【過去問】平成29年 1級建築施工管理 実地試験(問題と解答例)問題4〜6

前回に続いて、今回は平成29年(2017年)1級建築施工管理技士 実地試験問題と解答例(問題4〜問題6) です。

問題1〜3はこちら↓

2017年過去問の後半です。

問題4 仕上げ工事

問題4. 次の 1. から 8. の各記述において,記述ごとの ①から③ の下線部の語句のうち最も不適当な箇所番号を 1つあげ適当な語句を記入しなさい。
1.  改質アスファルトシート防水常温粘着工法・断熱露出仕様の場合,立上がり際の風による負圧は平場の一般部より大きくなるため,断熱材の上が絶縁工法となる立上がり際の平場部幅 300mm (①) 程度は,防水層の 1層目 (②) に粘着層付改質アスファルトシートを張り付ける。
なお,入隅部では立上りに 100mm (③) 程度立ち上げて,浮き・口あきが生じないように張り付ける。
解答・解説
(解答)① 500mm
(解説)常温粘着工法の場合は、立上り際の 500mm程度は、改質アスファルトシートを全面密着させる
2.  タイルの検査における標準品のタイルは,寸法,厚さ,反り,側反り,ばち,欠陥の有無,吸水率 (①)耐凍害性 (②)圧縮強度(③),色合いなどの品質検査表を提出し,工事監理者の承認を受ける。
特注品は,荷口見本による検査又は工場における立会い検査のいずれかを実施する。
解答・解説
(解答)③ 曲げ強度 又は、曲げ破壊荷重
(解説)陶磁器質タイルの統一のJIS規格(JIS A5209)として、試験項目が定められています。
3.  金属板葺きによる屋根工事の下葺きに用いるアスファルトルーフィングは,軒先より葺き進め,隣接するルーフィングの重ね幅は,シートの短辺部は 200mm (①) 以上,長辺部は 100mm 以上とする。
仮止めを行う場合のステープル釘の打込み間隔は,ルーフィングの重ね屋根の流れ方向で 450mm (②) 程度,流れに直角方向では 900mm (③) 以内とする。
解答・解説
(解答)② 300mm
(解説)ステープルによる留め付け(仮止め)は、 屋根下葺材の重ね合わせ部に間隔 300mm 内外とします
アスファルト防水協会引用
4.  金属製手すりが長くなる場合には,金属の温度変化による部材の伸縮を考慮して,通常 5 ~ 10m 間隔程度ごとに伸縮調整部を設ける。  伸縮調整部を設ける間隔及び伸縮調整幅は,使用する金属の線膨張係数を考慮して決める。  温度差 40℃ (①) の場合の部材伸縮量は,鋼は 1m 当たり 0.2mm (②) 程度,アルミニウム合金は 1m 当たり 1.0mm (③) 程度である。
解答・解説
(解答)② 0.5mm
(解説)鋼は 1m 当たり0.5mm程度,アルミニウム合金は 1m 当たり 1.0mm 程度。確かアルミニウム製の1mmは学科で出題されていたように思います。
5.  左官工事における吸水調整材は,モルタル塗りの下地となるコンクリート面等に直接塗布することで,下地とモルタルの界面に厚い (①) 膜を形成させて,モルタル中の水分の下地への吸水 (ドライアウト) による付着力の低下を防ぐものである。
吸水調整材塗布後の下塗りまでの間隔時間は,一般的には 1時間 (②) 以上とするが,長時間放置するとほこり等の付着により接着を阻害することがあるので,1日程度 (③) で下塗りをすることが望ましい。
解答・解説
(解答)① 薄い
(解説)吸水調整材の役割はモルタルと下地面の界面に薄い膜を形成させることです。
6.  ステンレス製建具におけるステンレス鋼板の加工には普通曲げと角出し曲げ (角曲げ) がある。
角出し曲げ (角曲げ) ができる板厚は一般に 2.0mm (①) 以上であり,3種類の加工方法がある。
切込み後の残り板厚寸法が 0.5mm (a角),0.75mm (②)(b角) の場合は裏板にて補強する。  1.0mm (③)(c角) の場合は補強不要である。  A角は割れが生じやすいので,一般的には b角,c角を用いる。
解答・解説
(解答)① 1.5mm
(解説)これは難しいです。正しい数値を覚えるしかありませんね。
7.  アクリル樹脂系非水分散形塗料 (NAD) は,有機溶剤を媒体として樹脂を分散させた非水分散形エマルション (①) を用いた塗料で,常温で比較的短時間で硬化し,耐水性 (②) や耐アルカリ性に優れた塗膜が得られる。
塗装方法は,はけ塗り,ローラーブラシ塗り又は吹付け塗りとし,吹付け塗りの場合は,塗料に適したノズルの径や種類を選定する。
屋内塗装の場合,パテかいは水掛り (③) 部分には行わない。
解答・解説
(解答)① ワニス
(解説)NADはNon-Aqueous Dispersionの略で非水分散体という意味で、樹脂を溶剤に溶かしたワニスを用いた塗料である。
8.  タイルカーペットを事務室用フリーアクセスフロア下地に施工する場合,床パネル相互間の段差とすき間を 1mm (①) 以下に調整した後,床パネルの目地とタイルカーペットの目地を 100mm (②) 程度ずらして割付けを行う。
カーペットの張付けは,粘着はく離形の接着剤をカーペット裏 (③) の全面に塗布し,適切なオープンタイムをとり,圧着しながら行う。
解答・解説
(解答)③  下地
(解説)タイルカーペット張りの際は下地に接着剤を塗布します。別の年次でも出題されている問題ですね。

問題5 施工管理(ネットワーク工程)

問題5. 市街地での事務所ビルの建設工事における右の解体工事工程表 (3階部分) に関し,次の 1. から 4. の問いに答えなさい。
工程表は作成中のもので,各作業は一般的な手順に従って施工され,各部位においては複数の作業を同時に行わないものとする。  ただし,作業 E については後続する作業との関係を記載していない。
また,各作業の内容及び所要日数は作業内容表のとおりである。  ただし,作業 B については作業内容を記載していない。

〔工事概要〕
用途:事務所
構造・規模:鉄筋コンクリート造地下1階,地上6階,延べ面積 3,200 ㎡

1.  作業 B の作業内容を記述しなさい。

解答・解説
(解答) 柱の配筋
(解説) 令和元年の出題と似ていますね。柱型枠の組み立ての前は柱の配筋工事ですね。

2.  次の記述の ① に当てはまる作業名,② に当てはまる日数をそれぞれ記入しなさい。

作業Eは、作業Bの完了後に開始できる。ただし、( ① )の開始前に完了させる必要がある。 そのため、作業Eのフリーフロートは(  ② ) となる。
解答・解説
(解答)① 作業F  ② 0日
(解説)① 作業Eの壁の配筋の後は、作業Fの壁返し型枠の組み立ての開始前に完了させる必要があります。
② 作業Fの最早開始時刻は8日で作業Eのクリティカルパス上にあるので(3日+5日)、フリーフロート(余裕日数)は0日です。(これがわからない場合、少し学科の復習をお勧めします)

3.  (始) から (終) までの総所要日数を記入しなさい。

解答・解説
(解答) 23日
(解説) クリティカルパスを通っていくと23日となります。A→B→E→F→後は順番にいくと23日になりますね。

4.  工程の再検討を行ったところ,作業 G の所要日数が 6日になることが判った。
総所要日数を元のとおりとするために,作業 G を壁が有る部分の作業 G1 と壁が無い部分の作業 G2 に分割して作業を行うこととした。
この時に,次の記述の ③ に当てはまる日数及び ④ に当てはまる作業名をそれぞれ記入しなさい。

作業 G1 の所要日数は,(③) 以内とする必要がある。
作業 G2 は,(④) の完了後に開始できる。
解答・解説
(解答)③ 3日 ④ 作業C
(解説)③ 作業は当初の3日間に戻す必要がある。壁がある部分のG1がクリティカル上にあるので3日が正解。
④ 作業G2(壁がない部分の作業)は作業C(柱型枠の組み立て)の後に可能ですね。

問題6 法規

問題6. 次の 1. から 3. の問いに答えなさい。
1.  「建設業法」 に基づく元請負人の義務に関する次の文章において,( ① )( ② ) に当てはまる語句を記入しなさい。
 特定建設業者は,国土交通省令で定めるところにより,当該建設工事における各下請負人の施工の (    ①    ) 関係を表示した (    ②    ) を作成し,これを当該工事現場の見やすい場所に掲げなければならない。
解答・解説
(解答)① 分担 ② 施工体系図
(解説)建設業法第24条7の4項(施工体制台帳及び施工体系図の作成等)1〜3項も読み込もう。

2.  「建築基準法施行令」 に基づく工事現場の危害の防止に関する次の文章において,( ③ )( ④ ) に当てはまる語句を記入しなさい。

建築工事等における根切り及び山留めについては,その工事の施工中必要に応じて点検を行い,山留めを補強し,(    ③    ) を適当に行なう等これを安全な状態に維持するための措置を講ずるとともに,
矢板等の抜取りに際しては,周辺の地盤の (    ④    ) による危害を防止するための措置を講じなければならない。
解答・解説
(解答)③ 排水 ④ 沈下
(解説)建築基準法施行令の第136条3の6より。こちらも第136条3の1から一通り読み込んでおく。

3.  「労働安全衛生法」 に基づく労働者の就業に当たっての措置に関する次の文章において,( ⑤ )( ⑥ ) に当てはまる語句を記入しなさい。

事業者は,その事業場が建設業に該当するときは,新たに職務につくこととなった職長その他の作業中の労働者を直接 (    ⑤    ) 又は監督する者 (作業主任者を除く。) に対し,次の事項について,厚生労働省令で定めるところにより,安全又は衛生のための教育を行わなければならない。
一  作業方法の決定及び労働者の配置に関すること
二  労働者に対する (    ⑤    ) 又は監督の方法に関すること
三  前二号に掲げるもののほか,(    ⑥    ) を防止するため必要な事項で,厚生労働省令で定めるもの
解答・解説
(解答)⑤ 指導 ⑥ 労働災害
(解答)労働安全衛生法60条。頻出されています。他の語句も含めて理解しておく。

まとめ

 平成29年(2017年)の実地試験の出題内容は以上です。平成28年まで問題5は例年バーチャート工程が出題されていましたが、この平成29年度よりネットワーク工程が出題されるようになり、以降令和2年まで4年継続しています。

ネットワーク工程は学科試験の復習と、この3年間の過去問を解けるようになれば、確実にわかります。しっかり反復しましょう。

・勉強にあったテキスト・問題集選びをしましょう。

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