【過去問】平成25年 1級建築施工管理実地試験(問題と解答例)問題1〜3

過去問シリーズ、今回は平成25年(2013年)1級建築施工管理技術検定試験 実地試験問題と解答例(問題1〜問題3)です。

問題1 施工経験記述(施工の合理化)
問題2 仮設計画・安全管理
問題3 躯体工事

以上の出題内容と解答・記述例です。

問題1 施工経験記述

問題1 建築工事の施工技術は,社会的・経済的環境等により変化しており,建築物の性能水準の高い,より高度な技術による施工が求められている。 その一方,建設業の就業者数の減少も大きな課題となっており,このような中で,施工技術や合理化工法の開発など新たな取組みが行われている。あなたが経験した建築工事のうち,品質を確保した上で施工の合理化を行った工事を 1つ選び,下記の工事概要を具体的に記入した上で,次の問いに答えなさい。
なお,建築工事とは,建築基準法に定める建築物に係る工事とする。 ただし,建築設備工事を除く。

〔工事概要〕
イ. 工事名
ロ. 工事場所
ハ. 工事の内容 (新築等の場合:建築用途,構造,階数,延べ面積又は施工数量,主な外部仕上げ,主要室の内部仕上改修等の場合:建築用途,建築規模,主な改修内容及び施工数量)
ニ. 工期 (年号又は西暦で年月まで記入)
ホ. あなたの立場

1. 工事概要であげた工事で,あなたが担当した工種において実施した,施工の合理化の事例を 2つあげ,次の ①から④ について,それぞれ具体的に記述しなさい。
ただし,2つの事例の 「合理化を行った目的と実施した内容」 は,それぞれ異なる内容の記述とすること。 また,現在一般的に行われている躯体・仕上げ材料のプレカットに関する記述は不可とする。
① 工種又は部位など
② 合理化を行った目的と実施した内容
③ 実施した内容が合理化に結び付く理由
④ 実施した内容が品質を確保できる理由
記述例-1
① ALCパネル塗材仕上げ工事
② 外壁の仕上げ工事の時期は6月の雨の多い梅雨の時期で工事の遅延の恐れがあったので、外壁ALCパネルの防水型複層仕上塗材仕上げをALCパネル工場での仕上げ塗材仕上げに変更して上塗りまで実施した。
③ 工場内塗装は、上記の天候に左右されることなく下地調整〜中塗り、上塗りまで行い、現場では仕上がったALCパネルを設置するのみで、現場での塗装仕上げ工程が不要となり工期短縮につながるため。
④ 現場塗装だと外気温・湿度やほこりなどが品質に影響を及ぼすが、工場内の塗装は温湿度の影響やほこりが付着することなく、均一な塗装仕上がりとなり、かつ品質検査を実施した上で出荷が可能なため。
記述例-2
① 鉄筋工事
② 鉄筋工事のガス圧接継手は、工事の繁忙期とも重なり熟練工の確保が困難なことが想定されたので、監理者の承認を得て機械式継手に変更して施工した。
③ 特殊技量を必要とせず、施工も比較的容易な機械式継手にすることにより、不足する熟練工の手配が不要となり省人化につながり、また機械式継手は雨天でも施工が可能であり、工期短縮にも繋がるため。
④ ガス圧接継手は、天候による欠陥リスクや高度な技術が必要で品質が作業者の技量に左右されるが、機械式継手は加熱などを行わないので、鉄筋の品質劣化の恐れもないため。
2. 上記の工事概要であげた工事にかかわらず,あなたの今日までの工事経験に照らして,施工の合理化の方法であって,建設資材廃棄物の縮減に効果があると考えられる施工方法と,それが効果的であると考える理由を具体的に記述しなさい。
ただし,現在一般的に行われている躯体・仕上げ材料のプレカットに関する記述は除くものとする。 また,上記 1. の ② 「実施した内容」 及び ③ 「合理化に結び付く理由」 と同じ内容の記述は不可とする。
記述例
(施工方法)床の合板スラブ型枠を型枠替わりのフラットデッキ型枠に変更することで、支保工とスラブ型枠の解体作業をなくす。
(理由)フラットデッキ型枠は型枠支保工も不要でスラブ型枠の解体作業もなくなるので、省力化及び工期短縮につながり、合板型枠の発生材の大幅な抑制が可能なため。

問題2 安全管理・仮設計画

問題2,  建築工事において,次の 1. から 3. の仮設物の設置計画にあたり,留意又は検討すべき事項をそれぞれ 2つ,具体的に記述しなさい。ただし,解答はそれぞれ異なる内容の記述とし,保守点検等設置後の運用管理上の記述は除くものとする。 また,使用資機材に不良品はないものとする。
1. 場内仮設事務所
解答例
(1)事務所の配置は、作業員や資材などの出入りなどが見渡せる場所に設置するよう留意する。
(2)電力や給排水などが引き込みやすい建物周辺道路に近接した場所に配置する。
2. 場内仮設道路
解答例
(1)工事用車両と作業員との事故などを防ぐためにそれぞれの動線が交差しないよう配置する。
(2)使用する重機や車両、作業内容を検討した上で、道路の耐荷重や幅員などを決定する。
3. 鋼板製仮囲い (ゲート及び通用口を除く。)
解答例
(1)地盤が砂利・土、アスファルトの場合、単管パイプ等を地盤に確実に打ち込んでパイプ組を行い、控え補強用の単管 パイプを2mピッチ以内で確実に設置する。
(2)地盤面にパイプの打ち込みが不可能な場合は、下地骨組用基礎を設置し、骨組みを作成して表面材を設置する。

問題3 躯体工事

問題3,  次の 1. から 4. の問いに答えなさい。 ただし,留意事項は,それぞれ異なる内容の記述とし,材料の保管,作業環境 (気象条件等) 及び作業員の安全に関する記述は除くものとする。

1. 場所打ちコンクリート杭地業 (アースドリル工法) のコンクリートの打設における施工上の留意事項を,2つ具体的に記述しなさい。 ただし,コンクリートの調合に関する記述は除くものとする。

解答例
(1)コンクリートの打込み中は、トレミー管の先端がコンクリート中に2m以上入るように保持する。
(2)コンクリートの打ち込み時はプランジャーを使用し、打込みは、スライム等の巻き込みがなく一様に打ち上がるように連続し行う。

2. 鉄筋工事の鉄筋の組立てにおける施工上の留意事項を,2つ具体的に記述しなさい。 ただし,鉄筋材料,加工及びガス圧接に関する記述は除くものとする。

解答例
(1)鉄筋は、鉄筋継手部分及び交差部の要所を径0.8mm 以上の鉄線で結束し、適切な位置にスペーサー、吊金物等を使用して、堅固に組み立てる。
(2)スペーサーは、所定の位置に鉄筋を保持するとともに、作業荷重等に耐えられるものとし、鋼製のスペーサーは、型枠に接する部分に防錆処理を行ったものとする。

3. 型枠工事において,支保工にパイプサポートを使用する場合の施工上の留意事項を,2つ具体的に記述しなさい。 ただし,パイプサポートに不良品はないものとする。

解答例
(1)パイプサポートは3本以上継いで用いない、また3.5m以上の高さの場合は、2m以内ごとに水平つなぎを2方向に設け、かつ水平つなぎの変位を防止する。
(2)パイプサポートを継いで用いるときは、4本以上のボルト又は専用の金具を用いて継ぐ。

4. 鉄筋工事の建方時における仮ボルトの施工上の留意事項を,2つ具体的に記述しなさい。 ただし,材料に不良品はないものとする。

解答例
(1)仮ボルトは、本接合のボルトと同軸径の普通ボルト等で損傷のないものを使用し、締付け本数は、1群のボルト数の1/3 以上かつ2本以上とする。
(2)柱梁接合部の混用接合又は併用継手では、仮ボルトは普通ボルト等で損傷のないものを使用し、締付け本数は1群のボルト数の 1/2 以上かつ2本以上とする。

前半戦終了

次回は、平成25年(2013年)1級建築施工管理技術検定試験 実地試験問題と解答例(問題4〜問題6)に続きます。

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今回取り上げた平成25年(2013年)の施工経験記述は『施工の合理化』でしたが、プレカットの記述は不可という問題でした。

令和2年度の実地試験は可能性的にこの施工の合理化が出題される可能性は高いですが、解答できる工事についてはいくつかバリエーションを持たせておいた方が良いかもしれませんね。

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