【2020年】1級建築施工管理技士 技術検定 実地試験対策-4.仕上げ工事

先日は技術検定実地試験対策として、問題3の躯体工事について取り上げましたが、今回は仕上げ工事です。

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2020年度(実施されるのは2021年2月)に実施される1級建築施工監理技士の実地試験の対策、今回は問題3の躯体工事についてです。躯体工事に関するここ10年間の出題は、記述式の問題と誤りを見つけそれを正す問題が交互に出題され[…]

問題4の仕上げ工事は、問題3の躯体工事と年度毎に出題方式が交互に出されています。

基本的な出題方式は、施工上の留意事項を書く記述問題誤りを見つけ語句・数値を正す問題が交互になっているという点で躯体工事と同様になっています。

問題4 仕上げ工事の年度毎の出題方式

実地試験の全体の傾向と対策の概要は下記記事にまとめています。

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さて2020年度(実施されるのは2021年)の1級建築施工管理技士の実地試験まで残すところ13日ですね。資格取得や受験などの勉強で、合格するための鉄則として『出題内容の傾向と対策』を把握して、そこにある程度注力しながら知識を習得して[…]

問題4の仕上げ工事と問題3の躯体工事はそれぞれ隔年毎に出題方法が異なります。

令和元年(2019年)・・・仕上げ工事の記述の中で3つの語句・数値から不適切なものを一つ上げて、正しい語句・数値に正す問題(合計8問)
平成30年(2018年)・・・仕上げ工事(例えばセルフレベリング材塗り)における施工上の留意事項を2つ記述する。(合計4問✖️2個)

ここ10年間、この記述問題と誤りを正す問題が1年毎に交互に出題されています

  • 奇数年→誤りを正す
  • 偶数年→記述(留意事項を2つ解答)

という傾向で出題されています。問題3の躯体工事はその逆パターンで出題されています。
つまり昨年(2019年)の場合は、

問題3 躯体工事 →留意事項2つを記述する問題 問題4 仕上げ工事 →誤りを見つけ正す問題
この例年の傾向からいくと、2020年度(試験は2021年)の実地試験は
問題3 躯体工事 →誤りを見つけ正す問題   問題4 仕上げ工事 →留意事項2つを記述する問題
の可能性が高いと言って良いでしょう。躯体工事は正しい語句・施工上の数値をきっちり記憶をする勉強仕上げ工事は各工事における施工上の留意事項を自分の文章で記述できる練習をする勉強に重点を置く。
ただ100%、例年の傾向と対策通りに出題されるとは限らないので、その勉強に限定するのはリスクになりかねませんが、いつも言うように勉強できる時間は多くの受検者にとって有限だと思います。ある程度の勉強の重点比率の設定は重要だと思います。(自分の判断で考えてみてください)

仕上げ工事における留意事項を記述する問題の出題内容(偶数年)

2020年に出題の可能性の高い『誤りを正す問題』で具体的にどんな問題が出されているか、偶数年の過去5年分の出題内容をまとめました

年度No問題
平成30年
(2018年)
1屋上アスファルト防水工事
2外装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材仕上げ
3アルミニウム笠木(パラペット)
4外壁タイル改良圧着張り工事
平成28年
(2016年)
1屋上アスファルト防水工事
2セルフレベリング材塗り
3有機系接着剤によるタイル後張り工法
4天井ロックウール化粧吸音板張り工事
平成26年
(2014年)
1金属製重ね形折板葺き
2防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材
3フローリング釘留め工法
4せっこうボード下地壁紙直張り工法
平成24年
(2012年)
12成分形変成シリコーン系シーリング 材(アルミサッシ)
2外壁タイル密着張り工法
3間仕切り壁軽量鉄骨下地工事
4ビニール床シート張り工事
平成22年
(2010年)
1屋上アスファルト防水のコンクリート下地
2カーペットのグリッパー工法
3二丁掛けタイル・改良圧着張り工事
4天井ロックウール化粧吸音板工事

上記の工事や工法について施工上の留意事項を記述する問題ですが、思ったよりも過去問からの重複問題が少ないですね。これは防水にせよ塗装、外壁タイルにせよ、色んな工法が多くあるので類似問題はあるものの、重複しにくい現状があるようです。

ですので学科試験の際にも学習したように、タイル工事なら各工法、防水工事なども同様に、一通りの工法についての留意事項をある程度理解しておく必要があるようです。

そう言った観点でも学科試験時にある程度、理解度を深めておくと実地試験時に役立つように思います。

仕上げ工事における誤りを正す問題の出題内容(奇数年)

2019年の昨年に出題された方式です。こちらの出題方式も最低限慣れておいた方が良いでしょう。

年度No問題
令和元年
(2019年)
1アスファルト防水密着工法
2セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法
3金属製折板葺き(タイトフレーム)
4軽量鉄骨壁下地のランナー
5セメントモルタル塗りの表面仕上げ
6防煙シャッター
7パテ処理の工法
8せっこうボード直張り工法
平成29年
(2017年)
1改質アスファルトシート防水常温粘着工法
2タイルの検査
3金属板葺きのアスファルトルーフィング
4金属製手すり
5左官工事の吸水調整材
6ステンレス製建具
7アクリル樹脂系非水分散形塗料
8タイルカーペット(フリーアクセスフロア下地)
平成27年
(2015年)
1ゴムアスファルト系塗膜防水材
2セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法(検査)
3鋼板製折板葺き屋根
4軽量鉄骨天井下地の吊ボルト
5セメントモルタル塗りの表面仕上げ
6防煙シャッター
7パテ処理
8タイルカーペット(フリーアクセスフロア下地)
平成25年
(2013年)
1密着保護仕様のアスファルト防水
2改良圧着張り工法
3セルフレベリング材塗り
4長尺金属板葺アスファルトルーフィング
5構造ガスケット構法(ガラス)
6せっこうボード直張り工法
7内装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材仕上げ
8ALC 外壁パネルの横張り
平成23年
(2011年)
1シーリング工事
2陶磁器質タイル張り
3鋼板製屋根用折板葺き(タイトフレーム)
4セメントモルタル塗りの表面仕上げ
5塗装工事・研磨紙ずり
6タイルカーペット(フリーアクセスフロア下地)
7軽量鉄骨壁下地のランナー
8外壁のひび割れ部の改修の樹脂注入工法

こちらの問題は文章にある3つの下線部より誤っているものを見つけ、それを正しい語句・数値に正す問題です。こちらで同じ色に塗っているのが同じ問題だったものです。同じ工事名で色が塗られていないのは問題の文章内容や出題内容が異なっているからです。

この出題方式でも、躯体工事と比べると仕上げ工事については重複した出題が少ないようですね。ただ、こちらも学科試験時に得た知識である程度理解できる内容なので、過去問と学科試験時のテキストなど参照しながら正しい語句・数値を記憶しておけばそれほど難しい問題ではありません。

例えば外壁タイル工事などは工法によって、貼り付け時間や面積が微妙に異なるので、再度きっちり記憶を整理しておくと良いと思います。

問題及び解答例

では過去問で、どんな問題でどのように解答するかやってみましょう。

2018年(平成30年)の出題

一昨年の出題で、2020年に出題される可能性の高い方です。施工上の留意事項を記述する問題ですね。

次の 1.から4.の問いに答えなさい。 ただし、解答はそれぞれ異なる内容の記述とし、材料の保管、作業環境(気象条件等)及び作業員の安全に関する記述は除くものとする。

1.屋上アスファルト防水工事において、平場部にアスファルトルーフィング類を張り付ける場合 の、施工上の留意事項2 つ、具体的に記述しなさい。 ただし、下地及び増張りに関する記述は除くものとする。
解答
(1)アスファルトルーフィング類の継ぎ目は水下側が下になるように張付け、重ね幅は長手・幅方向ともに100mm以上とする。
(2)アスファルトルーフィングは水勾配に逆らわないように張り、かつ上下層のかさ継ぎ目は、同一箇所にならないようにする。
2.外壁コンクリート面を外装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材(外装薄塗材E)仕上げとする場合の、施工上の留意事項2 つ、具体的に記述しなさい。 ただし、材料の調合に関する記述は除くものとする。
解答
(1)セメントモルタルの下地表面の仕上げは金ゴテ仕上げか木ゴテ仕上げとする。
(2)吹付工法にて塗装を行う場合は、製造所に指定により異なるが、2回吹きとし1回目を下吹き、2回目を仕上げ吹きとする。
この問題は少し難しいですね。
3.パラペット天端にアルミニウム笠木を設ける場合の、施工上の留意事項 2 つ、具体的に記 述しなさい。 ただし、下地清掃及び防水層に関する記述は除くものとする。 なお、パラペットは現場打ちコンクリートとする。
解答
(1)笠木は天端の水勾配が正しく保持されるように、レベルを調整しながら取り付け、固定金具は1.3m程度の間隔で取り付ける。
(2)笠木の取り付けはコーナー部分を先行して取付け、直線部材についてはパラペット全体の形状を勘案しながら定尺で取り付ける。
4.外壁下地モルタル面に小口タイルを改良圧着張りとする場合の、施工上の留意事項2 つ、具体的に記述しなさい。 ただし、下地清掃、張付けモルタルの調合、タイルの割付け及びタイル面洗いに関する記述は除くものとする。
解答
(1)張付けモルタルは1回の塗り付け面積を2平米以内とし、モルタル練りからタイル張り施工完了までを60分以内とする。
(2)タイル裏面の張付けモルタルは、1〜3mm程度の厚さにならし、直ちに下地面に押さえつけタイル用ハンマーなどで、タイルの周辺からモルタルがはみ出るまで入念にたたき押えを行う。

平成30年の出題は少し難しいと感じる人もいるかもしれませんね。私個人的にも少々苦手な出題だったと思います。

2019年(令和元年)の出題

昨年の出題は誤りを見つけて、正しい語句・数値に正す問題です。8問出題されますが、4問解いてみましょう。

1. アスファルト防水密着工法において、出隅及び入隅は平場部のルーフィング類の張付けに先立ち、幅 300① mm 程度のストレッチルーフィングを増張りする。
また、コンクリートスラブの打継ぎ部は、絶縁用テープを張り付けた上に、幅 300② mm 程度 のストレッチルーフィングを増張りする。
なお、流し張りに用いるアスファルトは、環境対応低煙低臭型防水工事用アスファルトとし、溶融温度の上限は、300③ ℃ とする。
解答
③ 240
300という数字が3つ並びましたね。環境対応低煙低臭型防水工事用アスファルトの溶融温度の上限は240℃と言われています。少し難しい問題です。
2.セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法において、マスク張りでは、張付けモルタルを塗り付けたタイルは、塗り付けてから 60①分を限度に張り付ける。
また、モザイクタイル張りでは、張付けモルタルを層に分けて塗り付けるものとし、1② 層目はこて圧をかけて塗り付ける。  なお、外壁タイル張り面の伸縮調整目地の位置は、一般に縦目地を3③m内外に割り付け、横目地を各階ごとの打継ぎ目地に合わせる。
解答
① 5
タイルへ張付けモルタルを塗り付け後、イルを張り付けるまでの時間は5分以内とする。(張付けモルタルは混練りから施工完了まで60分以内である。)
6.防火区画に用いる防煙シャッターは、表面がフラットでガイドレール内での遮煙性を確保できるインターロッキング①形のスラットが用いられる。
また、まぐさ②の遮煙機構は、シャッターが閉鎖したときに漏煙を抑制する構造で、その材料は不燃材料、準不燃材料又は難燃材料とし、座板にアルミニウムを使用する場合には、鋼板③で 覆う。
解答
① オーバーラッピング
防煙シャッターにはオーバーラッピングのスラットが、防火シャッターにはインターロッキングのスラットが使われる。
8.せっこう系直張り用接着材によるせっこうボード直張り工法において、直張り用接着材は、2① 時間以内で使い切れる量を、たれない程度の硬さに水と練り合わせ、ボードの仕上がりまでの寸法の2②倍程度の高さにダンゴ状に盛り上げる。
また、ボードの張付けにおいては、ボード圧着の際、ボード下端と床面との間を10③mm 程度浮かした状態で圧着し、さらに調整定規でたたきながら、所定の仕上げ面が得られるように張り付ける。
解答
① 1
直張り用接着材は1時間以内で使いきれる量、
というのは学科試験にも出題されている問題ですね。

何度も言っていますが、誤りを見つけ、正しい語句・数値に正す問題は学科試験時に学んだ知識が使える問題が多いです。忘れないように学科試験時のテキストを見直しておくのも一つの方法ですね。確実に高得点を取っておきたい問題だと思います。

まとめ

改めて見ると仕上げ工事は出題範囲が多岐に渡っていますね。先ほども書いた通り、仕上げ工事の多くは工法や種類が数多く存在するため、特に躯体工事がメインの方には少々難しいように思います。

学習範囲の目安ですが、

  • 学科試験で学んだところ(過去問)
  • 実地試験の過去問題

を中心に取り組みながら、その周辺知識を取り入れることが出来ればベストですね。防水・タイル・塗装などは数多くの工法や種類がありますが、一通りチェックできると良いと思います。

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