【2021年】1級建築施工管理技士 第二次検定対策 〜3.躯体工事

2021年10月に実施される1級建築施工監理技士・第二次検定の対策、今回は問題3の躯体工事についてです。

この記事は昨年作成したものですが、2021年用に大幅に書き直しています。

 

この躯体工事の問題は、1年毎(隔年)で出題方式が異なります。

その出題傾向を把握しながら準備に入りましょう。

本記事のポイント

・躯体工事はどんな問題が出ているの?
・偶数年の出題内容と奇数年の出題内容
・過去問の解答例

 

問題3 躯体工事の年度毎の出題傾向

まずは第二次検定全般の傾向と対策は下記の記事にまとめています。

この問題3の躯体工事はそれぞれ隔年毎に出題方法が異なります。(問題4の仕上げ工事も同様に異なる)

令和2年(2020年)・・・躯体工事の記述において、不適切な語句・数値を1つあげて正しい語句・数値に直す(8問)
令和元年(2019年)・・・躯体工事(例えばコンクリート打設)における施工上の留意事項2つを記述(4問✖️2記述)

10年以上に渡って、施工上の留意事項を書く記述問題と正しい用語・数値に直す正誤問題が交互に出題されています。

  • 偶数年→3つの下線の語句・数値から誤ったものを選択し、正しい語句・数値を記述する問題。
  • 奇数年→ある工種・工法において施工上の留意事項を2つを文章にて記述する問題。

という出題形式になっています。

 

ちなみに問題4の仕上げ工事はその逆です。

  • 奇数年→3つの下線の語句・数値から誤ったものを選択し、正しい語句・数値を記述する問題。
  • 偶数年→ある工種・工法において施工上の留意事項を2つを文章にて記述する問題。

 

この傾向から行くと、2021年(令和3年)の躯体工事は施工上の留意事項を記述する問題が出題される可能性が高いということです。

つまり例年通り傾向から行くと、

躯体工事・・・施工上の留意事項を記述するための文章を書く反復練習。
仕上げ工事・・仕上げに関する各工事・工法の正しい語句・数値を記憶する。

あくまでも過去の傾向なので100%この出題方式が保証されるわけではありませんが、働きながらの資格取得は勉強時間は有限なので、過去問の傾向と対策に応じた勉強の重点を置かざるをえない人も多いでしょう。

 

私が受検した6年前は今年と同様の奇数年だったので、やはりこの傾向にかなりの重点を置いて取り組みました。(6年前の段階で過去10年も同様の傾向だったので、この隔年出題方式が長く続いていると思われます)

躯体工事における留意事項を記述する問題の出題内容(奇数年)

奇数年の出題された内容(5年分)は下記の通りです。順当に行けば今年もこの施工上の留意事項を記述する問題です。

年度No問題
令和元年
(2019年)
1山留め支保工の地盤アンカー
2鉄筋の組立て
3コンクリート打設
4鉄骨の建入れ直し
平成29年
(2017年)
1既製コンクリート杭の埋込工法
2鉄筋工事のバーサポート又はスペーサー
3コンクリート工事のコールドジョイントの発生防止
4鉄骨工事の耐火被覆の吹き付けロックウール
平成27年
(2015年)
1アースドリル工法のスライム処理と安定液
2鉄筋コンクリート造の床型枠用鋼製デッキプレート
3コンクリート工事のひび割れ防止の調合
4鉄骨工事のアークスタッド溶接
平成25年
(2013年)
1アースドリル工法のコンクリート打設
2鉄筋の組立て
3型枠工事のパイプサポート
4鉄骨工事の建方時における仮ボルト
平成23年
(2011年)
1親杭横矢板工法の横矢板の設置
2鉄筋工事のバーサポート又はスペーサー
3コンクリート工事のコールドジョイントの発生防止
4鉄骨工事の建方時における仮ボルト

この5年間を見る限り、基本的に

  1. 土工事か地業工事
  2. 鉄筋工事
  3. コンクリート工事
  4. 鉄骨工事

この4問題構成となっているようです。

2019年は非常にオーソドックスな出題で、特にコンクリート打設・鉄筋の組立・鉄骨の建入れ直しなどは必ず押さえておきたい基本的な項目ですね。

基本的には上記の過去問で出題された内容+第一次検定で求められる知識をきっちり押さえておくことが基本ですね。

 

躯体工事における誤りを正す問題の出題内容(偶数年)

次は偶数年の出題。3つの下線から誤りを見つけ正しい用語・数値を記述する問題です。

今年出題される可能性は低いのですが、下記の内容で施工上の留意事項を問われることもあるし、今年の施工管理法の知識問題で似た内容が出題される可能性もあるかもしれません。

ということで、一通りチェックする、あとは隙間時間を活用して知識として押さえておくことは有効だと思います。

年度No問題
令和2年
(2020年)
1つり足場
2ディープウェル工法とウェルポイント工法
3既製コンクリート杭工事 埋込み工法
4鉄筋工事(相互のあき)
5型枠工事の支保工
6コンクリート打設(シュート)
7鉄骨工事の高力ボルト
8鉄骨工事の現場溶接
平成30年
(2018年)
1平板積載試験
2根切り工事における地盤崩壊
3オイルケーシング工法
4ガス圧接の技量資格
5鉄筋のガス圧接
6型枠工事の組立て
7コンクリート打設
8鉄骨工事のスタッド溶接
平成28年
(2016年)
1クレーン
2根切り工事
3アースドリル工法
4鉄筋のガス圧接
5型枠工事の側圧
6コンクリート打設(シュート)
7鉄骨工事のスタッド溶接
8鉄骨工事のトルシア形高力ボルト
平成26年
(2014年)
1作業場の通路
2根切り工事における地盤崩壊
3オイルケーシング工法
4ガス圧接の技量資格
5暑中コンクリート
6コンクリート打設(圧送)
7型枠工事の組立て
8鉄骨工事の現場溶接
平成24年
(2012年)
1クレーン
2ディープウェル工法とウェルポイント工法
3アースドリル工法
4鉄筋のガス圧接
5コンクリートの塩化物量
6コンクリート打設(シュート)
7鉄骨工事のトルシア形高力ボルト
8鉄骨工事のスタッド溶接
平成22年
(2010年)
1平板積載試験
2根切り工事の床付け面の施工
3オイルケーシング工法
4鉄筋のガス圧接
5ガス圧接の技量資格
6型枠工事の側圧
7コンクリートの塩化物量
8鉄骨工事の溶接方法

色付けしている問題はほぼ同じ文章の問題(下線部は異なる場合もある)や類似問題です。

基本的にこの問題は第一次検定で学んだ躯体工事関連の知識問題の内容がマークシートから記述に変わったものが多いと思います。

鉄筋相互のあき』や『鉄筋のガス圧接』の重要な数値は、第一次検定合格者にとっては理解の難しい問題ではないと思います。

 

問題及び解答例

2019年(令和元年)の問題

2年前の出題内容で、今年の想定される出題形式。施工上の留意事項を答える問題です。

次の 1.から4.の問いに答えなさい。 ただし、解答はそれぞれ異なる内容の記述とし、材料の保管、作業環境(騒音、振動、気象条件等)及び作業員の安全に関する記述は除くものとする。

1. 山留め支保工において、地盤アンカーを用いる場合の施工上の留意事項を2つ、具体的に記 述しなさい。 ただし、山留め壁に関する記述は除くものとする。
解答
(1)施工した地盤アンカーは、全数について確認試験を行い、設計アンカー力の1.1倍であることを確認する。
(2)地盤アンカーが敷地境界から出てしまう場合、事前にその土地管理者に許可を得た上で施工する。
※これは少し難しい問題ですね。
2.鉄筋工事において、鉄筋の組立てを行う場合の施工上の留意事項を2 つ、具体的に記述しな さい。 ただし、鉄筋材料、加工及びガス圧接に関する記述は除くものとする。
解答
(1)鉄筋相互のあきは粗骨材の最大寸法の1.25倍、呼び径の1.5倍、もしくは25mm以上のうち、最大値のものとする。
(2)鉄筋のかぶり厚さを正しく保つために、使用箇所に適した材質及び形状・サイズのスペーサを必要な間隔に配置する。
※第一次検定で学んだ基本的な知識が文章に出来ればベターですね。
3.普通コンクリートを用いる工事において、コンクリートを密実に打ち込むための施工上の留意事項を2つ、具体的に記述しなさい。 ただし、コンクリートの調合及び養生に関する記述は除くものとする。
タイトル
(1)コンクリートは練り込みから打ち込み終了までの時間は、外気温が25℃以下ならば120分以内、25℃以上ならば90分以内に終えるようにする。
(2)コンクリート打設の際には、計画した打継ぎ目以外ではコンクリートの打ち込みが完了するまで連続して打ち込まなければならない。
4.鉄骨工事において、建入れ直しを行う場合の施工上の留意事項を2つ、具体的に記述しな さい。 ただし、アンカーボルト及び仮ボルトに関する記述は除くものとする。
解答
(1)ターンバックル式筋交いを有する構造物は、建て入れ直しにその筋交いを用いてはならない
(2)筋交い補強作業については必ず建方当日に行うものとし、翌日に持ち越してはならない。

以上4問、2019年に出題されたものです。

この留意事項を書く際のポイントは、『ただし、○○に関する記述は除くものとする』に気をつけることです。これを書くと多分得点ゼロになります。

コンクリート工事でも、打込みに関する問題、調合に関する問題が年次により異なって出題されており、そういう意味ではある程度幅広い過去問ベースの知識が必要となってきます。

4の問題は鉄骨工事の建入れ直しに関する問題で、アンカーボルト・仮ボルトの記述はNGですが、仮ボルトの問題の年もありました。

みなさん、問題をよく読んで解答をするようにしてくださいね。

2018年(平成30年)の問題

次に、偶数年の問題です。文章より3つの下線部より誤りを見つけて、その番号を記載して正しい語句や数値を入れるだけです。8問ありますが、3問ほど見てみましょう。

次の 1.から8.の各記述において、記述ごとの①から③の下線部の語句又は数値のうち 最も不適当な箇所番号を 1 つあげ、適当な語句又は数値を記入しなさい。

2.根切り工事において、掘削底面付近の砂質地盤に上向きの浸透流が生じ、この水の浸透力が砂の水中での有効重量より大きくなり、砂粒子が水中で浮遊する状態をクイックサンド① という。 クイックサンド① が発生し、沸騰したような状態でその付近の地盤が崩壊する現象をボイリング② という。 また、掘削底面やその直下に難透水層があり、その下にある被圧地下水により掘削底面が持ち上がる現象をヒービング③という。
解答
③ 盤ぶくれ
クイックサンド、ボイリング、ヒービングなどの用語とその状態
についてきっちり理解しておくことをお勧めします。
※平成24年にも出題されています。私は比較的苦手な内容でしたね(笑)

 

4.ガス圧接の技量資格種別において、手動①ガス圧接については、1種から4種まであり2種、3種、4種となるに従って、圧接作業可能な鉄筋径の範囲が大きく②なる。 技量資格種別が1種の圧接作業可能範囲は、異形鉄筋の場合は呼び名D32③ 以下である
解答
③ D25
1種が径25mm以下、2種が径32mm以下
となっている。学科試験でもありましたね。
これは第一次検定でも必要な知識ですね。間違いは避けたい問題です。
7.コンクリートポンプ工法による1日におけるコンクリートの打込み区画及び打込み量① は、建物の規模及び施工時間、レディーミクストコンクリートの供給能力を勘案して定める。 コンクリートの打込み速度は、スランプ 18 cm程度の場合、打込む部位によっても変わるが、20〜30② m3/h が目安となる。 また、スランプ 10〜15 cm のコンクリートの場合、公称棒径45 mmの棒形振動機1台当たりの締固め能力は、10〜30③ m3/h 程度である。 なお、コンクリートポンプ1台当たりの圧送能力は、20〜50 m3 /h である。
解答
③ 15
30という数値が2つ出ていますので、どちらかが怪しいと感じますよね。

こんな感じの出題内容です。

多くの問題は何度も書くように第一次検定に必要な知識問題です。但し、自分で正しい用語や数値を記憶して書けるようにしなければなりません。

8問ありますが、ここは学べばある程度正答が取れるので、確実に6問程度は正答を取りたいところです。私の受検の際は仕上げ工事がこの正誤問題だったのですが、ここで7問正答を得られたのが大きかったように記憶しています。

基本的には過去問の反復と、その第一次検定で学んだ周辺知識(重要と思われる用語や数値)をきっちり記憶していきましょう。

まとめ

今年の受検者において、躯体工事専門もしくはゼネコンで施工管理をしている方ならば、施工上の留意事項を記述することはさほど難しい問題ではないでしょう。改めて、正しい用語や数値のチェックを入念にしておけば良いと思います。

そうでない、あまり得意でない方は、

  • 今年は施工上の留意事項が出題される可能性が高いので、文章記述の練習を繰り返す。
  • 正誤問題も『施工管理法の知識問題』の対策で、一通り過去問をやったほうが良い。

この2点の留意して取り組んでほしいと思います。

また施工経験記述や、その他文章記述において、専門用語などの誤字をなくすようにしていきましょう。

そんなので減点は勿体なさすぎます。

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