【2021年】1級建築施工管理技士 第二次検定対策-施工経験記述(品質管理)

2021年度の1級建築施工管理技士の第二次検定対策の施工経験記述対策、今回は『品質管理』です。

以前は上記の記事をまとめながらアップデートしていったのですが、初稿が2019年夏頃と元が古いので刷新することにしました。(2019年が品質管理が出題されて、元ネタがそれ以前のものであった)
施工経験記述の問題は、
  • 建設副産物
  • 品質管理
  • 施工の合理化

と3つのテーマがここ10年以上に渡って出題されていますが、『品質管理』は問題の意図を読みあやまると失敗しやすいのですが、問題内容が大きく変わらないので、品質管理の試験の際の合格率は低くないように思います。

本記事のテーマ

・品質管理の出題内容
・記述内容と記述例
・最近の出題傾向

品質管理の問題

この『品質管理』の問題は、

  • 2019年(令和元年)
  • 2016年(平成28年)
  • 2014年(平成26年)
  • 2011年(平成24年)

ここ10年で4回出題されています。2016年は順番の変わった年でした。(施工の合理化が予想されていた)

 

今年は順番通りだと『建設副産物』ですが、その次に可能性が高いのが『品質管理』です。

きっちり準備したい出題テーマですね。

第二次検定の出題傾向は下記記事でまとめています。

出題内容(令和元年の問題)

建築工事の施工者は,設計図書等に基づき,要求された品質を実現させるため,施工技術力,マネジメント力等を駆使し,確実に施工することが求められる。あなたが経験した建築工事のうち,要求された品質を実現するため,品質管理計画に基づき,品質管理を行った工事を 1つ選び,工事概要を具体的に記述したうえで,次の 1. 及び 2. の問いに答えなさい。
なお,建築工事とは,建築基準法に定める建築物に係る工事とし,建築設備工事を除くものとする。
(工事概要の記載は省略)

そして具体的に出題された内容は(問題1-1)

1. 工事概要であげた工事で,あなたが重点的に品質管理を実施した事例を 2つあげ,次の①から③について具体的に記述しなさい。ただし,2つの事例の工種名は同じでもよいが,他はそれぞれ異なる内容の記述とする。

① 工種名要求された品質及びその品質を実現させるために設定した品質管理項目
② ①の品質管理項目を設定した理由
③ ①の品質管理項目について,実施した内容及び留意した内容

①は3つ記述する必要があるので、合計5つの記述が必要になっています。

 

『品質管理』の記述内容

  1. 工種名
  2. 要求された品質
  3. 品質管理項目
  4. 設定した理由
  5. 実施した内容及び留意した内容

記述例①

① 軽量鉄骨工事及びプラスターボード張り工事
② 隣室との部屋間の遮音性能の確保
③ スラブ及びランナー部やボード突付け部の密閉管理
④ 共同住宅間のLGS+プラスターボード(2重)の施工時のランナーやスラブ部に隙間が発生すると、十分な遮音性能を確保出来ないため、入居後の住民より隣室との音漏れより大きなクレームとなる恐れがあるため。
⑤ 天井及び床スラブとLGS壁・ボードとの隙間はシールにて密閉を行い、2重プラスターボードの突き付け部にはジョイントテープを貼り、密閉することにより遮音性能を確保した。また隙間がないことを目視での確認及び写真で記録に残すことに留意した。

私の場合で例に挙げると、オフィスにおける役員会議室は音漏れのない品質を求められることが多かったです。

そのためにその会議室のみ間仕切りはスラブtoスラブまでで隙間のない施工、コンセントの設置位置にも留意しました。

当然、役員会議室での重要な話が簡単に外に漏れるようであれば、次に仕事は無くなりますし信用も失いますので、とても重要な品質管理になります。

そのために、スラブtoスラブの間仕切り、ジョイントテープで隙間をつくらず、グラスウールを充填して、壁コンセントなどは取り付けず細心の注意を払います

こういう論理構成を作れる経験を見つけてみましょう。

記述例②

① 外壁タイル工事
② 剥落のない外壁タイルの接着力の確保
③ 全数打診検査の実施と接着力試験での引張接着強度の管理
④ 駅前の住宅における外壁タイルの落下は、第三者災害にもつながり、マンションの資産価値にも大きく影響して、企業としての信用を失うため
⑤ 張り付けモルタル硬化後に全数打診検査を行い、施工2週間後に100m2ごとに1個を抜き出し全ての測定結果が0.4N/mm2以上であることを確認した。試験結果の記録は保存して、維持保全に役立てるようにした。(留意した)

外壁タイル工事は、いろんな品質管理項目がありますね。

  • 張り付けモルタルの1回あたりの張り付け面積
  • 張り付けモルタルの1回あたりの練混ぜ量は60分以内に張り終わる量とする
  • 張り付けモルタルの厚み
  • タイル張りまでのオープンタイム

より良い品質を確保するために、どの品質管理項目を設定するか考えてみましょう。

記述すべき内容

例えば、改修工事でビル屋上の塗膜防水工事を設定した場合、

・何を求められている?

→当たり前の話ですが、防水工事後しばらくして漏水が起きたら大変なことになりますね。
漏水性能の確保と耐久性 が求められますよね。

・そのためにどんな管理をする?

膜厚の確保が防水性能を左右しますね。
→最近は材料の使用量管理が重要だと言われています。
(面積あたりの使用量は適正か?)
設定した理由は?
所定の使用量を厳守しないと、膜厚が確保されないので、顧客の要望する防水性能が発揮されずまた早期に劣化の可能性があるため。
※品質管理項目を守れないと、想定している品質目標が達成できない状況を理由として記述すると良いでしょう。

・実施した内容と留意した事項

事前に施工面積に応じた各材料の使用量のチェックを行い、施工後は空き缶で規定通りの使用量であることを確認し、また正確性に留意して過流式膜厚計で膜圧を計測した。

と言った書き方になります。

品質管理の求められるもの

品質管理で求められるものは概ね決まっています。

  • 外観などの美観。 ⇒自分の購入する住宅の見栄えが悪かったら?(美しくないコンクリート打放し)
  • 各所の耐久性能。 ⇒すぐ建具がぐらつく、防水がもう劣化してきてヤバいって施工能力疑われますね。
  • 床や建て方精度。 ⇒床の不陸が少し大きい、間仕切りが少し歪んでいる。窓の開閉が歪んでしにくい。
  • 想定通りの性能。 ⇒表記されている性能通りか。(床荷重、接着力など)

事務所ビル、住居などにおいて全ての品質を満たしていく必要があります。

上記の要求性能を満たしていくために、どのような重点項目を設定し、施工していくか。

当然、設定する管理項目というは実際の工事では一つではありません。但し施工経験記述は、全部書くと論文になってしまうので、特に重要だと感じたものを選んで書いていく必要があります。

・床の不陸は±どれくらいまで許容するか。
・遮音性能の基本数値を設定し、そのための施工ポイントをどこに置くか。
・綺麗な打放しコンクリートにするために、コンクリート打設工事のどこに重点を置くのか?
この要求品質と管理項目が設定出来れば、それに準じて実施した内容と留意事項を記述するのみです。

これが品質管理のポイントですね。

最近の出題傾向(平成28年と比べて)

ちなみにその3年前の平成28年の問題をチェックしてみましょう。

1. 工事概要であげた工事で,あなたが担当した工種において実施した品質管理活動の事例を 2つあげ,次の ①から③についてそれぞれ記述しなさい。
① 発注者や設計図書により要求された品質及びその品質を満足させるために特に設定した品質管理項目を,工種名をあげて具体的に記述しなさい。
② ①で設定した品質管理項目について取り上げた理由を具体的に記述しなさい。
③ ①で設定した品質管理項目をどのように管理したか,その実施した内容を具体的に記述しなさい。
基本的な枠組みは令和元年のものと同じですが、
令和元年では③は実施した内容と留意した内容となっています。
平成29年(2017年)あたりから施工経験記述の問題は、この品質管理に限らず『留意事項』や『留意した内容』を求められる傾向にあります。
・〇〇に留意しながら、〇〇を実施した。
・〇〇を実施した。その際、〇〇に留意した。

こういう記述ができると良いですね。

記述のポイントを追記すると、

理由を聞かれたら、

〜のため。
理由は〜だ。
実施した内容を聞かれたら、
〜を実施した。
※〜を計画した などは避ける。
問題に忠実に返す記述が誤解を招かず良いと思います。

まとめ

個人的には、『施工の合理化』や『建設副産物』と比べて少し表現力というか、記述がサクッと決まりにくいのが『品質管理』かなと思っています。ただし『施工の合理化』や『建設副産物』は記述できる工種もある程度限定されがちですが、記述するコツがわかると『品質管理』は幅広い工種でネタがあると思います。

 

施工経験記述問題1-1のまとめ記事

施工経験記述のテーマ別記事(2021年アップデート済)

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