リーマンショックの時は建設業もかなり厳しい状況が続き、しばらくは円高も続きなかなか景気が良くなりませんでした。
その後アベノミクスもあり徐々に景気が回復していく中で建設業が顕在化してきたのは人手不足の問題でした。
私もある事業の責任者として、1級建築施工管理技士の資格者を必要としており採用の奔走していましたが、欲しいと思う年代の人材の確保はなかなか難しい状況でした。
そういった事から、私はまずは自分で率先して1級建築施工管理技士の資格を取得して、その後メンバーにも資格取得を目指してもらおうと思い失敗したのもこの時期でした。
現在はコロナ禍ということもあり、以前ほどの人手不足感は一服している部分もありますが、大きな課題があります。
- 建設業就業者の減少
- 進む建設業の高齢化
- 建設業の離職率を減らす取り組みを
①就業者の減少
少し前のデータですが、
②深刻なのは高齢化の進捗
そして建設業に従事する就業者の高齢化は進んでいます。
・建設業において29歳以下は約1割である。
(平成27年のデータ)
③まずは離職者を減らす取り組みを
平成29年の全産業の離職率は大学卒で32.8%、高卒で39.5%となっています。(厚生労働省のデータ)
その中で建設業は大学卒で29.5%、高校卒で45.8%となっています。
大学卒は平均より低いですが、高校卒は平均より高くなっています。
ただしサービス産業と異なり、いわゆる専門分野の学卒者も多いので離職率が高まると、その補充は少し他の産業より大変です。
まずは建設業より離職率を少しでも減らす取り組みが企業としても必要になっています。
経営戦略としての人材育成
2020年度の1級建築施工管理技士の合格者(6月4日発表)にアンケートを取ったところ、
・資格取得のための会社の補助があるのは約3割程度。
- 資格取得を全面的に社内でバックアップ。
- 資格取得中は必要に応じて労務環境への配慮。
新卒社員を育成して資格者を増やすことにより、社員のエンゲージメントを高めることも可能です。
課題への取り組み
・監理技術者たる資格者が社内になかなか増えない。
・仕事も多忙で社員が資格取得に積極的とは言えない。
・企業側が社員の実務経験年数などを正確に把握できていない。
・年度毎の資格者対策が十分に取れていない。
・何らかの資格者支援の取り組みを考えているけど、
単なる資格取得のための費用援助だけではなく、社内で課題解決に取り組みませんか?