【慎重に選びたい】1級建築施工管理技士 第二次検定対策 専門学校に通う選択肢

  • 2023年3月15日
  • 2023年3月15日
  • コラム
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昨年にこんな記事を書いています。

この記事はその後何度か修正しながらアップデートしていますが、
私自身が専門学校に通った経験や講師としての経験、また独学での資格取得のサポートをしてきた中でもう少し内容を掘り下げてみようかと思います。
今回は特に、第二次検定という点にクローズアップしながら、専門学校について取り上げたいと思います。
専門学校に通うには相応の費用がかかりますが、合格率の高さを売りにしています。しかし一方で講師として数年みてきましたが、何度も失敗して通っている人もいます。
つまりはどういう選択をしても、やり方を間違えるとうまくいかない場合も多いのも事実です。
本記事のポイント

・専門学校を選択するメリット
・施工経験記述は講師により当たり外れはある
・専門学校の演習課題への取り組みが鍵
・決まったカリキュラムの日時に通えるか?
・ビデオ講座と講師の講義はどちらが良い?

今回は主観も交えて書いています。

専門学校で何が学べるの?

専門学校は資格取得に関してはフルサービス&サポートがついているものだと思います。

その分、メジャーな専門学校の受講料は高いものになっています。

・出題範囲の一通りの履修
・施工経験記述の対策(添削指導)
・勉強進捗の管理
・出題の傾向と対策の共有
基本的には資格取得に必要な全てが履修できると考えて良いでしょう。
勉強の進め方がわからない、勉強の計画が立てられない、言われた通り勉強を進めたいという人にとっては専門学校は良い選択肢です。
そして専門学校のミッションは、いかに合格率を高めるか?なので一生懸命学ぶ生徒には手厚いです。
82.3%   
と高いものになっています。この年の合格率は45.2%でした。
ただし、このデータの根拠は8割出席8割宿題提出した人が対象となった数字となっています。(401名のうち330名合格)
きっちり授業に出席し、課題に真面目に取り組めば合格率が高いのも事実のようです。
→ただし全国で70校程度あるので、実質の受検者がどれくらいいたのかは知りたいところですね(笑)
※私の講師の経験的には専門学校の実質の合格率は一般の合格率よりは高いけど、突出して高い感じでもないのが私の感覚です。
実際に、宿題(演習課題)は施工経験記述はやっているけど、他の課題は出来ていない人(後回しにしている)は意外と多いんですよね。

 

・まず学校に毎週通えるか?
・与えられた課題をしっかりやれるか?
・自分の課題を明確にして、選択と集中が出来るか?
私が講師時代に感じているのは、
学校にきっちり通い、与えられた課題をきっちりこなしている人は合格率が高いのは間違いありません。
そして講師の話をきっちり聞いているか?というのも重要。
例えば、こういう記述方法はわかりにくいから、こうした方が良いなどのアドバイスが次回以降に反映できる事が重要です。
実際に毎回同じ事を指摘しなければならない受講生(改善できない)は、試験を何度も不合格になっている傾向があります。
つまりそこで学んで、自分の課題を修正する事が出来れば、専門学校で多くを学べると思います。

施工経験記述の講師は当たり外れがある?

第二次検定が初受検で一番心配なのはこの施工経験記述が書けるかどうかだと思います。

私は初年度全く記述できませんでした。

 

専門学校では3-5回程度、課題を提出して添削指導を受けます。

ちなみに私が受講した際の講師は少しご高齢で指導は微妙でした(笑)

 

施工経験記述をうまく記述するための必要な指導は、個人的には下記のように考えています。

・きっちり論理構成、文章構成を指導してくれる。
・必要に応じて、うまい記述例を的確に指導してくれる。
・ダメ出しよりも、改善方法を指導してくれる。

こういう講師に当たるとラッキーです。

書き方の基本をある程度指導してくれる場合もあれば、書いたものの添削指導のみの場合もあります。

 

先ほども書いた通り、私の専門学校通学時の施工経験記述の講師は少しビミョーでしたね。(笑)

なので、多くの解答事例を参考にして自分なりの文章パターンを作る事により、実際の添削指導であまり細かく言われることはなかったです。

 

あまりに施工経験記述の講師がハズレだと思ったら、他の講師に添削してもらうよう事務局に相談しても良いと思います。

(お高い受講料払ってますからね)

 

演習課題や宿題の取り組みがきっちり出来るか?

専門学校での第二次検定対策は、毎週課題が与えられると思います。

・施工経験記述課題
・主に問題2-問題6対策の演習課題

がそれなりのボリュームで出されます。

  1. 課題を全てこなしてくる受講生
  2. 施工経験記述だけをやってくる受講生
  3. 施工経験記述も穴だらけの受講生

当然①できっちり課題をこなす受講生の合格率が高いです。

 

施工経験記述の対策が最初の乗り越える課題ですが、問題2-問題5の対策も早めに準備すると最後の追い込みが少し楽になります。

 

ただし後ほど取り上げますが、ある程度勉強が進んでくると、場合によっては苦手な分野の独学を優先しても良い場合もあります。

仕事のスケジュール調整が必要

『来週から深夜の現場がスタートするので来れなくなります。』こういうの1年に何名か現れます。

 

仕事でいつ来れなくなるかわからない施工管理マンは、専門学校の選択肢はコスパが悪いですね。

会社が資格取得を優先してくれるケースもあるようですが、難しい会社も多いです。

 

学校に通えなくなる → 勉強習慣が続かなくなる

とてもよくあるパターンです。

 

専門学校に行くと決めたら、それなりに覚悟して取り組んだ方が良いでしょう。

ビデオ講座 vs  講師の講義の選択肢

最初に結論から言うと、『自分の好きな方を選ぶべし』で良いと思います。

 

どちらもメリット・デメリットがあります。

・ビデオ講義は講師の質は一定である。(差がない)
・休んでも別の日に受講できる。
・講義は単調になりがちである。
・ビデオ講義ならば通信講座で良いんじゃない?とも思う。
・面白い講師だととてもわかりやすくて楽しい。
→勉強のモチベーションも上がります。
・講師の経験値により、より適切な指導が受けれる。
・ハズレの講師で何が言いたいのかわからない。(というのも実際にある)

 

ビデオ講座でも施工経験記述は直接講師の指導があります。

 

施工経験記述については一つ思ったのは(私の講師時代の経験)

施工経験記述を受講生が書いたものを添削するのですが、

  • 添削をして直接指導する受講生
  • 添削をして返却するのみの受講生

この2つのパターンがあったのですが、

どうしても顔を見ながら指導する方が、手厚くなりがちです。と言うのも、添削だけでは伝えきれないニュアンスがどうしてもあり、100%に近い指導が非常に難しいということです。

 

こういう添削のみの場合、

  1. ある程度のレベルの記述内容であれば、添削のみのアドバイスで修正できるので問題ない。
  2. 文章の骨格・論理構成を根本的に修正しないと良い解答にならない。→このレベルの場合、添削のみだと難しい。

①ならば添削指導でも良いんですが、②の場合は少し指導側としても消化不良になりがちです。

(一応②の場合、もう解答例でこんな感じに記述すると良いとは指導していましたが)

 

合格するには最後は自力学習が必要なのは変わらない

専門学校は合格率を引き上げてくれるのは事実です。

ただしそのためには、自分が自宅やその他の時間でどれだけ勉強できるかだと思います。

 

私も試験3週間前から、

・問題2 施工計画
・問題3 躯体工事の施工上の留意事項
(私の受検年はこちらが出題される事が想定されていました)
これをひたすら専用ノートを使って自宅で記述練習を行い、
問題4-問題6の対策は過去問を解きながら、移動時間や隙間時間を活用した勉強で頭に入れてました。
結論、専門学校からある程度の傾向と対策の指導を受けたらあとは自分でやるのみなんですよね。
私もこの直前3週間の自分の取り組みがなければ間違いなく合格していなかったと思います。
(1年目に実地試験の勉強は仕事の多忙さで脱落し、2年目失敗するとまた学科試験からスタートせねばならず、後がない状態で頑張ったというのが事実です)
先ほどは、専門学校の課題をしっかりやる事が合格の近道だと言いました。
しかし勉強の進捗に合わせて、自分が今やるべき重点分野に時間をかける、という方法もあります。
私の場合、施工経験記述の最後の2回の講義は欠席しました。なぜならもう書ける自信が着いたから。
それならば他の勉強に集中しようと切り替えたわけです。
皆さんにおいても、躯体工事には絶対に過去問を見て取り組んでも絶対的に自信がある、という場合ならば、別の勉強に力を振り向けても良いでしょう。
わざわざその講義を聞きに行く必要はないわけです。
専門学校はフルコースメニューと最初に書きましたが、人によっては不要なあります。
皆さん仕事をしながらの勉強です、必要に応じて手を抜いて良いところ、一生懸命やるところを分けれるならそうしましょう。
お金を払ったし勿体ないから全ての講義を受けようではなく、合格するためにその金額を投資したと考えてベターな選択をするのも一つの考えです。(ここは慎重に判断してください)

まとめ

専門学校、通信講座、テキストでの独学などいくつかの選択肢があります。
ただどういう選択肢を選んでも、最終的にやるのは自分であると言う事、まずそれを認識する事が重要です。
ダイエットするという目標を設定した場合、
・ライザップのような仕組みで徹底管理
・フィットネスクラブでメニューを設定してトレーニング
・自宅で筋トレ&有酸素運動など
このような選択肢と同じです。
1級建築施工管理技士資格取得における専門学校は、個別メニューではありませんが費用面やサポート面についてはライザップ寄りのサービスだと思います。
最後にその他専門学校について色々思ったこと、感じた事をまとめます。
・合格へのマイルストーンなどの設定においては優れている。(与えられた課題をしっかりこなす)
・資格に合格するためには、この程度が理解出来れば合格できるんだとなんとなく肌感覚でわかる。
・なんだかんだと多くの受講生と勉強するので自分も頑張らないとと思う →これが大きいポイントかも
・講師の当たり外れはあると書いたが、学校のノウハウもあり結果的にはなんとかなる感じではある。
・個人的に専門学校通って、試験の傾向と対策を理解できて効率的に勉強できた。
(その頃はネットでも情報は少なかった)
最初に書いた通り、
勉強する上での環境作り、計画、作業量など全て管理してくれるのは良いし、その上で試験前になると自分がやらないといけない部分はわかってきます。
逆に専門学校を選択する必要のない人は、
・過去に他の資格試験の合格体験がある。(独学で)
・他の施工管理技士や建築士の資格を所有しており、なんとなく勉強のやり方・コツを理解している。
・自分で情報収集して独学でやるのが好き。
・もうある程度の実務経験と知識はあるよという人。
という感じでしょうか。
このサイトでもまた第二次検定対策については取り上げますし、施工経験記述の添削サービスも検討しているので頑張れる人は独学を選択しましょう(笑)
第二次検定対策の通信講座についてもまとめています。

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