【第二次検定対策】1級建築施工管理技士(技術検定)ネットワーク工程の解き方詳細解説

さて2021年の第二次検定直前講義、ネットワーク工程です。

 

私も過去問記事では自分で各問題を解きながら、何冊かのテキストで答え合わせはしていますが、ネットワーク工程の総所要日数は計算間違いしやすいです。

このネットワーク工程の問題の留意事項は、

  • 工程を読み込む力
  • 基本用語の理解
  • そして計算間違いしない

以上に注意して取り組んでほしいと思います。

計算間違いしてそのまま点数を失っている人が意外と多いのではと思います。

 

用語の理解

以前、第一次検定対策としてのネットワーク工程の記事を作成しています。

基本的な各用語の概念はこちらでも解説しています。

出来ればこちらも読んで欲しいと思いますが、第二次検定は特にフリーフロートクリティカルパスを覚えておけば過去問対策としては何とかなります。

建築工事に係わらず、工程表を作成する際に

・Aの作業が終わらないとBの作業が開始できないもの
・Cの作業はA,Bの作業の間で完了すれば問題ないもの
色んな条件で工程を計画します。
その工程において、
・工期を少し圧縮するためにはどこを短縮するべきか?
・職人の都合でこの日程に入れないけど、この工事は余裕日数があるか?
などの見極めを普段から施工者も行っていることと思います。それを単純に専門用語として理解すればよいのです。
工事やプロジェクトにおける各工種で、その工程が終わらないと次の工程が開始出来ないという関係のあるものを結んでいった際の最も日数(時間)を要する作業経路のこと。(最長経路)
つまり、
  • この経路に遅れが発生すると全体のスケジュールに影響する。
  • 工期を短縮するためにはこの経路を短縮する必要がある。

問題を解く際も、このクリティカルパスを把握して総所要日数を計算する必要があります。

ある作業を最早開始時刻で始め、後続する作業も最早開始時刻で始めてもなお余る時間を指す。
工程上、
10月1日~ 4日間でビニルクロス工事
10月6日~ 2日間でタイルカーペット工事 の場合、1日のフリーフロートがあります。
この場合、ビニルクロス工事は2日から開始しても工程には影響しませんね。
まずはこの2つを押さえて例題を見ていきましょう。

基本問題(フリーフロート)

今回は、2級建築施工管理技士の平成27年(2015年)の実地試験を例にしてみましょう。

図に示すネットワーク工程表について,次の 1. から 3. の問いに答えなさい。
なお,〇内の数字はイベント番号を,実線の矢線は作業を,破線の矢線はダミーを示し,矢線の上段のアルファベットは作業名を,下段の数値は所要日数を示すものとする。
1. 工程表において,クリティカルパスを作業名で工程順に並べて答えなさい。
解答・解説
(解答)A ⇒ D ⇒ E ⇒ H ⇒ I ⇒ K
(解説)①~⑩の各ポイントまでの最長経路を見ていきます。ちなみに破線のダミーは③の場合、CとDの作業が終了してから開始するという前後関係を表します。
その上で一番長い経路を見ていくと

この赤丸の経路が計36日で一番長くなります。他の経路でも計算してみてください。

2. 工程の再検討を行ったところ,イベント番号⑥から⑤への所要日数 2日の新たな作業 L が発生した。 この時の①から⑩までの総所要
日数を答えなさい。
解答・解説
(解答)37日
(解説)こちらも図解で。

図のように⑥⇒⑤に対してLの作業が2日が追加になります。当初は36日のクリティカルパスでしたが、この作業の発生により37日になることが計算上わかりますね。

3. 新たな作業 L が発生する前と発生した後の作業 B のフリーフロートをそれぞれ日数で答えなさい。
解答・解説
(解答)発生前 0日 発生後 5日
(解説)まず発生前は最初の図から

この当初のネットワーク工程では、
Gの作業は15日目から、一方Bの作業は15日目に完了するのでフリーフロートは0日で余裕日数はありません。
※経路で共有されるトータルフロートには余裕がありますがここでは触れません

次に発生後はこちらの図

Bの作業は15日で終了(最早終了日数)ですが、Gの開始(最早開始時刻)は20日なのでフリーフロートは5日間あることがわかります。

余談ですが、この工程問題の変遷として、2級建築施工管理技士の実地試験では、

~2016年まで ネットワーク工程
2017年~   バーチャート工程

が出題されています。1級建築施工管理技士の実地試験と逆の変遷をたどっています。

1級建築施工 実地の過去問題(令和2年)

では次に、令和2年の問題5ネットワーク工程の問題を見ていきます。

市街地での事務所ビルの内装工事において,   各階を施工量の異なるA工区とB工区に分けて工事を行うとき,   右の内装仕上げ工事工程表(3階)に関し,   次の 1. から 4.  の問いに答えなさい。
工程表は計画時点のもので,   検査や設備関係の作業については省略している。各作業班の作業内容及び各作業に必要な作業員数は作業内容表のとおりであり,   Aで始まる作業名はA工区の作業を,   Bで始まる作業名はB工区の作業を,   Cで始まる作業名は両工区同時に行う作業を示すが,  作業A4及び作業B4については作業内容を記載していない。
各作業班は,   それぞれ当該作業のみを行い,   各作業内容共,   A工区の作業が完了してからB工区 の作業を行うものとする。また,   工区内では複数の作業を同時に行わず,  各作業は先行する作業が完了してから開始するものとする。なお,  各作業は一般的な手順に従って施工されるものとする。

〔工事概要〕
用 途     :事務所
構造・規模:鉄筋コンクリート造,   地上6階,   塔屋1階,   延べ面積 2,800m2
仕  上  げ   :床は,   フリーアクセスフロア下地,   タイルカーペット仕上げ
間仕切り壁は,   軽量鉄骨下地せっこうボード張り,   ビニルクロス仕上げ
天井は,   システム天井下地,   ロックウール化粧吸音板取付け
なお,   3階の仕上げ工事部分床面積は 455 m2(A工区:273,   B工区 182 m2)である。

この工程の問題は、上記の問題文章および工事概要をよく読むと、解答がわかることもあります。
過去の問題も含めて、問題様式を理解することが大切です。
また問題は、この内装仕上げか躯体(型枠~鉄筋、コンクリート)の工程が過去の問題です。しっかり工程の流れを過去問よりチェックしておけば解ける場合もあるかと思いますのでしっかり反復をしておいてください。

1,   作業A4及び作業B4の作業内容を記述しなさい。

解答・解説
(解答)ビニルクロス張り
(解説)壁軽量鉄骨下地 ⇒ 壁せっこうボード ⇒ システム天井組立 が前の作業
後作業がフリーアクセスフロア敷設 ⇒ タイルカーペット、巾木となっています。
工事概要にあるビニルクロス張りが工程に入っていないので、これは絶対に正解を出しておきたいところですね。

2.   作業B2のフリーフロートを記入しなさい。

解答・解説
(解答)2日
(解説)まずはこの図を参照してください。

作業の手順は問題にある通り、
 A工区の作業が完了してからB工区 の作業を行うものとし、 工区内では複数の作業を同時に行わず,  各作業は先行する作業が完了してから開始する。
というのがポイントです。
つまり A1⇒B1⇒A2⇒B2と進んでいきます。
B2は6日+3日間で9日で終了。その後続作業のB3はA3の作業が終わってからなので、11日目からとなります。
つまり11日-9日=2日間のフリーフロート(余裕日数)があることがわかりますね。

実際に試験の際は、このようにダミー線を引いて丁寧に計算していきましょう。B4も2日間のフリーフロートがあることがわかりますね。

3.    からまでの総所要日数と,   工事を令和3年2月8日(月曜日)より開始するときの工事完了日を記入しなさい。
ただし,  作業休止日は,   土曜日,   日曜日及び祝日とする。なお,   2月8日以降3月末までの祝日は,   建国記念の日(2月 11 日),   天皇誕生日(2月 23 日),   春分の日(3月 20 日)である。

解答・解説
(解答)総所要日数 24日 工事完了日 3月15日
(解説)まずは総所要日数。先ほどの図から。

24日になります。自分でも計算してみてください。
この問題におけるポイントは、クリティカルパスがA6 ⇒ B6 ⇒ C2 となります。そこの計算を間違えないようにすることがポイントですね。

工程上ではA6,B6のタイルカーペット及び巾木の取付が終了してから、C2の建具吊込みに入ることになっています。

次に工事完了日です。試験の際もカレンダーを手書きで書いてみましょう(絶対に頭で計算しないこと)

このように計算すると3月15日火曜日が工事完了日となりますね。

4.    次の記述の(  )に当てはまる数値をそれぞれ記入しなさい。

総所要日数を変えずに,   作業B2及び作業B4の1日当たりの作業員の人数をできるだけ少なくする場合,   作業 B2の人数は( あ ) 人に,   作業B4の人数は( い ) 人となる。ただし,   各作業に必要な作業員の総人数は変わらないものとする。
解答・解説
(解答)(B2)3人 (B4)2人
(解説)まず作業B2とB4は2日間のフリーフロートがあるのは先ほどの2の問題の通りです。
作業内容表と工程からは、
B2の作業人数は5人で3日、B4の作業人数は4人で2日の予定ですが、2日間の余裕日数を活用すると、
B2は5人×3日=□人×5日で対応が可能なので、計算式から3人
B4は4人×2日=△人×4日で、こちらも計算式から2人となります。

以上です。

まとめ

以上、この2問から基本的な必要知識である、フリーフロートクリティカルパスの概念について、ある程度理解してもらえると嬉しいです。

この第二次検定のネットワーク工程の問題は、

2017年(平成29年)~2020年(令和2年)と2018年(平成30年)の臨時試験の計5回分が出題されているので、後はこれを繰り返すのみです。

 

当サイトでも過去問で取り上げています。(解説はすべて簡易版ですが)

このネットワーク工程については、GET研究所のテキストが比較的多く解説にページを割いています。

ここでは確実に理解して点数を取れることを祈っています。

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