【施工経験記述対策】施工の合理化が可能な工法(題材)を考えてみた

1級建築施工管理技士の実地試験まであと1週間となり、もう経験記述についてはまとめの最終段階ですね。まだ記述内容にブレがある方、固めきれない方向けに少し再編集しました。

今年、出題される可能性が高そうなのが順番的には『施工の合理化』です。今回は施工の合理化となる記述例について考えたいと思います。そもそも『施工の合理化ってなに?』と考えている方のヒントになれば良いかなと思います。

施工の合理化の問題で問われる内容

【平成29年】
1. 工事概要であげた工事において,あなたが計画した施工の合理化の事例を 2つあげ,それぞれの事例について,次の①から④を具体的に記述しなさい。
ただし,2つの事例の②から④の内容は,それぞれ異なる内容の記述とする。
① 工種又は部位等
施工の合理化が必要となった原因と実施した内容
③ 実施する際に確保しようとした品質と留意事項
④ 実施したことにより施工の合理化ができたと考えられる理由
【平成25年】
1,   工事概要であげた工事で,  あなたが担当した工種において実施した,   施工の合理化の事例を 2 つあげ,   次の①から④について,   それぞれ具体的に記述しなさい。 ただし,   2つの事例の合理化を行った目的と実施した内容は,   それぞれ異なる内容の記述とすること。また,   現在一般的に行われている躯体・仕上げ材料のプレカットに関する記述は不可とする。
① 工種又は部位等
合理化を行った目的と実施した内容
③ 実施した内容が合理化に結び付く理由
④ 実施した内容が品質を確保できる理由

ここ2回の出題内容は上記の通りです。

平成25年は、合理化に結びつく理由と品質を確保できる理由ふたつの理由を記述する必要がありますが、

平成29年は、確保しようとした品質と留意事項、そして合理化ができた理由を記述する問題です。

また平成25年の問題はプレカットの記述はNG、困った人も多かったように思います。

文章の丸暗記で準備していると思わず問題の内容によってはフリーズしてしまいますね。

もし本年度に『施工の合理化』が出題されても問題の内容が少し変わることの想定は当然必要となります。

施工の合理化とは?

施工の合理化』とは?

施工管理者は基本的には設計図書に基づき、

・工期を守りながら
・品質を確保しつつ
・法律も順守しながら

設計図書通りに施工するのが本来の役割です。

それを何らかの理由・原因があって、工法の変更やそのほかの方法で、

・工期短縮を図る。
・省力化・省人化を図る。

など(それ以外にあるが、出題傾向として)を実施して、問題解決を行います。

・外部の工事だが、雨が続き工事が遅延した。
・大型台風で、現場に被害が起きた。
・コロナの影響で1ヶ月工事が止まった。
・人手不足で熟練工の手配ができない。

などの工事進捗における様々な要因で、『施工の合理化』を行なう必要に迫られることは、多くの人が経験あると思います。

そして『施工の合理化』の手段の多くは、

・工法変更により、工事を簡略化する。(何らかの作業が軽減される)
・新しい技術の導入。
・工場完成品を採用する。
・プレカットを行った上で搬入する。
といった感じで多くの場合、現場での作業を減らす、熟練工が不要な工法の選定などで工期短縮を図ったり、省人化・省力化を行います。またポイントとしては、品質が確保出来ないと発注者や工事監理者の承認は得られないことでしょう。
では具体的に、施工の合理化の工法・事例を考えてみます。自分が実際に経験した内容であれば参考にしてもらえればと思います。

 

施工の合理化の工法の例

とりあえずさっと20程度作ってみました。気が向いたら追加します(笑)

(1)全面足場
(内容)移動式足場で外壁パネルを施工
(合理化)足場施工の省力化・工期短縮
(2)山留め工事
(内容)切梁工法→地盤アンカー工法
(合理化)地下工事の際に切梁など作業の支障になるものがなくなり作業性が向上し、工期短縮にもつながる
(3)鉄筋工事
(内容)圧接継手→機械式継手
(合理化)鉄筋加工の省力化・熟練工の省人化など
(4)型枠工事
(内容)木製型枠→鋼製型枠
(合理化)支保工の設置解体などの手間の削減(省力化)
(5)床型枠
(内容)型枠→フラットデッキ型枠
(合理化)支保工の設置解体などの手間の削減(工期短縮・省力化)
(6)鉄筋工事、コンクリート工事
(内容)鉄筋コンクリートの柱・梁をPCaとする。
(合理化)現場ではPCaの組み立てのみで工期短縮・現場作業の省力化・熟練工不足の対応につながる
(7)鉄骨工事
(内容)鉄骨工事を地組で行い、その後建て方をする。
(合理化)細物鉄骨などを地上で取り付け可能になることにより荷上げ作業も削減され工期短縮と安全性の向上につながる。
(8)コンクリート工事
(内容)普通コンクリートを早強コンクリート
(合理化)短期間での強度発現に伴い工期短縮につながる
(9)ハト小屋(躯体工事)
(内容)ハト小屋のユニット化
(合理化)鉄筋・コンクリート工事などの大幅な労務削減(省力化)と工期短縮
(10)バルコニー
(内容)バルコニーのプレキャスト化
(合理化)現場での型枠・鉄筋・コンクリートの労務削減(省力化)と工期短縮
(11)外壁タイル
(内容)タイル後張り工事をタイル先付プレキャストコンクリート工法に変更
(合理化)現場でのタイル張りがないので、タイル張り工事の省力化・工期短縮
(12)ALC外壁パネル工事
(内容)工場で塗装まで行ったALCパネルを無足場工法で施工
(合理化)足場架設解体の費用及び現場での塗装手間削減(省力化・工期短縮)
(13)アスファルト防水工事
(内容)アスファルト防水を改質アスファルト防水・トーチ工法
(合理化)1-2層で防水層を形成するので工期短縮につながる。(改修の場合は発生材の抑制も)
(14)軽量鉄骨下地(金属工事)・プラスターボード(内装工事)
(内容)工場でのプレカットした上で搬入施工
(合理化)現場加工手間削減による省力化・工期短縮や発生材の抑制など
(15)造作カウンター(木工事)
(内容)現場合わせの木造作カウンターを工場完成品の木カウンターに変更
(合理化)現場加工手間削減による省力化・仕上げ工事の削減による省力化・工期短縮など
(16)鋼製建具(塗装)
(内容)内部の鋼製建具の現場塗装を工場塗装に変更
(合理化)現場塗装の削減による省力化と工期短縮
(17)建具工事(交換)
(内容)建具交換の際、枠を撤去せずカバー工法とする。
(合理化)建具枠をそのままにするので、撤去の際の壁補修もなく、工期短縮と省力化につながる
(18)軽量鉄骨+PB貼り+塗装仕上げ
(内容)PB+塗装の壁間仕切りを金属パーティションに変更(スチールパーティション)
(合理化)現場加工手間・塗装手間削減による省力化・工期短縮など
(19)壁プラスターボード張り+クロス仕上げ
(内容)化粧石膏ボードに変更
(合理化)パテ及びクロス仕上げがなくなり、省力化・工期短縮につながる。
(20)床の左官工事
(内容)セルフレベリング材に変更
(合理化)乾燥期間の短縮による工期短縮と、熟練工が不要による省人化
施工の合理化は、上記のような工事を実施することにより、
工期短縮・省力化・省人化などにつながり、
またそれが品質も十分問題なく確保されている、という論理構成ができていれば問題ないと思います。
ただしそれが、
・安全性も確保されている。
・廃棄物の抑制にもつながる。
というロジックが必要になる可能性もゼロではありませんね。
また実際に施工の合理化のために導入している、新技術の導入(ロボット化やIT化)など取り組んでいる事例を持っていたら、そんなのを記述するのも良いですね。

まとめ

現代の施工管理者の悩みの多くは、工程管理に関するものが多いと思います。

そんな中で、みなさんが実際に経験して取り組んだ『施工の合理化』というのは必ずあると思います。

それが、

何の目的(要因)で施工の合理化を実施したか?
・その実施した内容は品質も確保出来ていることを監理者や発注者が納得しているか?
・結果的にそれは施工の合理化に繋がったか?(工期短縮・省力化など)
という点についてきっちり整理しておきましょう。
題材はテキストで調べてみても良いと思います。ただし、内容はエッセンスしか記述されていないものが多いので、そのまま利用するのはNGです。
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