2020年の今年はコロナ渦の影響もあり大きくスケジュールが変わった施工管理技術検定ですが、先日の11月20日に学科試験の合格発表がなされました。次のターゲットは2ヶ月後の実地試験(令和3年2月21日)です。
学科試験は4択式のマークシートでしたが、実地試験は文章を含めた記述式の問題がメインです。頭に自分で勉強して記憶したことを文章でまとめる事が可能になる事が必要です。だから学科試験とはまた異なる方法で勉強していかなければなりません。
ここ何十年も勉強をしていない、という方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。限られた時間ではありますが、計画的に勉強していきたいですね。若い人ならいざ知らず、なかなか頭に入らず挫けそうになることもありますが、たった3ヶ月なのできっちり勉強をやりきりたいですね。
出題の傾向と対策を把握する
はい、とても当たり前の話ですが、記述式の問題に取り組むにあたってどんな問題が出題されているかを把握する必要があります。
- 施工経験記述
- 仮設計画・安全管理
- 躯体工事
- 仕上げ工事
- 施工管理(工程)
- 法規
毎年6問が上記の内容に沿って出題されます。
2020年度(実施されるのは2021年)の1級建築施工管理技士の実地試験は終了しました。 資格取得や受験などの勉強で、合格するための鉄則として『出題内容の傾向と対策』を把握して、そこにある程度注力しながら知識を習得しておくことはとても[…]
1級建築施工管理技士・技術検定の実地試験は出題傾向がある程度決まっています。(多少年度により変わる事もありますが)
だから闇雲に勉強すれば良いのではなく、ある程度出題傾向と分野に応じた勉強の強弱をつけた方が良いでしょう。(選択と集中)
この分野・この出題方式は一切勉強対象から外す、という絞り方はおすすめ出来ませんが、効率的に物事は捉えたいものです。
まずは出題傾向を把握して、自分なりに勉強計画を立てていきたいところです。
このサイトでは資格取得に当たっての1級建築施工管理技士のテキストや問題集のリンクをいくつか貼っています。 紹介している1級建築施工の出版されている問題集のメインは過去問にフォーカスしています。 ただテキスト・教材の種類によって勉[…]
特に独学で勉強を進めている方々は、自分のスタイルに合ったテキスト・問題集を選択しましょう。なかなか大型書店に行かないと、施工管理技士に関する本の置いてある種類が少ないのが難点です。
漢字の間違いは撲滅しよう〜クセ字は早めに修正しましょう
さて以前に施工経験記述の添削指導を行っている時にはかなり多くの生徒の記述の添削を行ってきました。
指導している中で比較的時間を取られたのが、漢字の間違いです。
漢字の間違いは減点対象になるのか?ということも聞かれましたが、なると思って間違いないと思います。特に専門用語の誤りは避けたいところです。
例として、
- 施行
- 業社
- 発生抑制の抑の右が『卯』になっている。
工事の場合は『施工』、工事『業者』が正となりますよね。こういうので減点になるのはもったいないです。
次に、少し年配の方で修正が効かないのが長年のクセになっていて、漢字の間違いが治らないこと。
何度指摘しても治らない方も実際いるんです。特に良く使う専門用語だと減点だらけになる笑えないケースもあります。
何度も施工管理技士の試験を受けては実地で落ちている方は、この修正が出来ていない人が多いように思います。
今の業務の主体はPC、タブレットだったりスマホ、字を書く頻度がかなり減っています。
自信のない漢字は確認しながらすすめるようにしていきましょう。
(今はインターネットで簡単に調べる事が可能です、不安に思ったらすぐ確認が原則です。)
そして普段から『丁寧な文字』を書くよう意識して取り組みましょう。汚くて読みにくい字より字が綺麗でなくとも、丁寧に書くことはとても重要です。文字が極めて読みにくいと、正しい漢字・文字が判別が難しい場合があります。そんな所で知らないままに減点されるのは避けたいですよね。(意外と重要な事です)
記憶の定着は頭へのインプットとノートに書き出すアウトプットの両立を図る
この技術検定の試験を受ける人の年代は20代から上は50、60代の方もいらっしゃいます。
私もそうですが、40代ともなると若い時と比べるとかなり記憶力が落ちてくる、そして忘れやすくなってきます。
学科試験は通勤時間を主体に過去問をひたすら往復する、アプリで取り組むという形でも問題ありませんが、
実地試験は基本的には記述です。必要になってくるのは、
- 学科同様に正しい用語と数値を覚える必要があるが、それを正しく記述できる事。
- 吸収した知識を文章で記述できる事。(施工上の留意事項など)
- 施工経験記述は自分の経験を正しく伝える一般的な日本語力が必要。
ですので通勤時間に本を眺めるだけでは試験では記述出来ないと思っていた方が良いでしょう。
移動時間含めた勉強時間はまずインプットとして、テキストを読み込む。
そしてある程度の段階でノートに自分の文章で記述する(アウトプット)の練習をひたすら繰り返す。繰り返さないと記憶はなかなか定着しません。
このノートに自分の文字と文章で書いてみる、そしてそれを何度も繰り返して書くことが最終的に記憶の定着に結びつきます。
経験記述は書いてみて誰かに見てもらおう
今回の実地試験の受験する上で、専門学校などで経験記述などを添削してもらえる人は別として、
独自で勉強する方々はなかなか自分の書いている内容の自己評価が難しいところです。
経験記述のポイントは書いた中身は当然ですが、
- 先ほども書いた通り誤字はないか?
- 問題の問いの内容通りの回答出来ているか?(文章構成を含めた)
- わかりやすい日本語で記述出来ているか?
可能ならば協力者、出来れば会社の同僚や先輩(出来ればすでに施工管理技士の人が望ましい)に書いた内容を見てもらう機会を設けることをおすすめしたいです。
特に技術者にありがちなのは難解な文章になってわかりにくかったりするケースも多いです。
専門知識の内容は別として、誰が読んでも読みやすい文章であることが経験記述では重要です。
よほどの自信のある方を除いて、第三者の客観的なフィードバックをもらった方が良いでしょう。
まとめ
まとめです。
- 例年の出題傾向と対策を把握して、どんな記述問題があるのかを理解する。
- 漢字のクセ字、誤字がある場合は早めに修正を。
- 学科試験と異なり、実地試験対策はどれだけ試験までに記述の反復できるかがポイント
- 書いた内容は誰かに見て意見をもらおう。
実地試験まで1ヶ月を切りました。現段階での勉強進捗を改めて整理してみましょう。
令和3年度に実施される技術検定は試験制度・資格制度が変わります。
令和3年に書いたこの記事を令和4年向けにアップデートします。 令和3年度より、施工管理に関する技術検定の試験・資格制度が変わり予定通り第一次検定及び第二次検定という名称で実施されました。 大きなポイントは『施工管理技士補』という[…]
さて1級建築施工管理技士は建築工事において重要な資格であり、資格者の価値は年々高まります。資格を取得したら、まず自分の価値を外部に確かめて、今が適正なポジションであるか、新たにチャレンジをする時か検討するタイミングでもあります。