【過去問】平成27年 1級建築施工管理実地試験(問題と解答例)問題4〜6

前回に続いて、今回は平成27年(2015年)1級建築施工管理技士 技術検定 実地試験 問題と解答例(問題4〜問題6) です。

前半の問題1~3はこちら↓です。

では問題4の仕上げ工事から取り組んでいきましょう。

問題4 仕上げ工事

問題4, 次の 1. から 8. の各記述において,記述ごとの ①から③の下線部の語句のうち最も不適当な箇所番号1つあげ,適当な語句を記入しなさい。
1. ゴムアスファルト系塗膜水材には,手塗りタイプと吹付けタイプがあり,手塗りタイプにはゴムアスファルトエマルション (①) だけで乾燥造膜するものと硬化剤を用いて反応硬化させるものがある。 また,吹付けタイプには,乾燥造膜や反応硬化によるものの他に,専用吹付機を用いてゴムアスファルトエマルション (①) と凝固剤を交互 (②) に吹き付けて,凝固・硬化を促進 (③) させ防火層を形成させるものがあり,鉄筋コンクリート造の地下外壁の外防水等に用いられる。
解答・解説
(解答)② 同時
(解説)建築工事標準仕様書(JASS8)では、『凝固造膜型のゴムアスファルト系防水材では,ゴムアスファルトエマルションと凝固剤が 防水材製造業者の指定する割合になるように,あらかじめ専用吹付け機械を調整する。』と記載されています。つまり交互ではなく、『同時』にが正しいです。
2. 鉄筋コンクリート造のセメントモルタルによる外壁タイル後張り工法における引張接着強度検査は,施工後 2週間以上経過した時点で引張接着試験機と用いて行い,引張接着強度と破壊 (①) 状況に基づき合否を判定する。
下地がモルタル塗りの場合の試験体は,タイルの目地部分を下地モルタル面 (②) まで切断して周囲と絶縁したものとし,試験体の数は,100㎡ 以下ごとに 1個以上,かつ全面積で 3 (③) 個以上とする。
解答・解説
(解答)② コンクリート面
(解説)建築工事監理指針には、『試験体は,  タイルの周辺をコンクリート面までカッタ ーで切断したものとする』となっています。
3. 鋼板製折板葺き屋根における けらば包みの継手位置は,端部用タイトフレームの位置よりできるだけ離す (①) 方がよい。 また,けらば包み相互の継手の重ね幅は 60 (②) mm 以上とし,当該重ね内部に不定形又は
定形シーリング材をはさみ込み,ドリリングタッピンねじ (③) 等で締め付ける。
解答・解説
(解答)① 近い
(解説)けらば包みの重ね部は妻用タイトフレームの位置 で、継手となるようにセットする。 つまりあまり離してはいけません。
4. 屋内の軽量鉄骨天井下地の吊ボルトは,間隔を 900 (①) mm 程度とし,周辺部は端から 300 (②) mm 以内に鉛直に取り付ける。
また,下地張りのある場合の野縁の取付け間隔は,360 (③) mm 程度とする。
解答・解説
(解答)② 150mm
(解説)公共建築工事標準仕様書では『野縁受、吊りボルト及びインサートの間隔は900mm程度とし、周辺部は端から150mm以内とする。これは学科試験でも必要な知識ですね。
5. セメントモルタル塗りの表面仕上げには、金ゴテ仕上げ、木ごて仕上げ、はけ引き仕上げの他、くし目引き(①)仕上げがあり、その上に施工する仕上げ材の種類に応じて使い分ける。
 金ごて (②)仕上げは,塗装仕上げや壁紙張り仕上げなどの下地面に用い,はけ引き (③) 仕上げは,セメントモルタルによるタイル後張り工法の下地面に用いる。
解答・解説
(解答)③ 木ごて
(解説)一般塗装下地、壁紙、防水下地には金ごて、セメントモルタル張りタイル下地に用いるのは木ごてである。
6. 防火区画に用いる防煙シャッターは,表面がフラットでガイドレール内での遮煙性を確保できるインターロッキング (①) 形のスラットが用いられる。 また,まぐさ (②) に設ける遮煙機構は,シャッターが閉鎖したときに漏煙を抑制する構造とし,
その材料は不燃材料,準不燃材料又は難燃材料とする。
なお,座板にアルミニウムを使用する場合には,鋼板 (③) で覆う。
解答・解説
(解答)① オーバーラッピング
(解説)防火仕様にはインターロッキング、防炎はオーバーラッピングとなる。これは覚えておきましょう。
7. パテ処理には,パテしごき,パテかい,パテ付けの 3種類がある。 パテしごき (①) は,面の状況に応じて,面のくぼみ,すき間,目違い等の部分を平滑にするためにパテを塗るものである。
また,パテ付け,パテかい (②) の後,表面が平滑になり,肌が一定になるようパテを全面 (③) に塗り付けるものである。
解答・解説
(解答)① パテかい
(解説)パテかいは、釘頭、傷跡、たたき跡を埋め、不陸を調整するもので、パテしごきは全面にしごき取り平滑にするものである。よって解答は①パテかいが正しい。
8. タイルカーペットをフリーアクセスフロア下地に張り付ける場合,床パネルの段違いや すき間を 1 (①) mm 以下に調整した後,タイルカーペットを張り付ける。
タイルカーペットは,割付けを部屋の端 (②) 部から行い,粘着はく離形の接着剤を床パネル (③) の全面に塗布し,適切なオープンタイムをとり,圧着しながら張り付ける。’
解答・解説
(解答)② 中央
(解説)フリーアクセスフロア下地のタイルカーペットは部屋の中央から開始します。

問題5 施工管理(バーチャート工程)

問題5, 市街地での事務所ビルの建設工事における右に示す工程表に関し,次の 1. から 3. の問いに答えなさい。 なお,解答の旬日は,上旬,中旬,下旬で記述しなさい。

〔工事概要〕
用途:事務所
構造・規模:地下1階,地上6階,延べ面積 3,000 ㎡ 地下は鉄筋コンクリート造,地上は鉄骨造
基礎:直接基礎 (べた基礎)
山留め:親杭横矢板水平切梁工法とし,親杭は引き抜かない。 山留め壁は,地下外周壁の外型枠を兼用する。
鉄骨工事:建方は,建物外周の 2方向から行う。
外部仕上げ:屋根は,アスファルト防水のうえ,保護コンクリート直均し仕上げ 外壁 2面は,方立方式のメタルカーテンウォール 他の 2面は,ALCパネル張りのうえ,複層仕上げ塗材仕上げ

1. 表中の土工事の A及び鉄骨工事の Bに該当する作業名をあげなさい。

解答・解説
(解答)A 山留め親杭 B 耐火被覆
(解説)過去問を反復しておけばわかる問題です。この年と平成24年は鉄骨造。鉄骨造、鉄筋コンクリート造、それぞれのバーチャート工程の全体の流れをきっちり把握しておくことが望ましいです。Aの一次根切前は山留め親杭、Bのデッキプレート敷きの後は耐火被覆の工事の流れです。

2. 作業の終了日が工程上最も不適当な作業名を表の中より選び,適当な工程となるように,その終了日を月次と旬日で定めなさい。

解答・解説
(解答)不適当・・内部建具枠取付け 終了日・・9月中旬
(解説)これはサービス問題ですね。扉取付後も枠の取付けが終わっていないのはおかしいですね。

3. 鉄骨工事における梁上の頭付きスタッドの溶接の作業工程は,未記入となっている。 適当な工程となるように,溶接作業の開始日及び終了日の期日を月次と旬日で定めなさい。

解答・解説
(解答)開始日 6月上旬 終了日 7月上旬
(解説)梁上の頭付きスタッドの溶接はデッキプレートが終わった部分から順次行い、RF床の鉄筋コンクリート工事が始まるまでに終わらせる必要があります。よって上記の期間の通りとなります。

問題6 法規

問題6,  次の 1. から 3. の問いに答えなさい。

1. 「建設業法」 に基づく建設工事の請負契約に関する次の文章において,( ① )( ② ) にあてはまる語句を記入しなさい。

 建設業者は,建設工事の請負契約を締結するに際して,工事内容に応じ,工事の種別ごとに材料費,労務費その他の ( ① ) の内訳を明らかにして,建設工事の見積りを行うよう努めなければならない。
建設業者は,建設工事の ( ② ) から請求があったときは,請負契約が成立するまでの間に,建設工事の見積書を提示しなければならない。
解答・解説
(解答)① 経費 ② 注文者
(解説)建設業法20条1項、2項より。
1 建設業者は、建設工事の請負契約を締結するに際して、工事内容に応じ、工事の種別ごとの材料費、労務費その他の経費の内訳並びに工事の工程ごとの作業及びその準備に必要な日数を明らかにして、建設工事の見積りを行うよう努めなければならない。
2   建設業者は、建設工事の注文者から請求があつたときは、請負契約が成立するまでの間に、建設工事の見積書を交付しなければならない。

2. 「建築基準法施行令」 に基づく工事現場の危害の防止に関する次の文章において,( ③ )( ④ ) にあてはまる語句又は数値を記入しなさい。

 木造の建築物で高さが 13m 若しくは ( ③ ) が 9m を超えるもの又は木造以外の建築物で 2 以上の階数を有するものについて,建築,修繕,模様替又は除却のための工事を行う場合においては,工事期間中工事現場の
周囲にその地盤面 (その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より低い場合においては,工事現場の周辺の地盤面) からの高さが ( ④ ) m 以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。
ただし,これらと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては,この限りではない。
解答・解説
(解答)③ 軒の高さ ④ 1.8
(解説)建築基準法施行令第136条の2の20 工事現場の危害の防止から
木造の建築物で高さが十三メートル若しくは軒の高さが九メートルを超えるもの又は木造以外の建築物で二以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模様替又は除却のための工事(以下この章において「建築工事等」という。)を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より低い場合においては、工事現場の周辺の地盤面)からの高さが一・八メートル以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。ただし、これらと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、この限りでない。

3. 「労働安全衛生法」 に基づく元方事業者の講ずべき措置等に関する次の文章において,( ⑤ )( ⑥ ) にあてはまる語句を記述しなさい。

建設業に属する事業の元方事業者は,土砂等が崩壊するおそれのある場所,機械等が転倒するおそれのある場所その他の厚生労働省令で定める場所において ( ⑤ ) の労働者が当該事業の仕事の作業を行うときは,当該 ( ⑤ ) が講ずべき当該場所に係る危険を防止するための措置が適正に講ぜられるように,技術上の ( ⑥ ) その他の必要な措置を講じなければならない。
解答・解説
(解答)⑤ 関係請負人 ⑥ 指導
(解説)労働安全衛生法第29条の2(元方事業者の講ずべき措置等)
建設業に属する事業の元方事業者は、土砂等が崩壊するおそれのある場所、機械等が転倒するおそれのある場所その他の厚生労働省令で定める場所において関係請負人の労働者が当該事業の仕事の作業を行うときは、当該関係請負人が講ずべき当該場所に係る危険を防止するための措置が適正に講ぜられるように、技術上の指導その他の必要な措置を講じなければならない。

まとめ

平成27年度(2015年)の実地試験の出題は以上です。

  • 仕上げ工事は用語・数値をきっちり記憶する必要がある。
  • バーチャート工程は鉄骨造や鉄筋コンクリート造の過去問題の工程の流れをきっちり把握する。
  • 法規は過去に出題された問題の条文とその近隣の条文を読み込む。

こんな勉強が必要な年でした。

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