【2021年】1級建築施工管理技士 第二次検定対策〜5.施工管理(工程)

2021年10月に実施される1級建築施工監理技士・第二次検定の対策、今回は問題5の施工管理(工程)についてです。

第二次検定の対策と傾向は下記記事でまとめています。

このサイトでも多くの記事で触れていますが、実地試験の施工管理(工程)の問題は平成28年まで長らくバーチャート工程が出題されていました。(私の受検した2015年もバーチャート工程で、その前の10年もずっとバーチャート工程でしたね)

ところが平成29年にネットワーク工程の問題が出題され、以降2020年含めて4年継続して出題されています

 

私が昔、資格取得の勉強をしていた時はネットワーク工程の勉強は一切していなかったので、もしネットワーク工程の問題が出題されていたら試験会場でフリーズしていたかもしれませんね(笑)

但し問題傾向と対策を理解すれば、ある意味バーチャート工程の問題よりわかりやすい部分もあるかと思います。

本記事のポイント

・バーチャート工程とネットワーク工程の問題内容(傾向)
・ネットワーク工程の過去問の例
・バーチャート工程の過去問の例

問題5 工程の問題の出題内容

2010年(平成22年)〜2016年(平成28年) バーチャート工程

この期間のバーチャート工程の問題は建築物が、鉄筋コンクリート造か鉄骨造出題は3問と統一されています。

  1. 工程における作業Aと作業Bの工事名を記述する問題。
  2. 作業の終了日(2011年のみ開始日)が不適当なものを選び、終了日を○月○旬で答える問題。
  3. 未記入のある工事(2016年では外部建具取付)の作業開始〜終了を○月○旬で答える問題。

と見事に統一されていたので、対策が楽でした。

問われる工事内容は年度毎により異なるが、過去問題の鉄骨造と鉄筋コンクリート造の工程の流れ・順番を理解しておけば答えられるようになるからです。(過去問の反復ですね)

私も試験当時の対策は過去10年のバーチャート工程をずっと眺めていました。最後の仕上げ工事の順番は問題なく理解していたのですが、最初の土工事や地業工事のあたりの流れに少し苦労した記憶があります。

現在は4年連続でネットワーク工程が出題されていることを考慮すると、バーチャート工程の出題の可能性は低そうですね。

ただ10年の過去問のうち、6年はバーチャート工程です。それは取り組んだ方が良いと思います。

2017年(平成29年)〜2020年(令和2年) ネットワーク工程

次にネットワーク工程の過去3年間の出題内容です。
2020年もネットワーク工程の問題が出題されました。

2020年の出題

①作業A4及び作業B4の作業内容を答える問題。
②作業B2のフリーフロート
③工事の総所要日数と工事完了日
④作業員の人数の見直しを記述した文章の空欄に数値を記述する(2箇所)

2019年の出題

①作業A2と作業B2の作業内容を答える問題。
②作業B7のフリーフロート
③工事の総所要日数と工事完了日
④工程の見直しを記述した文章の空欄に語句か数値を記述する(2箇所)

2018年の出題

①作業A8と作業B8の作業内容を答える問題。
②総所要日数と、手配すべき班数を答える問題。
③工程の見直しを記述した文章の空欄に語句か数値を記述する(3箇所)

2017年の出題

①作業Bの作業内容を答える問題。
②作業名と日数を答える問題。(文章の空欄埋め)
③総所要日数を答える問題。
④工程の再検討を記述した文章の空欄に語句か日数を記述する(2箇所)

この4年で少しではありますが、傾向が明らかになっている部分もありますね。

  • 建築物は基本的に鉄筋コンクリート造。
  • 躯体工事と内装工事の問題が隔年で出題されている。
  • 出題される内容は、①作業内容②フリーフロート③総所要日数と工事完了日④空欄埋め

こんな出題傾向になりつつある感じです。

総所要日数はクリティカルパスを理解しているか、あとフリーフロートの日数などは第一次検定での用語の概念を理解しておけば解ける問題です。

ネットワーク工程は苦手意識のある人も多いようです。下記記事で基本概念を確認してみましょう。

ネットワーク工程の問題(令和元年)

では実際に昨年の問題を確認してみましょう。

問題5  市街地での事務所ビルの建設工事において,各階を施工量の異なる A工区B工区に分けて工事を行うとき,下の躯体工事工程表 (3階柱,4階床梁部分) に関し,次の 1. から 4. の問いに答えなさい。
工程表は作成中のもので,検査や設備関係の作業については省略している。
各作業の内容は作業内容表のとおりであり,Aで始まる作業名は A工区の作業を,Bで始まる作業名は B工区の作業を示すが,作業 A2 及び作業 B2 については作業内容及び担当する作業班を記載していない。
なお,各作業班は,各工区ごとに確保できているものとする。 また,各作業は一般的な手順に従って施工し,各作業班は複数の作業を同時に行わず,先行する作業が完了してから後続の作業を開始するものとする。

[工事概要]
用途:事務所
構造・規模:鉄筋コンクリート造,地下1階,地上6階,延べ面積 3,200 ㎡
鉄筋コンクリート製の壁はなく,階段は鉄骨造で別工程により施工する。
外壁:ALCパネル

という問題です。
過去問題より引用
1. 作業 A2 及び作業 B2 の作業内容を記述しなさい。
解答・解説
(解答)柱の配筋
(解説)これは平成29年に出題されたのと同じだったので過去問をやっておけば解答できるラッキーな問題でしたね。
柱型枠の組み立ての前には柱の配筋の工事が必要です。
2. 作業 B7 のフリーフロートを記入しなさい。
解答・解説
(解答)7日
(解説)フリーフロートという言葉、第一次検定ではしっかり学んでいる内容ですね。
フリーフロート・・作業を最早開始時刻で始め,後続する作業を最早開始時刻で始めてもなお余る時間で,その作業の中で
自由に使っても,後続作業に影響しない余裕時間の事である。
(A工区)A2〜A7の日数 3+3+5+2+3+3=19日
(B工区)B1〜B7の日数 1+2+2+2+1+2+2=12日 19日-12日=7日
7日間の余裕時間(日数)がありますね。
3. (始) から (終) までの総所要日数と,工事を令和元年10月23日 (水曜日) より開始するときの工事完了日を記入しなさい。
ただし,作業休止日は,土曜日,日曜日,祝日,振替休日のほか,雨天 1日とする。
なお,10月23日以降年末までの祝日は,文化の日 (11月3日) と勤労感謝の日 (11月23日) である。
解答・解説
(解答)総所要日数 22日 工事完了日 11月25日
(解説)総所要日数はA工区経由で含めた合計日数で22日ですね。
工事完了日はカレンダーから計算して、土日と文化の日、勤労感謝の日、雨の1日を含めると11月25日となります。
比較的計算ミスをしがちです。
頭で計算せずに、自分でカレンダーを書いてみて土日・祝日にはマーキングしてしっかり計算する丁寧さが必要です。
4. 工事着手に当たり,各作業班の手配状況を確認したところ,型枠作業班が 1班しか手配できないため,1班で両工区の作業を行うこととなった。
この時に,次の記述の ( ㋐ )( ㋑ ) に当てはまる語句又は数値をそれぞれ記入しなさい。
工程の見直しに当たって,型枠作業班は同じ工区の作業を続けて行うこととしたため,作業 B3 は,作業 B2 の完了後で作業 ( ㋐ ) の完了後でないと開始できないこととなる。
このため,作業休止日が同じ場合,工事完了日は当初工程より歴日で ( ㋑ ) 日遅れることとなる。
解答・解説
(解答)㋐ A5 ㋑ 3日
(解説)㋐型枠作業班はAの工区を工事してから、Bの工事の作業に入ることになる。ネットワーク作業内容表を確認すると、
型枠作業班の工事はA3,B3〜A5,B5が該当する。つまりA5の作業が完了後、B3の作業に入ることになる。
㋑ A5までの日数・・・3+3+5+2=13日
B3〜B7の日数・・・2+2+1+2+2=9日 上記合計22日
もともとA工区で19日だったので、合計3日工事が遅れることになる

実際に問題を解いてみると、ネットワーク工程の基礎知識があると解答できる問題ですね。

  • 第一次検定でのネットワーク工程での知識の復習。
  • 4年分の過去問題の反復演習

対策はこの2つで自分の理解度を深めることを重視していきましょう。

バーチャートの問題(平成28年)

 問題5  市街地での事務所ビルの建設工事における右に示す工程表に関し、次の 1.から 3.の問い に答えなさい。 なお、解答の旬日は、上旬、中旬、下旬で記述しなさい。

〔工事概要〕
用      途:事務所
構造・規模:鉄骨造 地上5階、地下1階   延べ面積 3,200 m2
ただし、地下1階は鉄骨鉄筋コンクリート造とする。
基           礎:直接基礎(べた基礎)
山    留    め:ソイルセメント壁水平切梁工法とし、応力材の鋼材は引き抜かない。
山留め壁は、地下外周壁の外型枠として兼用する。
揚           重:鉄骨建方及び PC カーテンウォールの取付けは、クライミング式ジブクレーンで行う。
外部仕上げ :屋根はアスファルト防水のうえ、保護コンクリート直均し仕上げ、外壁のうち面はスパンドレル方式の
50角モザイクタイル打込み PC カーテンウォ ール亜他の面は工場で仕上げ済みの ALC パネルとする。

1. 工程表中の鉄骨工事のA及び内装工事のBに該当する作業名をあげなさい。
解答・解説
(解答)A アンカーボルト設置   B 床仕上げ
(解説)A、B1F鉄骨建方の前に行うのはアンカーボルト設置です。
B、内装工事の仕上げで最後に行うのは床仕上げですね。
2. 作業の終了日が工程上最も不適当な作業名を工程表の中より選び、適当な工程となるように、その終了日を月次と旬日で定めなさい。
解答・解説
(解答)【不適当な作業名】クライミング式ジブクレーン  【終了日】8月中旬
(解説)この問題は少し迷いましたが、問題の【工事概要】PC カーテンウォールの取付けは、クライミング式ジブクレーンで行う
と明記されているので、PCカーテンウォール取付けの完了日にならないとおかしいですね。
3. 建具工事における 2〜5F外部建具取付けの作業工程は、未記入となっている。適当な工程となるように、その作業の開始日及び終了日の期日を月次と旬日で定めなさい。
解答・解説
(解答)【開始日】7月下旬 【終了日】8月中旬
(解説)外部建具取付けはPCカーテン取付後〜ガラス取付前に行うのがベスト。

鉄骨工事のバーチャート工程の問題でした。

まとめ

資格試験を取り組む上で、今後の出題予測は根拠もなく無責任ですが、この流れから言うと今年もネットワーク工程の問題が出題される可能性が高そうです。(だからと言ってバーチャート工程をやらないのはあまり推奨しません)

取り組みは最後書いておくと、

① 第一次検定対策のテキスト・該当過去問の取り組みで知識の再整理。
② 第二次検定4年間の過去問題の取り組み
特に第一次検定で学んだ、フリーフロート・クリティカルパスなどの用語とその意味を理解しておけば必ず解けるようになると思います。
① 過去6年間の問題の取り組み
② 過去問題の工程表(鉄骨・鉄筋コンクリート)の全体を良く眺めて、工程の順番と流れを記憶する。

工程の流れを見て、違和感が見つけられるようになるとベストです。

 

工程の問題は上記をきっちり取り組めば、確実に得点を取れると思います。

ネットワーク工程は祝日を含めた所要日数などの計算ミスをしないように注意しましょう。

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