資格試験を受けるにあたって、その試験の難易度や合格率って気になるところですよね。以前は1級建築施工管理技士の受検者と合格者数の推移をまとめましたが、今回は2級建築施工管理技士 技術検定の受検者と合格者数の推移をまとめてみました。(令和5年最新版です)
調べてみると、年度によっての合格者の率の上下が意外と大きかったように思います。
2020年(令和2年)〜2005年(平成17年)学科試験の受検者数と合格者数
まずは令和2年(2020年)までの学科試験の受検者数・合格者数・合格率です。
年度 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 |
2005年(平成17年) | 13,180 | 8,133 | 61.7% |
2006年(平成18年) | 20,114 | 8,329 | 41.4% |
2007年(平成19年) | 21,766 | 10,171 | 46.7% |
2008年(平成20年) | 22,920 | 13,078 | 57.1% |
2009年(平成21年) | 23,081 | 8,044 | 34.9% |
2010年(平成22年) | 22,980 | 9,820 | 42.7% |
2011年(平成23年) | 20,402 | 9,739 | 47.7% |
2012年(平成24年) | 20,461 | 11,474 | 56.1% |
2013年(平成25年) | 21,097 | 8,482 | 40.2% |
2014年(平成26年) | 24,306 | 11,651 | 47.9% |
2015年(平成27年) | 27,592 | 13,385 | 48.5% |
2016年(平成28年) | 31,466 | 16,331 | 51.9% |
2017年(平成29年) | 30,262 | 11,725 | 38.7% |
2018年(平成30年) | 28,888 | 7,495 | 25.9% |
2019年(令和元年) | 28,718 | 9,083 | 31.6% |
2020年(令和2年) | 32,468 | 11,366 | 35% |
見ての通り年度によって合格者に大きなムラがあるのが分かりますね。最高の合格率は平成17年(2005年)の61.7%で最低の合格率は、平成30年(2018年)の25.9%となっています。
学科試験の受検者は2005年時と比べると、2倍以上と増えています。これには理由があって、
・平成28年度(2016年)に学科のみ試験が17歳から受検可能で、全ての受検者・種別で可能になった。
2021年(令和3年)~2022年(令和4年)第一次検定
令和3年(2021年)からは試験制度も変わり、第一次検定という名称に変わっています。
そして令和4年7月5日(火曜日)に第一次検定の合格発表がリリースされました。
年度 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 | |
2021年 (令和3年) |
1次検定のみ(前期) | 13,074 | 4,952 | 37.9% |
1次検定(後期)+ 1次・2次受検者 |
32,138 | 15,736 | 49.0% | |
2022年 (令和4年) |
1次検定のみ(前期) | 13,474 | 6,834 | 50.7% |
1次検定(後期)+ 1次・2次受検者 |
27,004 | 11,421 | 42.3% | |
2023年 (令和5年) |
1次検定のみ(前期) | 13,647 | 5,150 | 37.7% |
まず、昨年の令和4年は前年比で受検者は400名増、そして合格率は37.9%⇒50.7%と大幅に高くなっています。よって合格者数も1,882名増となっています。
そして本年度の令和5年については、受検者は173名増ですが、合格率は37.7%と大幅に低くなりました。ちなみに今年の合格基準は例年の40問中24問正解ではなく、22問の正解数が合格基準となりました。
つまりは救済措置があってのこの数字ですね。例年比で難しかったのでしょうかね。
令和4年の各種データ。
令和5年の1次検定(前期)のデータ
実地試験の受検者数と合格者数(令和2年〜平成17年)
次に実地試験の受検者と合格者数の推移をみてみたいと思います
年度 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 |
2005年(平成17年) | 15,632 | 5,296 | 33.9% |
2006年(平成18年) | 16,437 | 5,901 | 35.9% |
2007年(平成19年) | 17,168 | 6,100 | 35.5% |
2008年(平成20年) | 19,778 | 7,137 | 36.1% |
2009年(平成21年) | 22,101 | 6,876 | 31.1% |
2010年(平成22年) | 19,929 | 6,707 | 33.7% |
2011年(平成23年) | 18,127 | 6,272 | 34.6% |
2012年(平成24年) | 18,026 | 6,154 | 34.1% |
2013年(平成25年) | 19,496 | 5,863 | 30.1% |
2014年(平成26年) | 20,388 | 6,832 | 33.5% |
2015年(平成27年) | 23,913 | 7,822 | 32.7% |
2016年(平成28年) | 26,816 | 10,437 | 38.9% |
2017年(平成29年) | 26,506 | 7,665 | 28.9% |
2018年(平成30年) | 24,131 | 6,084 | 25.2% |
2019年(令和元年) | 22,663 | 6,134 | 27.1% |
2020年(令和2年) | 23,116 | 6,514 | 28.2% |
実地試験の合格率は比較的安定しているのですが、平成29年~令和2年までの合格率が30%を切っているのが気になりますね。
2級と言えど試験問題自体はそんな簡単ではなく、しっかり対策を取って勉強時間を確保しないと合格は難しいということが結果にも現れていますね。
合格率は高いところで平成28年(2016年)の38.9%、一番低い合格率だったのは平成30年(2018年)の25.2%となっています。
全体に平均すると、大体3人受検すれば1人合格する感じですが、ここ最近は4人に1人が合格するという狭き門となっています。
第二次検定の合格率(令和3年~)
年次 | 種別 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 |
令和3年 (2021年) |
建築 | 7,223 | 3,893 | 53.9% |
躯体 | 1,427 | 725 | 50.8% | |
仕上げ | 6,857 | 3,587 | 52.3% | |
合計 | 15,507 | 8,205 | 52.9% | |
令和4年 (2022年) |
建築 | 6,998 | 4,124 | 58.9% |
躯体 | 1,418 | 745 | 52.5% | |
仕上げ | 6,493 | 3,055 | 47.1% | |
合計 | 14,909 | 7,924 | 53.1% |
※上記の第二次検定の受検者数は、第一次検定及び第二次検定同日受検者のうち第一次検定合格者と第二次検定のみ試験受検者の実際の受検者の合計で記載。合格率も同様の数値を元に算出
上記の実地試験と比べると、合格率が異様に高くなっていますが、これには理由があります。
令和2年の場合だと、学科試験受験者で不合格している方も数に含まれているので、このような合格率の差異となります。
例年通りの指標の数値は下記の通りです。
年度 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 |
2021年(令和3年) | 23,380 | 8,205 | 35.1% |
2022年(令和4年) | 21,625 | 7,924 | 36.6% |
その前の4年間は合格率は30%切っていたので改善傾向ですね。
まとめ
個人的には実務経験が1級で満たしているならば1級建築施工にチャレンジしても良いと思います。