の(5)でも書きましたが、この施工管理法は20問出題されて20問全て回答の必要があります。施工管理技士の資格試験自体が60問のうち36問(60%の正答率)で合格と言われていますので、ここをきっちり押さえれば必ず道は開けます。

そして、過去問題を中心にきっちり読み込んで正しく記憶すれば確実に点数を取れるところでもあります。工程管理・品質管理・安全管理とそれにまつわる工事に関わる施工管理全般の出題となっていますが、勉強すれば難易度は高くありません。

  1. 用語とその意味をしっかり覚える。
  2. 施工や安全に関わる分野は数値をきっちり覚える。
  3. ネットワーク工程をマスターする。

このあたりがポイントになってくるかと思います。ある程度、色んな知識が増えてくると第一次検定は四肢一択(一部は今年より五肢二択の問題もある)なので、消去法でもわかる場合があります。

そしてこの4月〜試験までの勉強量が、その後の第二次検定対策の勉強にも役に立ってきますので、これからの期間を大事に過ごしていきましょう。

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