(最新)令和3年 1級建築施工管理 第二次検定(問題と解答例)問題4~6

 

前回に続いて、今回は令和3年(2020年)1級建築施工管理 第二次検定問題と解答例(問題4〜問題6) です。

問題1~3はこちら

今回は、

  • 問題4 躯体工事
  • 問題5 仕上げ工事(五肢一択)
  • 問題6 法規(五肢一択)

について取り組んでいきましょう。

問題4 躯体工事

問題4 次の 1.から4.の問いに答えなさい。
ただし,  解答はそれぞれ異なる内容の記述とし, 材料 (仕様, 品質, 運搬,  保管等),作業環境 (騒音, 振動, 気象条件等)及び作業員の安全に関する記述は除くものとする。

1.  杭工事において, 既製コンクリート杭の埋込み工法の施工上の留意事項2 つ, 具体的に記述しなさい。
ただし, 養生に関する記述は除くものとする。

解答例
(1)杭の建込みは、掘削孔壁が時間経過とともに崩壊することがあるので、速やかに行う。
(2)掘削孔に杭を挿入する際、鉛直性に注意して建込み、また孔壁が崩落しないよう静かに挿入する。
※建築工事監理指針より

2.  型枠工事において,  柱又は梁型枠の加工, 組立ての施工上の留意事項2 つ,  具体的に記述しなさい。
ただし, 基礎梁及び型枠支保工に関する記述は除くものとする。

解答例
(1)型枠のせき板の継目から水やモルタルが漏れるとジャンカ等の恐れがあるので緊密に組み立てる。
(2)柱型枠建込み前に柱脚部の清掃水洗いなどを行う。建込み後にゴミなどが入った時は水洗いやとがらせた鉄筋等で除去する。
※建築工事監理指針より

3.  コンクリート工事において, コンクリート打込み後の養生に関する施工上の留意事項2つ, 具体的に記 述 しなさい。
なお, コンクリートに使用するセメントは普通ポルトランドセメントとし, 計画供用期間の級は標準とする。

解答例
(1)コンクリート打込み中及び打込み後5日間は、コンクリートの温度が2度を下らないように養生する。
(2)コンクリートの打込み後、少なくとも1日間はその上の歩行又は作業をしない。
以前の解答より修正しました。 ※下記の通り気象条件に関する記述が入っていたため。失礼をしました。
冬期など、著しく気温が低い場合は、打込み後のコンクリートが凍結しないように保温、採暖を行う。
※公共建築工事標準仕様書より

4.  鉄骨工事において, トルシア形高力ボルトの締付けに関する施工上の留意事項 2 つ,  具体的に記 述 しなさい。
ただし, 締付け器具に関する記述は除くものとする。

解答例
(1)本締めは専用のレンチを用いてピンテールが破断するまで締め付ける。
(2)ボルトを取り付けた後、一次締め、マーキング、本締めの順序で本接合の締付けを行う。
※公共建築工事標準仕様書より

問題5 仕上げ工事

問題5 次の 1. から 8. の各記述 において,( a ) から(e) の下線部のうち 最も不適当な語句又は数値の下線部下の記号とそれに替わる適当な語句又は数値との組合せを, 下の枠内から1 つ選びなさい。
1.   改質アスファルトシート防水常温粘着工法断熱・断熱露出仕様の場合, 立上り際の風による( a )負圧は平場の一般部より大きくなるため,  断熱材の上が絶縁工法となる立上り際の平場部の幅( b )300 mm 程度は, 防水層の( c )1層目に粘着層付改質アスファルトシートを張り付ける。
なお,( d ) 入隅部では立上りに ( e )100 mm 程度立ち上げて,  浮きや口あきが生じないように張り付ける。
解答・解説
(解答)
(解説)建築工事監理指針より
・立上り際は、風による負圧が平場の一般部より大きくなるため、立上り際の500mm程度は密着工法とする。
平成29年にもほぼ同様の問題が出題されています。
2. セメントモルタルによるタイル張りにおいて、まぐさ、庇先端(a)下部など剝落のおそれが大きい箇所に(b)小口タイル以上の大きさのタイルを張る場合、径が(c)0.6mm以上のなまし(d)鉄線を剝落防止用の金物として張付けモルタルに塗り込み、必要に応じて、受木を添えて(e)24時間以上支持する。
解答・解説
(解答)④
(解説)建築工事監理指針より
まぐさ、ひさし先端下部等にタイル張りを行い場合、剝落防止用引金物(なましステンレス鋼線0.6mm以上のもの)をタイルに張り付ける。
※平成23年にもほぼ同様の問題が出題されています。
3.長尺金属板葺の下葺のアスファルトルーフィングは軒先(a)平行に敷き込み、軒先から順次棟へ向かって張り、隣接するルーフィングとの重ね幅は、流れ方向(上下)は(b)100mm以上、長手方向(左右)は(c)150mm以上重ね合わせる。
金属板を折曲げ加工する場合、塗装又はめっき及び地肌に亀裂が生じないよう切れ目を(d)入れないで折り曲げる。金属板を小はぜ掛けとする場合は、はぜの折返し寸法と角度に注意し、小はぜ内に3~6mm程度の隙間を設けて毛細管現象による(e)雨水の侵入を防ぐようにする。
解答・解説
(解答)③
(解説)公共建築工事標準仕様書及び建築工事監理指針より
・野地面上に軒先と平行に敷き込み、軒先から上へ向かって張る。上下 (流れ方向) は100mm以上、左右(長手方向)は200mm以上重ね合わせる。
・現場での折曲げは十分曲げ半径を取り、切れ目を入れない。
・小はぜは3~6mm程度の隙間をつくり、防水上の毛細管現象を防ぐ。
※平成29年、平成25年に近似問題が出ています。

 

4.内装の床張物下地をセルフレベリング材塗りとする場合、(a)軟度を一定に練り上げたセルフレベリング材を、レベルに合わせて流し込む。流し込み中は出来る限り通風を(b)良くして作業を行う。
施工後の養生期間は、(c)7日以上、冬期間は(d)14日以上とし、施工場所の気温が(e)5℃以下の場合は施工しない。
解答・解説
(解答)②
(解説)建築工事監理指針より
・流し込み作業中はできる限り通風を避ける。(硬化前のしわを防ぐため)
5℃以下の施工は、硬化遅延や硬化不良を引き起こす恐れがある。
・乾燥は標準的な塗厚で7日以上、冬期は14日以上を必要とする
平成25年にも同様の問題が出題されています。
5.PCカーテンウォールの(a)ファスナー方式には、ロッキング方式、スウェイ方式がある。
ロッキング方式はPCパネルを(b)回転させることにより、また、スウェイ方式は上部、下部ファスナーの(c)両方をルーズホールなどで(d)滑らせることにより、PCカーテンウォールを(e)層間変位に追従させるものである。
解答・解説
(解答)③
(解説)※プレコンシステム協会ウェブより引用
スウェイ方式・・・PCa上部又は下部を固定し、他端をスライドさせることで層間変位を吸収する方法
よって(c)の上部もしくは下部のどちらかが正解となりますね。
6. 塗装工事における研磨紙ずりは、素地の汚れや錆、下地に付着している(a)塵埃を取り除いて素地や下地を(b)粗面にし、かつ、次工程で適用する塗装材料の(c)付着性を確保するための足掛かりをつくり、(d)仕上りを良くするために行う。
研磨紙ずりは、下層塗膜が十分(e)乾燥した後に行い、塗膜を過度に研がないようにする。

解答・解説
(解答)②
(解説)建築工事監理指針より
塗装面を研磨する目的は、
①下地表面に付着している汚れ等を除去し、付着性向上のため。
パテ処理面などを平滑にし、仕上げの平滑度を上げる場合に用いる。
平成23年にも同様の出題あり。
7. 居室の壁紙施工において、壁紙及び壁紙施工用(a)でん粉系接着剤の(b)ホルムアルデヒド放散量は、一般に、F(c)☆☆☆☆としている。また、防火材の認定の表示は、防火製品表示(d)ラベルを1区分(1室)ごとに(e)1枚以上張り付けて表示する。
解答・解説
(解答)⑤
(解説)建築工事監理指針より
・壁紙及び壁紙施工用でん粉系接着剤は、ホルムアルデヒド放散量は、特記がなければF☆☆☆☆としている。
・防火材料の認定表示は、1区分(1室)ごとに2枚以上張り付けて表示する。
よって正解は⑤です。
8. コンクリート打放し仕上げ外壁のひび割れ部の改修における樹脂注入工法は、外壁のひび割れ幅が0.2mm以上(a)2.0mm以下の場合に主に適用され、シール工法や(b)Uカットシール材充填工法に比べ(c)耐久性が期待できる工法である。
挙動のあるひび割れ部の注入に用いるエポキシ樹脂の種類は、(d)軟質形とし、粘性による区分が(e)低粘度形又は中粘度形とする。

解答・解説
(解答)①
(解説)建築工事監理指針より
ひび割れが0.2~1.0mm以下に適用されるのは樹脂注入工法であり、長期の耐久性が期待できる工法である。そしてひび割れ幅によって低粘度又は中粘度形のエポキシ樹脂を使い分ける。
※平成23年にも同様の出題あり。

 

問題6 法規

問題6 次の1.から3.の各法文において、( )に当てはまる正しい語句を、下の該当する枠内から1つ選びなさい。
1. 建設業法(請負契約とみなす場合)
第24条 委託その他いかなる( ① )をもってするかを問わず、( ② )を得て建設工事の完成を、目的として締結する契約は、建設工事の請負契約とみなして、この法律の規定を適用する。
解答・解説
(解答)① ④名義  ①報酬
(解説)(24条)委託その他いかなる名義をもつてするかを問わず、報酬を得て建設工事の完成を目的として締結する契約は、建設工事の請負契約とみなして、この法律の規定を適用する。
※24条は24条の4,5,6,7は過去に出題されていますが、24条はここ10年では初の出題でした。
感覚的に②は正解取りたいですね。

 

2. 建築基準法施行令(建て方)
第136条の6 建築物の建て方を行なうに当たっては、仮筋かいを取り付ける等荷重又は外力による( ③ )を防止するための措置を講じなければならない。
2 鉄骨造の建築物の建て方の( ④ )は、荷重及び外力に対して安全なものとしなければならない。

解答・解説
(解答) ⑤倒壊  ③仮締
(解説)136条の6 建築物の建て方を行なうに当たつては、仮筋かいを取り付ける等荷重又は外力による倒壊を防止するための措置を講じなければならない。
2 鉄骨造の建築物の建て方の仮締は、荷重及び外力に対して安全なものとしなければならない。
※平成28年に136条の6の1は出題されていますが、2は初めてですね。
関連条文は読んでおきたいですね。

 

3. 労働安全衛生法(元方事業者の講ずべき措置等)
第29条 元方事業者は、関係請負人及び関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な( ⑤ )を行わなければならない。
2 元方事業者は、関係請負人又は関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反していると認めるときは、( ⑥ )のため必要な指示を行わなければならない。
3 (略)

解答・解説
(解答) ③指導   ②是正
(解説)第29条 元方事業者は、関係請負人及び関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行なわなければならない。
 元方事業者は、関係請負人又は関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反していると認めるときは、是正のため必要な指示を行なわなければならない。
 前項の指示を受けた関係請負人又はその労働者は、当該指示に従わなければならない。
※29条の2(これとは別の条文)は過去2度出題あり。これは初めてです。

まとめ

以上、少し編集に時間を要しましたが、令和3年の過去問の前半後半が出来上がりました。

問題4 躯体工事の留意事項は、杭工事の埋込工法が少し難しいかなと思いますが、他は1次検定関係の知識も活用すれば記述出来る内容です。

問題5 大半が既出の問題です。8問中6問は取りたいですね。

問題6 これは既出問題が少なく難しかったかもしれません。語句が選択式になったことで今後も少し難しくなる可能性はありますね。

令和4年の出題は、

  • 問題4 躯体工事は、正しい語句を選ぶ五肢一択
  • 問題5 仕上げ工事は施工上の留意事項を記述
  • 問題6 法規は今年と同じ

になることが想定されます。

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